自動車保険

自動車保険の6S等級とは?途中で他社へ乗り換えるとどうなる?

「車の保険って、どうしてこんなに家計を圧迫するの……!?」

数年前、我が家が初めて車を購入し、ワクワクしながら自動車保険に加入したときのこと。自宅に届いた保険証券と、そこから引き落とされる「約12万円(限定型車両保険付き)」というリアルな金額を見て、私(ママ)は思わず青ざめました。

「ちょっとパパ! これ高すぎない!? ネット型の安い保険に今すぐ乗り換えようよ!」と鼻息荒く詰め寄ったのですが、パパは保険証券の『6S等級』という文字を指差して首を傾げていました。

「いや、ちょっと待って。この『6S』って何? まさかSって『スリップ(事故)』のSじゃないよね……? 今すぐ解約したら違約金取られたり、等級が最初からやり直しになったりして、余計にお金がかかるんじゃないの?」

家計を少しでも楽にしたい一心で乗り換えを焦るママと、「安物買いの銭失い」を恐れて疑心暗鬼になる理屈派のパパ。当時の私たちは、何から手をつければいいか分からず、ただ焦るばかりでした。

「安くなるのはいいけど、手続きを間違えて損するのは絶対に避けたい」

この記事では、そんなかつての我が家と同じように「6S等級だけど高くて乗り換えたい」「でも途中解約したらどうなるの?」と悩んでいる方へ向けて、私たちが体当たりで調べ上げ、カレンダーと睨めっこしながら導き出した「途中乗り換えのリアルな影響」を整理してお伝えします。

今すぐ乗り換えるべきか、それとも満期までグッと堪えるべきか。我が家のドタバタ劇と失敗談を参考に、一緒にベストな選択を見つけていきましょう!

6S等級とは?

「ねえパパ、そもそもこの『6S』ってどういう意味なの? 私たち、まだ一度も事故なんて起こしてないのに!」

証券を見た当時の私は、勝手に被害妄想を膨らませていました。パパもスマホを片手に「うーん、初心者に厳しいペナルティみたいなものかな……」と検索魔と化していました。でも、必死に調べていくうちに、私たちがとんでもない勘違いをしていたことが分かったんです。

6Sは新規契約の6等級

結論から言うと、「6S」というのは自動車保険を「初めて契約した人」に与えられるスタート地点の等級です。

自動車保険には「ノンフリート等級制度」という、1等級から20等級までの割増引制度があります。数字が大きくなるほど保険料が安くなる仕組みなのですが、初めて車を買って保険に入った人は、みんな平等に「6等級」からスタートします。つまり、我が家が特別にペナルティを受けていたわけでも、ぼったくられていたわけでもなく、ごく当たり前のスタートラインに立っていただけだったのです。

「S」は新規契約を示す区分

「じゃあ、この『S』は何の略なの? スリップ? スクラッシュ?」とまだ疑う私に、パパが呆れ顔で教えてくれました。

「違う違う。このSは『新規(Shinki)』とか『スタート(Start)』のSみたいな意味合いらしいよ」

正確には、保険会社側が「前年からの継続契約」なのか「まったくの新規契約」なのかを区別するための記号です。つまり「6S」=「新規契約の6等級」というだけの、事務的な分類マークに過ぎませんでした。これを知ったとき、夫婦揃ってどれだけホッとしたことか……。

事故あり等級という意味ではない

「事故あり」を表す記号だと勝手に怯えていた私たちですが、6Sにそんなネガティブな意味は一切ありませんでした。

自動車保険にはたしかに「事故あり係数」という、事故を起こした人向けの割高な料金設定が存在します。でも、それは継続契約で事故による等級ダウンがあった場合に適用されるものであって、新規加入の「6S」とは無関係です。「初めて保険に入るから、まだ実績がないよ」というフラットな状態なだけなので、どうか昔の私のように怯えないでくださいね。

6Sと6Fの違い

6Sの謎が解けて安心したのも束の間。ネットで自動車保険の乗り換えについて調べていると、今度は「6F」という見慣れない言葉が飛び込んできました。

「パパ、今度は6Fだって。Fって何? ファミリー? フリー?」
「いや、これはちょっと厄介かもしれないぞ……」

同じ6等級でも「S」と「F」では大違い。パパが各社の公式情報を読み漁り、私に説明するために作ってくれたメモをベースに、その違いを整理してみます。

6Sは新規契約

先ほどお伝えした通り、「6S」は正真正銘のスタート地点。前年に自動車保険の契約がなく、今回初めて加入した(あるいは長期間ブランクが空いて再加入した)人のための等級です。

過去の事故歴もなければ、割引の実績もありません。まさに真っ白なキャンバス状態です。

6Fは継続契約由来の6等級

一方の「6F」は、「継続契約の6等級」を表します。Fは前年契約ありのフリート以外のノンフリート(Non-Fleet)契約などを区分するための記号として使われます。

どういう人が6Fになるかというと、「前年に自動車保険を契約していた実績がある人」です。
例えばこんなケースですね。

  • 前年「7等級」だったけど、事故を起こして1等級ダウンし、今年は「6等級」になった。
  • 前年「6S」だったけど、事故を起こして据え置き(あるいはダウンと相殺)などで「6等級」にとどまった。

つまり、6Fの人は「過去の契約実績(そして多くの場合、事故歴)」を持っている状態なのです。

同じ6等級でも区分が違う

私たち夫婦のように「初めて保険に入った6S」と、「事故などで等級が下がってしまった6F」とでは、同じ「6」という数字でも、保険会社からの見られ方(そして実際の保険料の割引率)がまったく異なります。

当時のパパが作ってくれた、夫婦の脳内整理のための比較表がこちらです。

項目6S(新規の6等級)6F(継続の6等級)
対象者初めて自動車保険に加入する人前年から保険を継続している人
前年の契約なし(新規スタート)あり
主な理由初回契約の基本ルール前年の事故による等級ダウンなど
保険料の目安基準となる割増引率(実績なし)事故あり係数が適用されると割高に
我が家の状態これ!(安心してください)無関係!

「なーんだ、私たちは6Sなんだから、変なペナルティを背負ってるわけじゃないのね!」
この事実を知って、ようやく私たちは「よし、じゃあこの6Sのまま、途中解約してネット型の安い保険に乗り換えよう!」と前向きに検討を始めることができました。

しかし、ここから私たちは「途中乗り換えの恐るべき落とし穴(等級アップの遅延)」に直面することになるのです……。

6S等級は保険料が高い?

「6Sがペナルティじゃないのは分かった。でもパパ、年間で約12万円ってやっぱり家計には痛すぎるよ! 6Sだからこんなに高いんじゃないの?」

6Sが悪者ではないと頭では理解しても、引き落とされる金額の大きさに私の不満は収まりませんでした。そこでパパは、「本当に6Sのせいなのか? 他社なら安くなるのか?」を確かめるべく、別のダイレクト型保険で見積もりを取ってみることにしたのです。

高等級より割引率が低い

たしかに、6S等級はベテラン運転手たちと比べると保険料が高くなりがちです。

自動車保険の等級は、数字が大きくなるほど割引率が高くなります。無事故で長年運転している20等級のドライバーなら、最大で60%以上の割引が適用されることもあります。それに対して、新規スタートの6S等級はそうした恩恵がありません。

「長年無事故の人と同じ料金にはならないのは、まあ理屈としては分かるけどさ……」と、私はまだ唇を尖らせていました。

保険料は等級だけでは決まらない

ところが、パパがパソコン画面を見ながら「うーん……」と唸り始めました。

「試しに『おとなの自動車保険』で見積もってみたんだけど、限定型車両保険を付けて計算したら、やっぱり約12万円になったよ。今の保険と劇的には変わらないな」

この結果を見て、私たちは「6Sだから問答無用で高い」と断定するのは間違っていることに気づかされました。実は、自動車保険の料金を決める要素は等級だけではなかったのです。

車種・年齢・補償内容でも変わる

保険料は、等級以外にも「乗っている車種(型式)」「運転する人の年齢条件」「年間走行距離」「使用目的」、そして何より「車両保険の有無」など、複数の条件が複雑に絡み合って決まります。

我が家の場合、初めて買った大切な車だからと「車両保険(車が傷ついたときの修理代が出る補償)」をしっかり付けていたことが、保険料を押し上げている大きな要因でした。
「そっか、6Sのせいばかりにしてたけど、私たちが選んだ車や補償内容が手厚かったから、この金額になってたのね」

ただ、この時点での私たちはまだ諦めていませんでした。「それでも、条件を見直して一番安いダイレクト型に今すぐ乗り換えれば、数万円は浮くはず!」と、途中解約に向けて前のめりになっていたのです。

6S等級で途中乗り換えするとどうなる?

「よしパパ、善は急げだよ! 今すぐ解約して、ちょっとでも安い会社に乗り換えよう!」

私が急かすと、パパはまたしても規約の小さな文字を虫眼鏡のように目を細めて読み込み始めました。そして、慎重派の彼らしい疑問を口にしたのです。

「ちょっと待って。今解約したら、今の『6S』はどうなるんだ? まさか、乗り換えたらまた最初からやり直し(リセット)になって、不利になったりしないだろうな?」

基本的には現在の等級を引き継ぐ

パパの懸念はもっともでした。せっかく契約したのに、途中で辞めたらペナルティがあるのでは?と不安になりますよね。

結論から言うと、一定の条件を満たせば「現在の6等級」はそのまま新しい保険会社へ引き継げます。「途中解約したから等級の権利が消滅して、一からやり直しになる」なんてことはありません。

「なんだ、引き継げるなら安心じゃない! じゃあやっぱり今すぐ乗り換えようよ」と私が言うと、パパは首を横に振りました。

途中乗り換えで7等級にはならない

「ママ、勘違いしてるよ。引き継げるのは『6等級』のままだ。今乗り換えたからって、すぐに『7等級』にアップするわけじゃないんだよ」

当時の私は、都合よく考えていました。「今乗り換えれば、新しい保険会社で心機一転、パッと7等級になれるのでは?」なんて甘い期待を抱いていたのですが、世の中そんなに甘くありません。無事故で1年間過ごして初めて、次の等級へ進めるというのが絶対のルールなのです。

新契約でも6等級からスタートする

ここからが、私たちが直面した最大の落とし穴でした。

途中乗り換えをした場合、新しい保険会社との契約も「6等級」からスタートします。つまり、「またここから1年間、6等級の期間を過ごさなければならない」ということです。

「えっ……それってどういうこと? 私たち、今の保険に入ってからもう数ヶ月経ってるよ? その期間はどうなっちゃうの?」

私の嫌な予感は的中しました。パパがカレンダーを持ち出してきて、私たち夫婦は「途中乗り換えによる等級アップの遅延」という、恐ろしい現実に直面することになったのです。

いつ7等級になる?具体例で解説

「えっ……新しい会社に乗り換えたら、そこからまた1年間『6等級』をやり直さなきゃいけないの?」

私の言葉に、パパは深く頷きました。「そうなんだよ。今のままならあと数ヶ月で7等級に上がって保険料が安くなるはずなのに、今解約したら、その『待機期間』がリセットされちゃうんだ」

言葉だけではピンとこない私を見て、パパは卓上カレンダーと赤ペンを持ち出し、具体的な日付を書き込みながらシミュレーションを始めました。これが、我が家が直面した「等級進行のロス」の現実です。

(※分かりやすくするため、契約開始日を「2026年9月1日」として計算しました)

そのまま1年間継続した場合

まずは、一番基本となる「何もせず、そのまま満期まで待った場合」です。

  • 2026年9月1日:今の保険を「6S等級」で新規契約
  • 1年間無事故で過ごす
  • 2027年9月1日:めでたく「7等級」へアップ!

「ここまでは分かるわ。1年経てば自動的にレベルアップするってことね」
カレンダーを見ながら私は頷きました。しかし、問題はここからです。

1か月後に途中乗り換えした場合

「じゃあママ、契約してすぐの『1か月後』に、安い他社へ乗り換えたらどうなると思う?」とパパ。

  • 2026年9月1日:今の保険を「6S等級」で新規契約
  • 2026年10月1日(1ヶ月後):他社へ乗り換え! 新契約も「6等級」でスタート
  • 2027年10月1日:めでたく「7等級」へアップ!

「あ……」
私はカレンダーを見て気がつきました。本来なら2027年9月1日に7等級になれたはずなのに、乗り換えたせいで7等級になる時期が「10月1日」へと、約1ヶ月分後ろ倒しになっています。

「そう。1ヶ月のロスが生じるんだ。でもまあ、これくらいならまだ傷は浅いよね」とパパは続けます。

10か月後に途中乗り換えした場合

「一番悲惨なのがこれだよ。満期直前の『10ヶ月後』に乗り換えを強行した場合だ」

  • 2026年9月1日:今の保険を「6S等級」で新規契約
  • 2027年7月1日(10ヶ月後):他社へ乗り換え! 新契約も「6等級」でスタート
  • 2028年7月1日:ようやく「7等級」へアップ……。

「ええっ!? ちょっと待って!」
私は思わず叫んでしまいました。そのまま続けていれば、あとたった2ヶ月(2027年9月)で7等級になれたのに、ここで解約してしまうと、新しい会社でまた「丸々1年間」6等級を過ごさなければなりません。

結果として、7等級になれるのが「2028年7月」と、本来より10ヶ月も遅れてしまうのです。
「つまり、満期に近いタイミングで乗り換えるほど、この『等級進行のロス』がバカでかくなるってことなんだよ」

パパのこの解説を聞いて、私は「とにかく今すぐ解約だ!」と息巻いていた自分の浅はかさを猛省しました。

契約直後なら途中乗り換えしても損は小さい?

「じゃあ……満期直前の乗り換えが損なのは分かったけど、私たちみたいに『契約してまだちょっとしか経ってない(契約直後)』なら、乗り換えても傷は浅いってこと?」

カレンダーを睨みつけながら、私は一縷の望みをかけてパパに聞きました。

等級進行の遅れは小さい

「結論から言うと、その通り」パパは頷きました。
先ほどのシミュレーションの通り、契約して1〜2ヶ月しか経っていないのであれば、失う期間(等級アップの遅れ)は1〜2ヶ月分で済みます。高い6S等級に縛られる期間が約2年近くに延びてしまう「10ヶ月後乗り換え」のような悲劇は避けられます。

「よし! じゃあやっぱり、この高い保険をスパッと解約して、ネット型の安いところに乗り換えよう!」
私は再びガッツポーズをしましたが、慎重派のパパの表情はまだ晴れません。

解約返戻金も確認する

「ママ、等級の遅れは小さくても、もう一つ落とし穴がある。お金の問題だよ」
パパが指摘したのは「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」でした。

我が家は、少しでも保険料を安くしようと「年払い(一括払い)」で約12万円をドカンと支払っていました。これを途中で解約した場合、残りの月数分の保険料がそっくりそのまま戻ってくる……と私は信じて疑わなかったのです。

しかし、保険の世界には「短期率」という恐ろしい計算式が存在しました。
「あのね、途中解約すると『月割り』で綺麗に返金されるわけじゃないんだよ。短期率っていう会社の規定で計算されるから、私たちが思っている以上に返金される額が目減りするんだ」

つまり、せっかく安い保険に乗り換えても、今の保険を解約する際の「返金ロス」で相殺されてしまう可能性があるということです。

年間保険料差と合わせて判断する

「じゃあ、結局どうすればいいの!?」と頭を抱える私に、パパはメモ帳を差し出しました。

「感情で動かない。冷静に数字で比較するんだ。比べるのはこの2つだよ」

  1. 乗り換えた場合のマイナス(解約返戻金の目減り分 + 等級が遅れることによる将来の保険料アップ分)
  2. 乗り換えた場合のプラス(新しいダイレクト型保険での年間保険料の安さ)

「今の保険を辞めることの『ペナルティ的な損』と、新しい保険になることの『節約効果』。これを天秤にかけて、明らかに節約効果の方が大きければ、契約直後の今すぐ乗り換えるべき。もしトントンくらいなら、今のまま満期まで待った方が面倒くさくないし無難だね」

なるほど。ただ「ネット型は安いから!」と飛びつくのではなく、今の保険を中途解約するリアルな痛みも計算に入れないと、本当の意味での「節約」にはならないのです。

6S等級で途中乗り換えするメリット

「じゃあ、解約のペナルティ的な金額を差し引いても、新しい保険の方が圧倒的に安いなら乗り換えた方がいいよね!」

パパの計算結果を見て、私は再びテンションが上がりました。やっぱり、高い家計支出は一刻も早く削りたいのが主婦の本音です。等級進行が遅れるというデメリットを知ってもなお、私たちが「それでも乗り換える価値があるかも」と感じたメリットをいくつかご紹介します。

保険料が下がる可能性がある

一番のメリットは、やはり目先の支払いが安くなる「可能性」があることです。

私たちの場合、最初に契約したのがディーラーで勧められた代理店型の保険でした。「初めての車だし、お任せした方が安心」と思ったのですが、パパがネットのダイレクト型(通販型)で見積もりを取り直したところ、同じ「6等級」からのリスタートでも、年間で数万円安くなる試算が出たのです。

「解約で少し損をしたとしても、この差額なら1年で十分元が取れるね」とパパも前のめりになりました。

補償内容を見直せる

乗り換えのタイミングは、自分たちに本当に必要な補償を冷静に見つめ直す良いチャンスでもありました。

車を買った当初は「とにかく全部入りで!」と一番手厚い車両保険(一般型)や、よく分からない特約までモリモリに付けていました。でも、数ヶ月運転してみて「自分たちが傷をつけるとしたら電柱に擦るくらいかも」と気づき、見積もりを取り直す際には「車対車+A(限定型)」という少し安い車両保険に条件を絞ってみました。

「よく考えたら、この特約もいらないね」と夫婦で話し合いながら補償をスリム化できたのは、途中乗り換えを検討したからこそ得られた副産物でした。

ダイレクト型へ変更できる

担当者を介さず、スマホやパソコンから自分で申し込める「ダイレクト型」へ移行できるのも大きなメリットです。

代理店型は手厚いサポートが魅力ですが、その分どうしても中間マージンが保険料に乗ってきます。当時の私たちは「サポートは最低限でいいから、とにかく日々の維持費を抑えたい」という家計フェーズにいたため、ダイレクト型への変更は非常に魅力的でした。「スマホでサクッと契約して、今日から安い保険料!」と、私はすっかりその気になっていたのです。

6S等級で途中乗り換えするデメリット

「よし、決まり! 今すぐこの安いダイレクト型にネットで申し込もう!」
私は意気揚々とスマホの画面をタップしようとしました。しかし、ここでまたしてもパパが「ちょっと待って」とストップをかけたのです。

「ママ、悪いニュースと、もっと悪いニュースがある。どっちから聞きたい?」
「ええっ、何!? せっかく安いところ見つけたのに!」

パパが実際に乗り換え手続きのシミュレーションを進める中で、私たちはダイレクト型ならではの「途中乗り換えの壁」にぶち当たることになりました。

7等級になる時期が遅れる

まず一つ目は、先ほどもパパがカレンダーで力説してくれた「等級アップの遅延」です。これは何度でも自分に言い聞かせるべきデメリットでした。

「今の保険を辞めて新しく入り直すから、今日からまた1年間、6等級として過ごさなきゃいけないんだよ。本来ならあと数ヶ月で7等級になれて、もっと安くなったはずなのにね」
一時的に保険料が下がっても、長期的に見ると「7等級になれる時期」が遅れるため、生涯で支払うトータルの保険料で考えると、実はそこまで得をしていないケースもあるのです。

解約返戻金が少なくなる場合がある

そして二つ目。「解約返戻金の目減り」です。
我が家は年払いで保険料を納めていたため、途中で解約すると返戻金があるのですが、これが「月割り」ではなく「短期率」という保険会社に有利な計算式で算出されるため、思っていたより戻ってくる金額が少なかったのです。

「うーん、新しく乗り換えて浮くお金と、この解約で損するお金……差し引きすると、思ったほど得しないね」
パパの冷静なツッコミに、私はぐうの音も出ませんでした。

一括見積もりやWeb見積もりが使いにくい場合がある

そして、私たちが一番イライラさせられたのがこれです。
「パパ、なんでこの見積もりサイト、エラーになるの!?」

実は、多くのダイレクト型自動車保険や一括見積もりサイトは、「満期時の乗り換え」を前提にシステムが作られています。私たちのように「契約途中で他社に乗り換えたい(中途更改)」というケースだと、Web上の簡単な入力フォームでは弾かれてしまい、「お電話でお問い合わせください」という画面になってしまうことが多かったのです。

「結局、コールセンターに電話して、今の証券番号を口頭で伝えて、面倒な手続きを踏まないといけないみたいだ……」
スマホでサクッと終わらせるつもりが、平日昼間に電話をかけなければならないという手間に、私のモチベーションは一気に急降下してしまいました。

6S等級で乗り換える前に確認すること

「ねえパパ、結局のところ、うちは今すぐ乗り換えるべきなの? それとも大人しく満期まで待つべきなの?」

等級が遅れるデメリットと、目先の保険料が安くなるメリット。両方を突きつけられてすっかり混乱してしまった私に、パパは1枚のメモを差し出しました。

「感情で決めるから迷うんだよ。ネットの一括見積もりサイトは契約途中だと使いにくいみたいだし(※関連記事参照)、ここは地道に自分たちで数字を比較するしかない。この5つのチェックリストを埋めて、損得勘定をハッキリさせよう」

我が家が実際に、夜な夜な保険証券と電卓を前に格闘した「乗り換え前の最終確認項目」がこちらです。

現在の満期日

まずは今の保険の「満期日」がいつなのかを証券で確認します。

「あー、満期日なんてすっかり忘れてた……。私たち、いつ契約したんだっけ?」と証券を引っ張り出す私。
今の保険を契約してからどれくらい日数が経過しているかによって、このあとの「等級進行の遅れ」のダメージが全く違ってくるため、ここは一番最初に確認すべき絶対条件です。

次の等級アップ時期

満期日が分かったら、次は「本来ならいつ7等級になる予定だったか」を確認します。

「今のままだと、今年の9月1日には7等級になれるのね」
「そう。でも今すぐ解約して乗り換えると、今日からまた1年後になっちゃう。その『期間のロス』が許容範囲かどうか、しっかりカレンダーを見て実感しておかないと後悔するよ」とパパ。

他社の年間保険料

次に、乗り換え候補となる他社(ダイレクト型など)の保険料を、現在の条件と同じ「6等級スタート」で個別に見積もります。

※契約途中だと、自動車保険の一括見積もりサイトではうまく計算できないことが多いため、我が家は面倒でも各社の公式サイトで一つずつ見積もりを取りました(これも本当に骨が折れました……)。

現契約の解約返戻金

「で、今の保険を解約したらいくら戻ってくるの?」
年払いでドカンと12万円を払ってしまった私は、ここが一番気がかりでした。

コールセンターに電話して確認したところ、やはり単純な月割りではなく「短期率」という計算で少し少なめに算出されることが判明。
「戻ってきたお金で、新しい保険の頭金にしようと思ったのに……計算が狂うわ」とボヤく私に、「だから乗り換えは慎重にやらなきゃダメなんだよ」とパパは苦笑いでした。

等級を引き継げるか

最後に、念のための確認です。基本的に自動車保険の等級は他社へ引き継げますが、一部の共済(JA共済や全労済など)から民間保険会社へ移る場合など、条件によっては引き継ぎに特別な手続きが必要だったり、稀に引き継げなかったりするケースもあるようです。

私たちが加入していたのは一般的な代理店型だったので問題ありませんでしたが、「乗り換え先のカスタマーセンターに電話して、『今の6S等級はそちらでも引き継げますよね?』と念押しで確認しておいた方が絶対安心だよ」と、慎重派のパパが手回しをしてくれました。

[内部リンク:自動車保険は契約途中でも乗り換えできる?]
[内部リンク:自動車保険の一括見積もりは契約途中でもできる?]
[内部リンク:自動車保険を途中で乗り換えるならどこ?ダイレクト型比較]

こんな人は途中乗り換えを検討しやすい

パパのチェックリストを埋めながら夫婦で話し合った結果、「今の保険を中途解約してでも、さっさと乗り換えた方がいいケース」というのは、実はかなり限定的だということが分かってきました。

もしあなたが以下の条件に当てはまるなら、多少の面倒を乗り越えてでも、今すぐ乗り換える価値があるかもしれません。

契約開始からまだ1〜2か月

私たちがそうだったように、「契約してまだ1ヶ月しか経ってないのに、他社の方が圧倒的に安いことに気づいてしまった!」という場合は、傷が浅いうちに動くのが得策です。

等級アップが遅れるといっても1〜2ヶ月程度のロスですし、解約返戻金の目減りも最小限で済みます。「失敗した!」と思ったら、ズルズル引きずらずにすぐ軌道修正する。これが一番賢い選択です。

保険料差が大きい

いま加入している保険がどうしても割高で、ダイレクト型で見積もったら「年間で3万〜5万円も安くなる!」というような圧倒的な差がある場合です。

これだけ差があれば、解約返戻金の目減り分や、7等級になるのが数ヶ月遅れることによる将来の保険料アップ分を差し引いても、結果的にお釣りがくる可能性が高いです。

補償内容を見直したい

「初めてだから一番手厚いプランにしちゃったけど、冷静に考えたらこんなにいらないわ……」という場合です。

我が家も、車両保険を「一般型」から「限定型」に変えるだけで劇的に保険料が下がることが分かりました。ただ単に会社を変えるだけでなく、身の丈にあった補償内容に「リセット」する目的があるなら、途中乗り換えは良いきっかけになります。

こんな人は満期まで待つ方がいいこともある

一方で、「これは今すぐ動いたら大損するぞ……」というケースもハッキリ見えてきました。当時の私たちは、まさにこの「満期を待つべきか」の境界線で激しく揺れ動いたのです。

満期まであと1〜2か月

「パパ、もし今が満期の2ヶ月前だったらどうしてた?」
「絶対に乗り換えないね。這ってでも今の保険にしがみつくよ」とパパは即答しました。

あと少しで7等級になれるのに、ここで解約して「また6等級から1年やり直し」になるのは、長期的に見て圧倒的に不利です。目の前の数千円の安さに釣られて、将来の割引をドブに捨てるようなものです。

保険料差が小さい

ネット型で見積もってみたものの、「今の保険料と年間で1万円くらいしか変わらない」という場合も、ステイが正解です。

途中解約の手間(コールセンターへの電話、新しい保険の申し込み、解約書類の返送など)と、返戻金の目減りを考えると、1万円程度の差額なら「労力に見合わない」と割り切るのも賢明な家計管理です。

もうすぐ7等級になる

結局のところ、ここが一番の判断基準です。
「次の満期(=7等級へのアップ)まで、今の家計で耐えられるか?」

我が家の場合、契約して数ヶ月が経過していたため、「今乗り換えると7等級になるのが半年近く遅れる。でも、今すぐダイレクト型に変えれば数万円浮く。どっちを取る?」という究極の選択を迫られました。

結局、「手続きが面倒くさい」「せっかくなら無事故で7等級に上がってから、満期のタイミングで一番安いダイレクト型にスパッと乗り換えよう」という結論に至り、その年はグッと我慢することにしたのです。
(ズボラな私には、途中解約の手続きの煩雑さが一番のハードルでした……)

よくある質問

「パパ、私みたいに『6Sって何!? 罰金!?』って勘違いして焦ってる人、他にも絶対にいると思うんだよね」

ここまで調べてようやく全貌が見えた私ですが、当初のテンパり具合を振り返ると、同じように頭を抱えている読者さんがいるのではないかと心配になりました。そこで、当時の我が家が必死に調べた「6S等級に関するよくある疑問」を、Q&A形式でまとめておきます。

6Sは事故あり等級ですか?

いいえ、違います!
これ、私が真っ先に勘違いして怯えていたことですが、「S」はスリップでもスクラッシュでもなく「新規(StartやShinki)」のSです。「事故あり係数」が適用されるのは、前年に事故を起こして等級が下がった「6F」などの場合です。初めて保険に入ったあなたの「6S」は、純粋なスタートラインなので安心してくださいね。

6Sのまま他社へ移れますか?

はい、基本的にはそのまま移れます。
私たちのように「今の保険会社が高いから、6Sのまま別のダイレクト型へ乗り換えたい」という場合でも、等級を引き継ぐことは可能です。

ただ、ここで我が家が少しだけつまづいたのが「名義」の問題でした。「じゃあ私が代わりにネットでやっちゃうね!」と妻である私が手続きを進めようとしたところ、契約者の名義や条件によっては少し複雑になることが判明したんです。
もし「夫名義の保険を、妻が代わりに乗り換え手続きしたい」というような場合は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

[内部リンク:自動車保険は本人以外が代理で申し込める?]

途中乗り換えすると6Sからまた1年ですか?

はい。ここが一番の落とし穴です!
パパが卓上カレンダーで熱弁してくれた通り、途中乗り換えをした日から「新しく6等級として1年間」がスタートします。今までの契約期間はリセットされてしまうため、本来ならもうすぐ7等級になれたはずの時期が、大きく後ろ倒しになってしまいます。乗り換えるなら、この「期間のロス」をしっかり計算に入れることが重要です。

6Sから7等級になると保険料は安くなりますか?

安くなります。これが「満期まで待つ最大のメリット」です。
無事故で1年間過ごし、6等級から7等級に上がると、割引率がグッと良くなります。だからこそ、「あと2ヶ月で7等級になれるのに、今解約してまた6等級を1年やり直す」というのは非常にもったいないのです。

「ちなみに、高齢の親御さんなんかの場合は、等級が上がっても年齢条件のせいで安くなりにくいこともあるみたいだよ」とパパ。自動車保険って本当に複雑ですよね……。

[内部リンク:高齢者の自動車保険はなぜ高い?]

6Sで事故を起こしたらどうなりますか?

もし6Sの期間中に事故を起こして保険を使ってしまうと、翌年の更新時に「3等級ダウン」となり、「3等級(事故あり係数適用)」になってしまいます。

3等級になると保険料は一気に跳ね上がり、家計へのダメージは計り知れません。だからこそ、初めての車で慣れないうちは、本当に慎重な運転を心がけてくださいね。我が家も最初は「車両保険を一番手厚くしておいてよかった……」とドキドキしながら運転していました。

6Sでも一括見積もりできますか?

満期のタイミング(更新時)であれば、通常通り一括見積もりサイトが使えます。

しかし、私たちのように「契約期間の途中で解約して乗り換えたい(中途更改)」という場合、多くのシステムが対応しておらずエラーになってしまいます。一括見積もりサイトではなく、気になった保険会社の公式サイトで一つずつ「中途更改」の条件で計算するか、コールセンターに電話して直接聞くしかありません。正直、かなり面倒くさいです……。

まとめ|6Sで途中乗り換えするなら「7等級になる時期」まで確認する

「結局のところ、自動車保険って『焦って動くと損をする』ようにできてるんだね……」

分厚い保険証券と、パパが書き殴ったカレンダーのメモを見つめながら、私は深くため息をつきました。

最初の「約12万円」という金額を見たときは、「今すぐ解約してネット型に変えなきゃ!」とパニックになっていましたが、冷静に計算してみると、

  • 途中乗り換えすると、今の会社に支払った保険料が「短期率」で少なめにしか返ってこない。
  • 新しい会社で「6等級」から再スタートになり、7等級になれる時期が大幅に遅れる。
  • 途中乗り換えの手続きは、ネットで完結せず電話のやり取りが発生して面倒くさい。

という、見えないデメリットが山積みでした。

我が家が出した結論は、「今回はグッと堪えて今の保険を継続し、無事故で7等級に上がった『満期のタイミング』で、一番安いダイレクト型へスマートに乗り換える」というものでした。

もちろん、これは我が家が「契約してからすでに数ヶ月経ってしまっていた」からです。もしあなたが**「契約してまだ1〜2ヶ月しか経っていない」**のであれば、等級の遅れも最小限で済むため、差額が大きければ今すぐ乗り換える価値は十分にあります。

「今のまま満期まで待つか、それとも今すぐ動くか」

この判断に正解はありませんが、どうか昔の私のように「6Sだから高いんだ! 罰金なんだ!」と勘違いして、感情のままに解約ボタンを押すことだけは避けてくださいね。

手元に今の保険証券を用意して、「満期日はいつか」「解約したらいくら戻ってくるか」「他社ならいくら安くなるか」を冷静に天秤にかけましょう。この記事での我が家のドタバタ劇と失敗談が、皆さんの後悔のない選択の助けになれば、こんなに嬉しいことはありません!

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