「ついこの間、自動車保険の更新ハガキが来てそのまま継続しちゃったけど……ママ友がネット型に変えたら保険料が半額になったって! ねぇ、今すぐうちも乗り換えられないの!?」
ある日の夕食後、スマホを握りしめたママの突然の一言から、我が家(サルヂエファミリー)の自動車保険見直し騒動は幕を開けました。結論から言うと、自動車保険は満期を待たずに、契約の途中でも他社へ乗り換えることが可能です。
ただし、「じゃあ今すぐ解約して新しいところと契約しよう!」と慌てて飛びつくと、せっかく育ってきた等級のアップが遅れたり、戻ってくるはずのお金(解約返戻金)で損をしたりと、思わぬ罠にハマる危険があります。
この記事では、「今すぐ安い保険会社に乗り換えたい!」と暴走しかけた我が家のリアルな体験談と失敗しかけた実例をもとに、自動車保険を途中で乗り換える際の正しい手順や、絶対に確認すべき損しないための判断基準を分かりやすく解説します。
今の保険を途中でやめて乗り換えるべきか、それとも満期まで待つべきか、ご自身の状況に当てはめて答えを出せるはずですよ。
自動車保険は契約途中でも他社へ乗り換えできる
「でもさ、スマホの契約みたいに、途中でやめたら高額な違約金とか取られるんじゃないの?」と、私は最初ママの提案に大反対でした。なにせ我が家は、過去に格安スマホへの乗り換えでタイミングを間違え、痛い出費を経験していたからです。
しかし、パパが各保険会社の公式サイトや規約を穴が空くほど調べてくれた結果、意外な事実が判明しました。
満期を待たずに切り替える「中途更改」がある
実は、自動車保険の業界では、契約期間の途中で現在の保険を解約し、別の保険会社へ乗り換えることを「中途更改(ちゅうとこうかい)」と呼び、ごく一般的な手続きとして認められています。
「更改」なんて聞き慣れない言葉ですが、要するに「今の契約をチャラにして、新しく契約し直すこと」です。私が恐れていたような「途中解約による高額な違約金やペナルティ費用」が別途請求されるようなルールはありませんでした。
「ほらね! 違約金なんてないなら、1日でも早く安い保険会社に変えた方が得じゃない!」と勝ち誇るママ。確かに制度上は可能なのですが、事はそう単純ではありませんでした。
契約したばかりでも乗り換え自体は可能
「とはいえ、うちの保険、先月更新したばかりだよ? 流石に契約直後じゃ断られるんじゃ……」と疑い深いパパ。
これも調べてみると、契約して1ヶ月後であろうが、半年後であろうが、乗り換え自体はいつでも可能だと分かりました。極端な話、契約した翌日に「やっぱりあっちの会社に変えたい」と思えば、手続き上はできてしまうのです。
「なんだ、じゃあ全然問題ないじゃん!」とすっかり安心した私たち夫婦でしたが、この後「手続きの順番」を間違えると、とんでもないリスクを背負うことに気づかされます。
途中で乗り換える場合の基本的な流れ
「よし! 善は急げだ。明日、今の保険会社の代理店に電話して『解約します!』って伝えちゃうね!」
フットワークの軽さだけは誰にも負けないママがそう宣言したとき、パパが「ちょっと待て!!」と必死の形相で止めに入りました。
自動車保険の途中乗り換えは、手順を一つでも間違えると「無保険状態(補償が一切ない期間)」が生まれたり、最悪の場合、等級がリセットされてしまったりするんです。我が家が冷や汗をかきながら学んだ、絶対に守るべき5つのステップを紹介します。
①新しい保険会社で見積もりを取る
まず絶対にやってはいけないのが「先に今の保険を解約すること」です。
私たちが最初にやったのは、目星をつけた新しい保険会社(ダイレクト型)の公式サイトで、今の車の条件や希望する補償内容を入力し、いくらになるのか見積もりを取ることでした。
「今の保険料より本当に安くなるのか?」を確実な数字で把握しない限り、乗り換える意味がないからです。
②等級を引き継げるか確認する
見積もりの際、パパが一番神経を尖らせていたのがこのポイントです。「今の等級(無事故による割引ランク)を、新しい会社でもそのまま引き継げるか」を必ず確認します。
一般的な自家用車であれば、基本的には他社へ乗り換えても等級は引き継げます(※共済から民間の保険会社への乗り換えなど、一部例外や条件が異なるケースもあります)。見積もり画面で「現在のご契約情報」を正確に入力し、等級が引き継がれる前提での保険料を算出しました。
③新しい保険の始期日を決める
次に、「新しい保険をいつからスタートさせるか(始期日)」を決めます。
ここは夫婦でカレンダーを睨み合いながら慎重に決めました。なぜなら、新しい保険のスタート日は、「今の保険を解約する日」とピッタリ同じ日にしなければならないからです。
④現在の保険を解約する
新しい保険の条件とスタート日(始期日)が決まって初めて、現在契約している保険会社へ「〇月〇日で解約したいです」と連絡を入れます。
我が家の場合、代理店型の保険だったため、担当者さんに連絡を入れるのは少し気まずかったのですが……。「実は家計の見直しで……」と正直に伝えると、スムーズに解約手続きの書類を手配してくれました。ここでようやく、今の契約の終わりの日が確定します。
⑤同じ日に新しい保険を開始する
そして最も重要なのが、**「旧契約の解約日=新契約の始期日」**にすることです。
例えば、10月1日の午後4時に今の保険を解約するなら、新しい保険も10月1日の午後4時からスタートするように設定します。
「もし解約とスタートの日がズレたらどうなるの?」と私が聞くと、パパは「そのズレた期間に事故を起こしたら、どこの保険会社からも1円も出ない、完全な自己責任の無保険状態になるんだよ」と教えてくれました。それを聞いて、思わずゾッとしました。
補償の空白(魔の無保険タイム)を絶対に作らないこと。これが途中乗り換えの鉄則です。
自動車保険を途中で乗り換えても等級は引き継げる?
「手続きのやり方は分かった! 無保険の空白期間を作らなければいいのね。でもさ……」
見積もり画面を操作していたパパの手がピタッと止まりました。
「今解約したら、コツコツ育ててきた『等級(割引ランク)』ってどうなるんだ? まさかリセットされて最初の等級に戻るとか言わないよね……?」
自動車保険の保険料を大きく左右する「等級」。もしこれが初期化されてしまうなら、乗り換えなんて絶対に避けたいところです。私たち夫婦が冷や汗をかきながら調べた、等級引き継ぎのリアルなルールをお伝えします。
基本的には現在の等級を引き継ぐ
結論から言うと、パパの心配は杞憂でした。
自動車保険を途中で乗り換えた場合でも、基本的には現在の等級をそのまま新しい保険会社へ引き継ぐことができます。
(※共済から民間の保険会社への変更や、一部の特殊な契約を除きます)
見積もりをする際に「現在契約中の自動車保険」の情報を正確に入力すれば、新しい会社でも同じ等級からのスタートとして計算してくれます。「よかった、リセットされるわけじゃないんだね」と、私たちはホッと胸をなでおろしました。
しかし、安心したのは束の間。約款やよくある質問を深く読み込んでいくと、私たちがまったく想定していなかった「恐ろしい罠」が隠されていることに気づいたのです。
途中切替では等級アップが遅れる
「えっ……ちょっと待って。これ、今の等級は引き継げるけど、次の等級に上がるのが遅れるって書いてあるぞ!」
パパがパソコンの画面を指さして叫びました。
どういうことかと言うと、自動車保険は「無事故で1年間を過ごすと、次回の更新時に等級が1つ上がる」という仕組みです。
しかし、途中で新しい保険会社へ乗り換えた場合、「新しい保険がスタートした日から数えて、さらに1年間無事故」でなければ等級が上がりません。
つまり、満期まで待てばすぐに等級が上がって保険料が安くなったはずなのに、途中で乗り換えたせいで「今の等級の期間が延びてしまう」のです。
例えば、こんなケースを想像してみてください。
- 9月1日: 現在の保険を「6等級」で契約開始
- 【そのまま満期まで待った場合】 翌年の9月1日には「7等級」にアップ!
- 【10月1日に他社へ途中乗り換えした場合】 10月1日から新しい会社で「6等級」として再スタート。そして「7等級」にアップするのは、そこから1年後の翌年10月1日になります。
「たった1ヶ月ズレただけで、等級アップのタイミングが丸々1年も先延ばしになるの!?」
満期を待たずに乗り換えると、本来上がっていたはずの等級割引を受けられる期間が遅れ、トータルで見ると損をしてしまう可能性がある。これこそが、途中乗り換え最大のデメリットでした。
6S等級の場合はどうなる?
等級の引き継ぎについてもう一つ気になったのが、車を買ったばかりで「初めて自動車保険に入った人」のケースです。初めての契約は通常「6等級(正確には新規を意味する6S等級など)」からスタートします。
もし「初めて車を買って6S等級で契約したけど、翌月に他社が安いと知って乗り換えた」場合、どうなるのでしょうか?
この場合も、基本的には「今の6S等級」を新しい会社へ引き継ぐことになります。しかし、保険会社によっては新規契約中の途中乗り換えの扱いや、等級進行の計算ルールが細かく異なるケースがあるようです。
詳しくは別記事「自動車保険の6S等級とは?」でも解説していますが、我が家が出した結論は「契約したばかりの新規等級のうちは、焦って動かず、少なくとも最初の1年は満期まで待って様子を見たほうが無難」というものでした。
途中解約すると払った保険料は返ってくる?
等級アップが遅れる罠を知ってテンションが下がった我が家ですが、ママはまだ諦めません。
「等級のことは分かった。でも、うちは保険料を『年間一括払い』でドンッと払っちゃってるよね? 半年しか経ってないんだから、残りの半年分の保険料は返ってくるんでしょ? それならやっぱり安いところに乗り換えた方が得じゃない!」
確かに、使わなかった期間の保険料は返金されるはず。そう思って、パパが現在の保険会社のコールセンターに「もし今解約したら、いくら戻ってきますか?」と電話で確認したところ……衝撃の事実を突きつけられました。
解約返戻金が発生することがある
まず、年間一括払いで保険料を支払い済みの場合は、契約期間を残して途中で解約すると「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」としてお金が戻ってくること自体は事実です。
(※月払いの場合は、解約した月以降の引き落としがストップするだけで、まとまった返戻金はないケースがほとんどです。)
「ほらね、やっぱり戻ってくるじゃん!」とドヤ顔のママ。しかし、電話口の担当者から告げられた金額は、私たちが頭の中で計算していた金額よりずっと少なかったのです。
単純な日割り計算ではないことが多い
私たちは「1年分の保険料が6万円だから、半年(6ヶ月)で解約したら、半分の3万円が戻ってくるよね」と単純な日割り計算をしていました。
ところが、自動車保険の途中解約では、残りの期間を日割りや月割りで均等に割って返金してくれるわけではないケースが非常に多いのです。多くの保険会社では「短期料率」という特殊な計算式を用いて返戻金を算出します。
「短期料率」を簡単に言うと、「1年未満の短期間で解約する場合は、手数料やリスク分を差し引いて、戻ってくるお金を少なくしますよ」というルールのこと。
例えば、半年で解約した場合、本来なら50%戻ってきそうなものですが、短期料率の計算に当てはめると「70%分を使ったとみなし、返戻金は残りの30%だけ」といった具合に、ガクッと減ってしまうのです。
乗り換え前に現在の保険会社へ返戻金を確認する
「ええっ、3万円戻ると思ってたのに、2万円弱しか返ってこないの!?」
パパと一緒に電話のスピーカー音声を聞いていた私は、思わず絶叫してしまいました。
新しい保険会社で見積もりをとって「年間1万円も安くなる!」と喜んでいても、今の保険を解約して戻ってくるお金(返戻金)が想定より1万円以上少なかったら、乗り換える手間だけかかって結局大赤字になってしまいます。
この大失敗(未遂)から私たちが学んだ最大の教訓は、**「ネットの見積もりだけで『安くなった』と浮かれず、必ず今の保険会社に電話して『今日解約したらいくら戻るか』の正確な金額を確認すること」**です。
解約返戻金の計算は、保険会社や残りの契約日数によってシビアに変わります。絶対に自分の勝手な計算で皮算用をしてはいけません。
自動車保険を途中で乗り換えるメリット
等級アップが1年先送りになり、さらに解約返戻金も短期料率でガッツリ目減りすることが判明した我が家。
「もういいよ! こんなに罠だらけなら、途中で乗り換えるなんてバカバカしい。今回は諦めて満期まで待とう……」
すっかり心が折れてしまったパパに対し、諦めの悪いママが電卓を叩きながら反撃に出ました。
「ちょっと待ってよ。確かに返戻金で1万円くらい損するかもしれないけど、新しい保険に変えたら『年間の保険料』が3万円安くなるんだよ? トータルで見たら、今乗り換えた方が絶対にお得じゃない!」
このママの一言で、私たちは冷静さを取り戻しました。そう、途中乗り換えはデメリットばかりではないのです。条件さえ合えば、我が家のように大きなメリットを得られるケースもあります。
年間保険料を下げられる可能性がある
最大のメリットは、やはり保険料の節約です。
我が家はこれまで、ディーラーで勧められた代理店型の自動車保険に加入していました。それを、インターネットで直接申し込むダイレクト型(ネット型)の保険会社で見積もりしたところ、補償内容をほぼ変えずに年間で数万円も安くなる計算になったのです。
途中解約による返戻金の目減り(短期料率の損)があったとしても、「新しい保険料の安さ」がそれを上回るほどのインパクトであれば、満期を待たずに今すぐ乗り換えてしまった方が、家計全体の出費は抑えられます。
必要な補償内容へ変更できる
もう一つのメリットは、今のライフスタイルに合わせて補償内容をガラッと見直せることです。
「そういえばパパ、最近はリモートワークが増えて、平日は全然車に乗ってないよね? 今の保険って『通勤・通学用』になってない?」とママ。
調べてみると、我が家は毎日車で通勤していた頃の条件のまま契約していました。新しい保険会社へ乗り換えるタイミングで、車の使用目的を「日常・レジャー使用」に変更し、運転者の年齢条件も今の私たちの年齢に合わせて正しく設定し直しました。
途中乗り換えは、こうした「ムダな補償」を削ぎ落とし、本当に必要な補償だけを再構築する絶好のチャンスでもあるのです。
車の名義変更などと同時に見直せる
今回は我が家には当てはまりませんでしたが、例えば「親から車を譲り受けた」「結婚して姓が変わった」「別居していた子供が車に乗るようになった」など、ライフステージの変化や車の名義変更が発生したタイミングも、保険を見直す良いきっかけになります。
どうせ登録情報を変更する手続きが必要になるなら、そのタイミングで一気に他社の保険も比較して、一番条件の良いところへ乗り換えてしまうのは賢い選択と言えます。
自動車保険を途中で乗り換えるデメリット
「よし、トータルで得するなら今すぐ乗り換えだ!」と勢いづくママでしたが、パパはまだ慎重でした。
「待て待て、メリットだけ見て突っ走るとまた痛い目を見るぞ。今までのドタバタで分かったデメリットを、もう一回冷静に整理しよう」
私たちが身をもって体験し、途中で乗り換えるなら絶対に覚悟しておかなければならないデメリットを4つにまとめました。
等級アップが遅れる
これが最も痛いデメリットです。前述した通り、途中で乗り換えると、新しい保険がスタートした日からさらに1年間無事故でなければ次の等級に上がりません。
我が家の場合、「あと半年待てば等級が上がって、さらに割引率が高くなったはず」でした。その恩恵を捨ててまで今乗り換えるべきか、ここはかなり悩んだポイントです。満期まで残り1〜2ヶ月しかないような状況なら、絶対に満期まで待った方がお得になります。
解約返戻金で損する場合がある
年払いで保険料を支払っている場合、途中解約すると残りの期間の保険料が戻ってきますが、単純な日割りではなく「短期料率」という計算で大きく目減りすることがあります。
「半分残ってるから半分戻る」というママの甘い計算は見事に打ち砕かれました。乗り換え先の保険料がいくら安くても、この返戻金の目減り額が大きすぎると、結果的に損をしてしまうケースがあるので要注意です。
一括見積もりを使えないケースがある
「とりあえず、いろんな会社を一気に比較できる『一括見積もりサイト』を使おう!」
パパが意気込んで情報を入力したところ、エラー画面が出てしまいました。
実は、自動車保険の一括見積もりサービスや一部の保険会社のWebサイトでは、「満期日まで〇日以上(あるいは90日以内など)」という条件が設定されており、満期までの日数がたくさん残っている「途中乗り換え(中途更改)」のケースだと、システム上で見積もりが弾かれてしまうことがあるのです。
(※詳細は別記事「自動車保険の一括見積もりは契約途中でもできる?」で解説しています)
結局パパは、目星をつけた数社のサイトを一つずつ巡り、手作業で条件を入力して見積もりを取る羽目になりました。
手続きが増える
そして最後に「面倒くささ」です。
満期のタイミングでの乗り換えなら、今の保険を放っておいても(自動継続特約がなければ)勝手に満期で終了し、新しい保険を契約するだけで済みます。
しかし途中乗り換えの場合は、「現在の保険会社へ連絡して解約の手続き(書類のやり取りなど)をする」ことと、「新しい保険会社の申し込み手続きをする」という2つの作業を、空白期間ができないようにタイミングを合わせて並行して行わなければなりません。
「電話一本でパッと終わると思ってたのに……」と、解約書類の記入に追われるパパの背中は少し小さく見えました。
結局「今乗り換える」「満期まで待つ」どちらがいい?
「で、結局うちはどうするの? デメリットも分かったけど、やっぱりこのまま高い保険料を払い続けるのはもったいない気がするんだけど……」
腕を組んで悩むママ。それに対し、パパがエクセルで作った自作のシミュレーション表を広げました。
「これを見て。今の契約からの『経過期間』によって、今すぐ動くべきか、満期まで待つべきかの正解は真逆になるんだよ」
私たちサルヂエファミリーが、夫婦の熱い議論の末にたどり着いた「損しないための結論」をお伝えします。
契約したばかりなら途中切替を検討しやすい
結論から言うと、「今の保険を更新(契約)してからまだ数ヶ月しか経っていない」のであれば、途中切替(中途更改)に踏み切る価値は十分にあります。
例えば、契約して1〜2ヶ月しか経っていない場合、「次の等級アップまであと10ヶ月以上」もありますよね。このタイミングで乗り換えて等級アップがさらに1年先延ばしになったとしても、時間的なロスはわずか数ヶ月分で済みます。
解約返戻金の目減り分を考慮しても、ダイレクト型(ネット型)などに乗り換えることで「年間の保険料が数万円単位でドカンと安くなる」のであれば、トータルで黒字になる可能性が非常に高いです。「更新直後だから……」と諦めるのは一番もったいないタイミングだと言えます。
満期が近いなら待つメリットが大きい
逆に、「今の保険の満期まであと数ヶ月(すでに半年以上経過している)」という場合は、慌てて乗り換えず、満期まで待つのが大正解です。
あと少し待てば無事故で等級が1つ上がり、次回の保険料がグッと安くなる権利を手に入れられます。それなのに今解約してしまうと、ここまでの半年以上の無事故期間がリセットされ、新しい保険会社でさらに1年間待たなければ等級が上がりません。
我が家もちょうど半年を経過したタイミングだったため、「今解約して返戻金で損をし、さらに等級アップの権利まで先延ばしにするのは、どう計算しても割に合わない」という結論に至りました。
「新しい保険料・解約返戻金・次の等級アップ時期」の3つで判断する
「なんだか数字の計算ばっかりで頭が痛くなってきた……結局どこを見ればいいの?」というママのために、パパが編み出した「絶対確認すべき3つの数字」がこちらです。
- 新しい保険料: 乗り換え先の保険会社で、今の等級を引き継いだ場合の正確な年間保険料
- 解約返戻金: 今の保険会社に「今日解約したらいくら戻るか」を直接電話で聞いた確定金額
- 次の等級アップ時期: 満期まで待った場合と、今乗り換えた場合の、等級が上がるスケジュールのズレ
この3つをテーブルに並べて、「返戻金で損する額」+「等級アップが遅れて損する額」よりも、「新しい保険料が安くなる額」の方が大きければ、今すぐGO!です。
反対に、「やっぱり満期まで待った方が無駄なお金がかからないね」となればステイ(満期乗換え)が正解になります。
【判断フロー】途中で乗り換えるべきかチェック
「理屈は分かったけど、自分で計算するのはやっぱり面倒!」という方のために、我が家の検証結果をもとにした、超簡単なYes/No判断フローを作ってみました。
ご自身の状況を当てはめて、直感的にチェックしてみてください。
- Q1. 今の保険を更新(契約)してから、まだ3ヶ月以内ですか?
- 【YES】 → Q2へ進む
- 【NO(半年以上経っている)】 → 満期まで待つのがおすすめ! 等級アップの権利を捨てるのはもったいないです。
- Q2. 乗り換え先の見積もりは、今の保険料より年間1万円以上安くなりますか?
- 【YES】 → Q3へ進む
- 【NO】 → 今のまま継続か、満期での乗り換えがおすすめ。手間と解約返戻金の損を考えると割に合いません。
- Q3. 今の保険会社に電話して確認した「解約返戻金」は、想定より極端に少なくなかったですか?
- 【YES】 → 今すぐ乗り換え(中途更改)を検討してOK! 家計の節約効果が大きいはずです。
- 【NO】 → 新しい保険料の安さと、返戻金の損を天秤にかけて慎重に再計算を!
あくまで目安ですが、我が家のように「安くなる額」という表面的な数字だけを見て突っ走る前に、このフローで立ち止まってみてください。
途中乗り換えの見積もりができない場合もある
「よし、うちは半年経ってるから満期まで待つのが正解ね。でも、忘れないうちに他社の見積もりだけは一気にやっておこう!」
と、ママがスマホで「自動車保険 一括見積もり」と検索して操作し始めたのですが……。
「あれ? エラーになって先に進めないんだけど!」
実はこれ、途中乗り換えを検討する人がよくハマるもう一つの落とし穴なんです。
一括見積もりサービスや、一部のダイレクト型自動車保険のWebサイトでは、「現在の保険の満期日まで◯日以上残っている場合(途中乗り換えの場合)」は、システム上で見積もりができないように制限がかかっていることがあります。
満期まで日数が空きすぎていると、その間に事故を起こして等級が変わるリスクなどがあるため、保険会社側も正確な保険料を出しにくい事情があるようです。
そのため、契約途中の一括見積もりは弾かれてしまうケースが多く、どうしても比較したい場合は各保険会社のサイトで個別に条件を入力していくという、ちょっとした根気が必要になります。
このあたりの詳しい裏事情や、途中で見積もりをするための裏ワザ的な手順については、別記事の「自動車保険の一括見積もりは契約途中でもできる?」で詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
よくある質問
今回の我が家のドタバタ劇を通じて、自動車保険の途中乗り換えについてパパが徹底的に調べ上げたことや、後日ママ友から聞かれた「よくある疑問」を、Q&A形式でまとめました。
私たちと同じように「これってどうなるの?」と悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
契約した翌月でも乗り換えできる?
はい、できます。まさに「先月更新したばっかりなのに、もっと安いところを見つけちゃった!」とママが叫んだ我が家のケースですね。
自動車保険は契約期間の縛り(スマホの2年縛りのようなもの)や違約金がないため、契約した翌月であろうと翌日であろうと、いつでも自分のタイミングで解約し、新しい保険会社へ乗り換えることが可能です。
ただし、前述の通り「解約返戻金の目減り」と「等級アップの遅れ」というデメリットは発生するので、それらを加味して本当にお得かどうかの計算は必須です。
途中解約すると等級は6等級に戻る?
いいえ、基本的には今の等級を引き継ぐため、6等級にリセットされるわけではありません。パパが一番怯えていた「せっかく育てた等級が水の泡になるのでは……」という心配は無用でした。
ただし、「今の等級が新しい保険会社でもそのままスタートする」だけであり、次の等級へ上がるタイミングは「新しい保険の開始日からさらに1年後」へと先延ばしになります。リセットはされませんが、足踏み状態になってしまう点には注意してください。
自動車保険を二重契約しても大丈夫?
「乗り換えのときに無保険の空白期間ができるのが怖いなら、新しい保険と今の保険の期間を数日かぶせちゃえばいいんじゃない?」
私が何気なく提案したこのアイデア、パパに「絶対にダメ!!」と秒で却下されました。
自動車保険を二重に契約してしまうと、単に保険料を二重に払って損をするだけでなく、「新しい保険会社に現在の等級を正しく引き継げない」などの深刻なトラブルに発展します。
万が一事故が起きた際も、両方から保険金がもらえるわけではありません。補償の重複は百害あって一利なしなので、必ず「今の保険の解約日=新しい保険の開始日(同日)」になるよう調整してください。
新しい保険を契約してから今の保険を解約する?
この順番、本当に間違えやすいので要注意です! 正しい手順は以下の通りです。
- 新しい保険の見積もりを取り、「いつから開始するか(始期日)」を決める
- 今の保険会社に連絡し、「新しい保険の開始日と同じ日」を解約日に設定して解約手続きを進める
- 新しい保険会社の契約を完了させる
「よーし、まずは今の保険を解約してスッキリしよう!」と、次のあてがないまま先に解約してしまうと、手続きが間に合わずに無保険の空白期間ができてしまったり、等級の引き継ぎ期限を過ぎてしまったりする危険があります。必ず「次を決めてから今の契約を終わらせる」のが鉄則です。
また、車庫証明や名義変更などが絡む場合は手続きが複雑になることもあるので、不安な方は別記事「法人名義から個人名義へ変更した場合の自動車保険」なども参考にしてみてくださいね。
事故を起こした後でも途中乗り換えできる?
制度上は可能ですが、私たちとしては「絶対にやめておいた方がいい」とアドバイスします。
事故を起こして保険を使うと、次回の更新で「3等級ダウン(または1等級ダウン)」になります。この「事故あり」のペナルティ履歴は、途中で別の保険会社に逃げてもしっかり引き継がれてしまいます。
さらに、事故の示談交渉中に保険会社を変えてしまうと、書類のやり取りが非常に複雑になったり、新しい保険会社から「事故直後の契約はお断りします」と加入を拒否されたりするケースも少なくありません。
事故の処理が完全に終わるまでは、今の保険会社に任せたまま満期を待つのが一番安心です。
まとめ|途中乗り換えは可能だが「安くなる額」だけで判断しない
「スマホを乗り換えるみたいに、ネットでポチッと安くしちゃおう!」
ママのそんな軽いノリから始まった、我が家の自動車保険途中乗り換え騒動。
結論として、自動車保険の途中乗り換え(中途更改)はいつでも可能ですし、ダイレクト型などへ変更することで、家計を圧迫していた保険料をガツンと下げられる可能性があります。
しかし、「目先の安さ」だけで突っ走ると、私たちのように罠にハマりかけます。
途中でやめると、戻ってくるはずのお金(解約返戻金)が短期料率によってガッツリ減らされ、さらに「あと数ヶ月で等級が上がって安くなるはずだった権利」まで1年先送りになってしまうからです。
今回、私たちが体当たりで学んだ最大の教訓はこれです。
「新しい保険料の安さだけでなく、返戻金の損と等級アップの遅れもすべて計算に入れた上で、本当に家計が助かるのかを冷静にジャッジする」
契約したばかりなら、多少のロスがあっても今すぐ乗り換えた方がトータルでお得になる可能性大。
逆に、満期まであと数ヶ月というタイミングなら、今のまま満期を迎えて、等級を確実にアップさせてから乗り換えるのが正解です。
家計のやりくりは毎日の積み重ね。「うちはどうするのが一番お得かな?」と夫婦で話し合いながら、本記事の判断フローや計算方法をぜひ活用してみてください。
サルヂエファミリーの失敗(未遂)が、皆さんの賢い保険選びと家計防衛のお役に立てば嬉しいです!