妊婦健診で毎回チェック!尿たんぱくってなに?

妊娠すると何度も受ける必要がある妊婦健診。
その中の検査項目のひとつに、尿たんぱくの数値があります。

かなりの頻度で行う検査で、毎回チェックする尿たんぱくの数値。

しかしなぜ毎回尿たんぱくを検査する必要があるのでしょうか?
尿たんぱくの数値が悪い場合、どういう危険があるのでしょうか?
数値を改善するために行えることはあるのでしょうか?

尿たんぱくってなに?

まず尿たんぱくが何かを調べてみましょう。

わたしたちの体を流れる血液は、腎臓でろ過されます。
そして体に必要のないものが尿として排出されます。

腎臓でフィルターのような役割をする器官で、
本来ならたんぱく質はひっかかって体内に留め置かれるため
たんぱく質が尿と一緒に排出されることはほとんどありません。

しかし腎臓の機能が低下していると、
フィルターの機能が上手く働かず、尿にたんぱく質が混ざってしまうことがあります。

それが尿たんぱくという数値に現れるんです。

妊娠中に尿たんぱくの検査をするのはなぜ?

それではなぜ妊婦検査で毎回尿たんぱくを調べるのでしょうか?

実は妊娠中は、尿たんぱくになりやすい時期。
お母さんと赤ちゃん、二人分の血液を賄うため、
妊娠中の母体の血液量は普段よりかなり多くなっています。

そのため腎臓が働きすぎの状態になり、機能が落ちやすくなり、
結果として尿たんぱくになりやすくなるんですね。

そしてこの尿たんぱく、妊娠中に起こる恐ろしい症状の目印にもなるため
毎回の妊婦健診でチェックするんです。

その症状が、娠高血圧症候群です。

妊娠高血圧症候群ってなに?

妊娠高血圧症候群とは、妊娠中に引き起こされる高血圧症のこと。
以前は尿たんぱくやむくみが出る症状も合わせて、妊娠中毒症と呼ばれていました。
こちらの名称の方がまだ有名かもしれませんね。

しかし近年の研究によって、母体や赤ちゃんに危険をもたらすのは
尿たんぱくでもむくみでもなく、高血圧だということが分かってきたため
妊娠中毒症から妊娠高血圧症という名称が用いられるようになっています。

妊娠高血圧症は、お母さんや赤ちゃんの命を脅かしかねない様々な症状を引き起こします。
例えば脳内の血管障害やけいれんを伴う発作、さらには胎盤の早期剥離を起こすこともあり
妊娠高血圧と判断されたら、すぐにでも入院が必要になる場合もあります。

判明したらすぐに対処する必要のある妊娠高血圧症ですが、
高血圧と同時に尿たんぱくの症状も併発しやすいため、
検診の際に血圧と共に毎回チェックするように定められているんです。

尿たんぱくの数値が高かったらどうするの?改善方法は?

残念ながら、尿たんぱくや妊娠高血圧症の主だった原因ははっきりとは分かっていません。

しかし基本的には、妊娠中でなくても高血圧の予防に効果的と言われる生活を送ることで
妊娠高血圧症のリスクも下げられると考えられています。

例えば塩分の多い食事を控えたり、
極端な体重の増減を控えたり、適度な運動をすることなどです。

しかし毎日の生活に気を付けていても、自覚症状が出にくいことも手伝って
知らない間に妊娠高血圧症が進んでしまう場合があります。

ママと赤ちゃんの体を守るための妊婦健診は欠かさないようにし、
さらに体調に疑問があるときはすぐにかかりつけの医師や病院に相談しましょう!

命の危険にまで至りかねない危険を避けるために、
妊婦健診の際の尿たんぱくの数値もしっかりとチェックするようにしましょうね。

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