「カーナビってどうしてあんなに高いの? スマホの地図アプリが画面に映れば十分なのに!」
数年前、車の買い替えでウン十万という見積もりを前に、直感派のママが放ったこの一言から、我が家(サルヂエファミリー)の「ディスプレイオーディオ奮闘記」は始まりました。
理屈派のパパが「それならAmazonや楽天で安いディスプレイオーディオを買って、どこかに持ち込んで付けてもらえば節約になるぞ!」と息巻いてネットでポチったまでは良かったのです。しかし、いざ届いた商品を持ってお店を探し始めると……。
「海外製の持ち込みはちょっと……」
「純正のバックカメラとハンドルのボタン(ステアリングリモコン)をそのまま使うなら、追加の変換ケーブルが必要で、工賃も跳ね上がりますよ」
と、次々に予想外の壁にぶち当たり、夫婦で青ざめることになりました。安く済ませるつもりが、あわや「安物買いの銭失い」になるところだったのです。
「ネットで安く買って持ち込む」のは確かに魅力的ですが、実はディスプレイオーディオ特有の「落とし穴」がたくさんあります。この記事では、私たちサルヂエファミリーが体当たりで失敗し、そこからプロに聞いて学んだ「ディスプレイオーディオの持ち込み取付を成功させるためのリアルな最適解」を整理してお伝えします。
過去の我が家のように「スマホが繋がれば十分!でも失敗したくない!」と悩んでいるあなたの参考になれば嬉しいです。
結論|ディスプレイオーディオの持ち込み取付はどこに頼むべき?
ネットで買ったディスプレイオーディオを手にして、「さあ、どこに持ち込もう?」と悩んでいる方へ。当時の私たちも、とりあえず近所のお店に電話をかけまくって失敗しました。
結論から言うと、持ち込み取付の依頼先は「どんな車に」「どんな商品を取り付けて」「どこまでの機能を求めるか」で正解が変わります。私たち自身の失敗とリサーチから導き出した答えは以下の通りです。
シンプルな取付ならカー用品店も候補
「国産車」に「国内メーカー(パイオニアやアルパインなど)のディスプレイオーディオ」を取り付けるだけで、特別な機能の引き継ぎが不要な場合。このシンプルな条件なら、オートバックスやイエローハットなどの大手カー用品店が有力な候補になります。
実は、オートバックスの公式通販などでは「ディスプレイオーディオ本体+基本取付工賃」がセットになったコミコミ商品も販売されていたりします。また、イエローハットのピットメニューにもオーディオ取り付けの基本料金(税込6,600円〜、作業時間30分〜など)が案内されています。
ただし、ここで我が家も勘違いしたのですが、「基本工賃」はあくまで最低ラインです。車種別の取り付けキットが別途必要になったり、店舗によって持ち込み自体の対応可否や金額が変わったりするため、必ず事前の店舗確認が必要です。
純正機能を引き継ぎたいなら専門店が安心
私たちが一番苦労したのがこれです。「純正ナビで使っていたバックカメラや、ハンドルの音量ボタン(ステアリングリモコン)、純正のUSBポートをそのまま使いたい!」という場合。
ディスプレイオーディオはカーナビと違い、Apple CarPlayやAndroid Autoといったスマホ連携が主役です。そのため、車側の純正システムとうまく連動させるには、専門的な配線知識や特殊な変換アダプターが必要になります。こういった「かゆいところに手が届く」作業は、カー用品店よりも、配線のプロである「カーオーディオ専門店」や「電装店」の方が圧倒的に得意で安心です。
海外製・中古品・加工ありなら事前相談が必須
「Amazonで見たこともないメーカーの激安モニターを買っちゃった!」
「フリマアプリで中古品をお得にゲットした!」
もしこれに当てはまるなら、要注意です。実はこれ、パパが最初にやらかしたパターンなのですが、無名メーカーの海外製や中古品は、説明書が不親切だったり、部品が足りなかったりすることが多いため、多くのお店で「持ち込み取付お断り」にされる可能性があります。
また、輸入車への取り付けや、ダッシュボードのパネル加工が必要なケースも同様です。この場合は、迷わず技術力の高い専門店に事前相談してください。
価格だけでなく対応範囲と保証で選ぶ
「とにかく工賃が一番安いところ!」と探したくなりますが、ちょっと待ってください。持ち込み取付の場合、「取り付けた後の動作不良」が一番のトラブルの種になります。
「音が鳴らないのは本体の初期不良なのか、それとも配線ミスなのか?」
安いだけで依頼先を選ぶと、こういったトラブル時に「うちは付けただけだから、本体のメーカーに聞いて」とたらい回しにされるリスクがあります。工賃の安さだけでなく、「どこまで初期設定をサポートしてくれるか」「作業に対する保証はあるか」を基準に選ぶのが、結果的に家計と心を守るコツです。
ディスプレイオーディオの取付を頼める主な店舗
では、具体的にどんな店舗が候補になるのでしょうか。当時の私たちが片っ端から電話をかけたり訪問したりして分かった、各店舗の「リアルな特徴」を比較表にまとめました。
| 店舗の種類 | 向いているケース | 注意点 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| カー用品店 (オートバックス等) |
国産車への国内メーカー品のシンプルな取付 | 持ち込み不可の店舗もある。複雑な連動や海外製は断られやすい。 | ★★★☆☆ |
| カーオーディオ専門店 | 音質にもこだわりたい、純正機能(バックカメラ等)を完璧に引き継ぎたい | 敷居が高く感じるかも。工賃は技術料として安くはない傾向。 | ★★★★☆ |
| 電装店 | 車の電気系統のプロ。配線加工や持ち込み品に柔軟に対応してほしい | 一般客向けの看板を出していない店舗も多く、見つけにくい。 | ★★★★★ |
| 整備工場 | いつも車検や点検をお願いしている馴染みの工場がある | 整備士によってオーディオやスマホ連動の知識にバラつきがある。 | ★★★☆☆ |
| ディーラー | 車を買ったばかりで保証を絶対に維持したい | 持ち込み(特に社外品・海外製)は原則断られることが多い。 | ★☆☆☆☆ |
それぞれの店舗について、我が家の体験談も交えながら詳しく解説します。
カー用品店
誰もが真っ先に思い浮かべるのが、オートバックスやイエローハットなどの大型カー用品店です。私たちも最初に向かいました。
メリットは、なんといっても入りやすさと、車種別取付キットなどの細々としたパーツがその場で揃いやすいことです。
先ほども触れたように、オートバックス公式通販の工賃コミコミセットは非常に分かりやすいですし、イエローハットでもオーディオ取付メニューが用意されています。しかし、「ネットで買った持ち込み品」となると話は別。店舗によっては「当店で購入した商品のみ取付可能」だったり、「持ち込み工賃は通常工賃の1.5〜2倍」と設定されていたりします。まずは最寄りの店舗に「この型番を持ち込みたいんですが」と電話で確認するのが鉄則です。
カーオーディオ専門店
「オーディオ専門店って、ウン百万円のスピーカーとか組むマニアが行くところでしょ?」
ママは最初そう言って敬遠していました。でも、実は持ち込みの強い味方になってくれるのがこの専門店です。
彼らは音響だけでなく、複雑な配線処理のプロフェッショナル。「純正のバックカメラの映像を社外ディスプレイに映したい」「ステアリングリモコンを全部のボタン使えるようにしたい」といった、カー用品店では「ちょっと難しいですね」と言われがちな要望にも、あの手この手(適切な変換アダプターの選定など)で応えてくれます。工賃は安くはありませんが、確実な仕上がりとスマホ連動(Apple CarPlayなど)のノウハウを持っているため、結果的に満足度は非常に高いです。
電装店
個人的に、最もおすすめしたい「隠れた名店」が電装店(自動車電装工場)です。
車のエアコンやバッテリー、ナビ配線などの電気系統を専門に扱うプロ集団で、実はディーラーや中古車屋さんも、裏で電装店に作業を下請けに出していることがよくあります。
我が家が最終的にパパの買ってきた海外製モニターを持ち込んだのも、地元の小さな電装店でした。「ああ、このメーカーね。配線図が適当だからちょっと時間かかるけど、なんとかするよ」と、職人肌の社長が引き受けてくれた時の安心感たるや……。一般客向けの派手な看板がないことも多いですが、「地域名+車の電装店+持ち込み」で検索すると、頼りになるプロが見つかるはずです。
整備工場
いつも車検やオイル交換をお願いしている、近所の馴染みのモータースや整備工場があるなら、一度相談してみる価値はあります。
「社長、ネットでこれ買ったんだけど付けられる?」と気軽に聞ける関係性があるのは大きな強みです。
ただし、注意点もあります。整備工場は「エンジンや足回りの機械的な修理」のプロであって、「最新のスマホ連携やオーディオ配線」のプロとは限りません。「Android Autoの接続設定がうまくいかない」といったソフトウェア側のトラブルには対応しきれないこともあるため、過度な期待は禁物です。
ディーラー
「ディーラーが一番安心じゃないの?」と思うかもしれませんが、持ち込みのディスプレイオーディオに関しては、最もハードルが高い依頼先です。
ディーラーの基本は「純正品の販売とメンテナンス」です。特に最近の車は、車両のコンピューターと純正ディスプレイが深く連携しているため、社外品(しかもネットで買った持ち込み品)への交換は、車両保証の観点から嫌がられることがほとんどです。我が家もお世話になっているディーラーの営業担当さんにポロッと相談しましたが、「うーん、できれば純正オプションのナビにしてほしいですね……」と苦笑いされてしまいました。
ディスプレイオーディオの持ち込み取付工賃はいくら?
「ネットで調べたら、工賃の相場って1万〜2万円くらいでしょ? 浮いたお金で美味しい焼肉でも食べに行こうよ!」
こんな能天気なパパのセリフ、今思い返すと本当に恥ずかしくなります。いざお店に持ち込んで見積もりを出してもらった瞬間、パパの顔からスッと血の気が引いたのを今でも鮮明に覚えています。
「……えっ、基本工賃以外にこんなにいろいろ費用がかかるの?」
そうなんです。ネットに書かれている「基本取付工賃」は、あくまで氷山の一角。私たちの失敗から学んだ、持ち込み取付における「リアルな費用のからくり」をお話しします。(※店舗、車種、購入した商品、追加作業によって金額は大きく変わるため、あくまで我が家が直面した目安として参考にしてくださいね)
基本取付だけなら比較的シンプル
もしあなたの車が、「すでに社外品のオーディオが付いていて、それを外して同じサイズのディスプレイオーディオをポン付けするだけ」で、特別な機能(バックカメラなど)を何も引き継がないのであれば、話は非常にシンプルです。
この場合であれば、店舗が掲示している「基本工賃」に近い金額で収まる可能性が高いです。それこそ、大手のカー用品店なら数千円〜1万円台前半で済むケースもあるでしょう。でも、現実はそう甘くありませんでした。
車種別取付キットで追加費用が出やすい
車とオーディオを繋ぐためには、「配線ハーネス」や、ダッシュボードの隙間を埋める「オーディオパネル」などの車種別取付キットがほぼ必須になります。
パパは「本体さえ買えば付く」と思い込んでいたのですが、お店の人に「お客さん、これだけじゃ車と繋がりませんよ。お車に合わせた変換キットが必要です」とピシャリと言われました。このキット代だけでも数千円〜1万円程度かかりますし、持ち込み品に合わせてキットを店舗で取り寄せる場合は、さらに時間と手間賃が上乗せされることがあります。
バックカメラ連動で費用が上がる
ママが絶対に譲れなかったのが、「バックカメラがそのまま使えること」でした。駐車が苦手な私にとって、バックモニターは命綱です。
しかし、元々付いていた純正のバックカメラの配線を、新しく買った社外品のディスプレイオーディオに繋ぐためには「変圧器(電圧を変換するアダプター)」が必要でした。この部品代と、バック配線を探して繋ぎ直す追加工賃で、基本工賃にプラスして数千円〜1万円以上が上乗せされることに。「カメラを映すだけなのに!」と驚きましたが、裏側ではプロの細かな配線作業が必要だったのです。
ステアリングリモコン連動で変換アダプターが必要になる場合がある
「せっかくなら、ハンドルの音量ボタンもそのまま使いたいよね」
これも私たちが軽く考えていたポイントです。
ハンドルで音量調整や曲送りをする「ステアリングリモコン」を社外品のディスプレイオーディオで使うには、またしても専用の変換ケーブルが必要になるケースが多々あります。商品によっては本体に直接配線を繋げる設定ができるものもありますが、車種ごとの設定作業が必要になるため、やはりここでも追加の部品代や設定工賃が発生しやすいポイントです。
純正ナビ交換は高くなりやすい
一番痛い出費になりやすいのが、「最初から車についていた純正ナビ」からの交換です。我が家もまさにこのパターンでした。
純正ナビは、その車専用にガッチリと組み込まれており、裏側の配線が市販品とは全く異なる特殊な形状をしていることが多いのです。そのため、古い純正ナビを取り外す作業そのものに通常より高い「取り外し工賃」がかかり、さらに社外品を取り付けるための大掛かりな配線引き直しが発生します。結果として、見積もりが想像の倍近くに跳ね上がり、「焼肉どころじゃない!」と夫婦で頭を抱えることになりました。
カーナビとディスプレイオーディオの取付で違うポイント
見積もりの段階で、お店のスタッフさんに言われてハッとしたことがあります。
「お客さん、これカーナビじゃなくてディスプレイオーディオですよね。スマホをどうやって繋ぐつもりですか? 配線はどこから出しましょうか?」
私たちは「ディスプレイオーディオ=地図の入っていない安いカーナビ」くらいにしか考えていませんでした。しかし、取付のプロから見ると、両者は全くの別物だったのです。ここでは、カーナビとは違う「ディスプレイオーディオ特有の取付時に決めるべきポイント」を解説します。
地図データよりスマホ連携が重要
従来のカーナビの取付では、自車位置を正確に測るための「GPSアンテナ」や「車速センサー」の配線が重要でした。しかし、ディスプレイオーディオの主役は「スマートフォン」です。
スマホ内のGoogleマップなどの地図アプリを画面に映し出す仕組みなので、何よりも「スマホといかに安定して連携させるか」が取付の最大のテーマになります。
Apple CarPlay/Android Autoの接続方式を確認する
ディスプレイオーディオの最大の魅力である「Apple CarPlay(iPhone)」と「Android Auto(Androidスマホ)」。実は、商品によってこれらを繋ぐ方法が違います。
私たちがネットで安さにつられて買いそうになった海外製品は、「Apple CarPlayには対応しているけれど、Android Autoには非対応」という罠がありました。パパはAndroid派だったので、危うくパパのスマホが一切使えないタダの箱を買うところだったのです。必ず、自分たちのスマホが対応しているか確認が必要です。
有線接続かワイヤレス接続かで使い勝手が変わる
さらに盲点だったのが、「有線(USBケーブル)」で繋ぐのか、「ワイヤレス(Bluetooth/Wi-Fi)」で繋ぐのか、という違いです。
有線接続のみ対応の安いモデルを買った場合、取付の際に「スマホに繋ぐためのUSBケーブルを、ダッシュボードのどこから外に出すか?」を決めなければなりません。ケーブルがビローンとぶら下がっていると見た目も悪く、運転の邪魔になります。ワイヤレス対応モデルならスッキリしますが、本体価格が少し上がります。私たちは結局、プロの電装店に頼んで、目立たない小物入れの中から綺麗にUSBケーブルを引き出してもらいました。
バックカメラが映るか確認が必要
先ほどの費用の話とも被りますが、「技術的にバックカメラが映せるかどうか」は取付前に絶対に確認すべきポイントです。
特に海外製のディスプレイオーディオの場合、日本の車の純正バックカメラの信号規格とうまく合わず、どんな変換アダプターを使っても映像が乱れたり、映らなかったりするトラブルが頻発するそうです。「バックに入れたのに画面が真っ暗!」なんてことにならないよう、事前に店舗のプロに適合を調べてもらうのが一番です。
ステアリングリモコンが使えるか確認が必要
ハンドルのボタン(ステアリングリモコン)も同様です。国内メーカーのパイオニアやアルパインなどの商品であれば、日本の車種との適合表がしっかり用意されており、どのアダプターを買えばいいか一目でわかります。
しかし、ネットで買った正体不明の格安品などは、適合表すら存在しないことがザラです。お店に持ち込んでも「これ、繋いでみないとボタンが反応するか分かりませんよ。最悪、音量ボタンが使えなくなりますけどいいですか?」と念を押される覚悟が必要です。
純正マイク・USBポート・ETC連動が使えなくなる場合がある
これが一番の「知らなかった!」でした。
最近の車には、最初から天井などにハンズフリー通話用のマイクが埋め込まれていたり、使いやすい位置にUSBポートがあったり、ナビ画面とETCが連動して料金をしゃべってくれたりしますよね。
純正ナビから社外ディスプレイオーディオに交換すると、これら「車に最初から付いていた便利な機能」が、規格が合わずにバッサリと使えなくなるケースが多いのです。我が家の場合も純正マイクが使えなくなり、新しくディスプレイオーディオに付属していた黒いマイクを、サンバイザーの裏にペタッと後付けする羽目になりました。見た目が少し不格好になり、ママは少しテンションが下がりました。
「安いから」と飛びつく前に、今の車で当たり前に使っている機能のうち、どれが使えなくなって、どれを残せるのか。カーナビとは違う、ディスプレイオーディオならではの「機能の取捨選択」を取付店とすり合わせることが絶対に必要です。
持ち込み取付で注意すべきディスプレイオーディオの種類
「やった! Amazonでめちゃくちゃ安い大画面のやつ見つけた! タイムセールだし買っちゃおう!」
パパが目を輝かせてポチったその商品こそが、我が家の持ち込み取付が難航した最大の原因でした。実は、ディスプレイオーディオと一口に言っても、どこのメーカーの、どんな形状のものを選ぶかで、お店側の「歓迎度」が天と地ほど変わるのです。
ここでは、私たちの失敗とお店巡りで分かった「持ち込む商品ごとの注意点」を整理します。
国内メーカー品は相談しやすい
もしあなたが、パイオニア(カロッツェリア)やアルパイン、ケンウッドといった日本の有名メーカー品を持ち込もうとしているなら、かなりスムーズに話が進むはずです。
カー用品店でも専門店でも、「ああ、カロッツェリアの〇〇ですね。それなら適合もすぐ調べられますし、キットも手配しやすいですよ」と安心した顔で対応してくれます。日本の車に付けることを前提に設計されているため、配線図も分かりやすく、お店側もノウハウが豊富だからです。
海外製・格安品は店舗で断られる可能性がある
パパが買ってきたのはまさにコレ。ネット通販に溢れている、数万円〜1万円台で買えてしまう無名メーカーの海外製ディスプレイオーディオです。
これらを持ち込むと、大手カー用品店ではほぼ確実に「うちでは対応できません」と断られます。理由はシンプルで「日本の車の配線と規格が合わないことが多く、トラブルの元になるから」です。私たちが最終的にお願いした電装店の社長さんも「こういうのは説明書の日本語も変だし、配線図通りに繋いでも動かないことがあるから、普通のお店は嫌がるんだよね」と苦笑いしていました。
中古品は付属品不足と動作確認に注意
「じゃあ、国内メーカーのやつをメルカリやヤフオクで安く買えばいいんじゃない?」
そう思ったあなた、それもかなり危険な橋です。
中古品は「必要なケーブルが1本足りない」「取り付けステーが曲がっている」といった欠品・破損トラブルが非常に多いです。お店に持ち込んでから「お客さん、この配線がないと電源が入りません。部品だけメーカーから取り寄せるので、作業はまた来週になります」なんて言われたら、目も当てられません。さらに、取り付けた後に画面が映らなかった場合、「本体が壊れていたのか、お店の作業ミスなのか」の証明が難しくなるため、中古品の持ち込み自体をNGとしているお店も多いです。
1DIN・2DIN・フローティングタイプで取付条件が違う
車のオーディオを入れる「穴のサイズ」も重要です。一般的な長方形のサイズ(2DIN)にすっぽり収まるタイプなら問題ありませんが、最近流行りの「フローティングタイプ(画面だけがタブレットのように飛び出して浮いているタイプ)」は要注意です。
大画面でカッコいいのですが、「取り付けてみたら、ハザードボタンが隠れて押せなくなった」「エアコンの吹き出し口を完全に塞いでしまった」「シフトレバーを動かすと画面にぶつかる」という悲劇がよく起こります。我が家も危うくハザードランプが隠れるところでした。
車種専用モデルは適合確認が必須
「アルファード専用!」「ジムニー専用!」と謳っている商品もあります。専用設計のパネルがセットになっていて、見た目は純正のように綺麗に収まるのが魅力です。
しかし、「専用」と書いてあるからといって、あなたの車に絶対付くとは限りません。同じ車種でも「年式」や「グレード」「最初についていたオーディオの種類(メーカーオプションナビか、オーディオレスか)」によって、裏側の配線が全く違うことがあるからです。素人判断で買うと、せっかくの専用品がただの鉄の箱になってしまいます。
取付前に必ず確認すべきチェックリスト
数々のお店に断られ、追加費用に震え、心も体もすり減らした私(ママ)は、ついにブチギレました。
「もうパパの思いつきで動くのはやめ! お店に相談する前に、ちゃんと自分たちの希望と車の状態を整理するよ!」
そうして夫婦で作ったのが、以下のチェックリストです。これから持ち込み取付を依頼する方は、お店に電話をかける前に、必ずこの項目を埋めてみてください。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 車種、年式、型式 | 車検証を手元に用意し、正確な情報を伝える |
| 本体サイズ | 1DIN、2DIN、フローティングなど、購入品の形状 |
| 取付キット | 車種別のパネルや基本ハーネスは購入済みか、お店で手配するか |
| 配線ハーネス | 購入した本体に、車と繋ぐための基本配線が付属しているか |
| バックカメラ連動 | 純正カメラをそのまま使いたいか(変換アダプターが必要) |
| ステアリングリモコン連動 | ハンドルのボタンを活かしたいか(変換アダプターが必要) |
| Apple CarPlay/Android Auto対応 | 自分のスマホのOSに対応しているか、有線かワイヤレスか |
| 付属品 | (中古・海外製の場合)GPSアンテナやマイクなど欠品はないか |
| 保証範囲 | 取付後の動作不良時、どこまで無料で点検・対応してくれるか |
本体を買う前に取付店へ型番を伝える
これが、我が家が学んだ最大の教訓です。「ネットでポチる前に、取付店に相談する」。これに尽きます。
「この車種に、このメーカーのこの型番のディスプレイオーディオを付けたいんですが、そちらで持ち込み取付は可能ですか? 追加で必要なパーツはありますか?」
事前にこの電話を一本入れるだけで、「それはうちじゃ付きません」「その組み合わせだと、〇〇のケーブルも買っておいてください」とプロが的確なアドバイスをくれます。
車種別キットがあるか確認する
本体だけあっても車には付きません。自分の車に適合する「オーディオ取付キット(車種別専用キット)」があるかどうかを、必ず事前に調べましょう。大手メーカーの公式サイトを見れば適合表がありますが、見方が分からなければ、それも含めてお店に相談するのが一番早いです。
純正機能を残したい場合は必ず伝える
見積もりを出してもらう時は、「ただ取り付けるだけ」なのか、「純正の〇〇と〇〇は残したい」のかをハッキリ伝えましょう。後から「えっ、バックカメラも使えるようにしてほしかったのに!」と言っても、配線を一からやり直すことになり、二重に工賃を請求されてしまいます。
バックカメラ・ステアリングリモコン・USB連動を確認する
チェックリストにもある通り、この3つは「言わなければそのまま繋いでもらえない(使えなくなる)」代表格です。特に純正のUSBポート(スマホを挿す穴)が車についている場合、それを社外品のディスプレイオーディオに流用するには特殊な変換ケーブルが必要です。
保証範囲を確認する
最後に、お店のスタッフさんに「もし取り付けた後、数日で画面が真っ暗になったり、スマホが繋がらなくなったりしたら、どうすればいいですか?」と聞いてみてください。
「持ち込み品の不具合は、うちでは一切責任を持てません。取り外すのにもう一度工賃をもらいます」と言うお店もあれば、「配線の抜けなら無料で直しますよ。ただ、本体の故障だったらメーカーに聞いてくださいね」と親身になってくれるお店もあります。この答えで、そのお店の誠実さが見えてきます。
カー用品店ではなく専門店に頼んだ方がいいケース
「大手のカー用品店なら、何でもサクッと付けてもらえると思ってた……」
パパが買ってきた格安のディスプレイオーディオを抱え、近所の大型店舗をハシゴしては「うちではちょっと……」と断られ続けた帰り道。車内の空気は最悪でした。
カー用品店は、オイル交換やタイヤ交換、そして「お店で売っている商品を標準的な車に取り付ける」ことに関しては素晴らしいプロフェッショナルです。しかし、「持ち込み品」かつ「イレギュラーな作業」が絡むと、一気にハードルが上がります。私たち自身の失敗と足で稼いだ情報から、「最初から専門店や電装店に相談すべきケース」をまとめました。
純正ナビから社外ディスプレイオーディオへ交換する
我が家のように、車を買った時から付いていた「純正ナビ」を外して、社外品のディスプレイオーディオに交換したい場合は、迷わず専門店をおすすめします。
純正ナビの裏側は、市販のカーナビとは全く違う特殊な配線になっており、車のコンピューターと深く結びついていることもあります。これを綺麗に取り外し、新しい社外品に配線を引き直す作業は、標準的なピット作業の枠を超えることが多いため、配線のプロである専門店の技術が必要です。
バックカメラや全方位カメラを流用したい
「上から見下ろすアラウンドビューモニター(全方位カメラ)がないと、絶対駐車できない!」
ママが絶対に譲れなかった条件ですが、これが曲者でした。ただのバックカメラならまだしも、複数のカメラ映像を合成する全方位カメラの映像を社外品のディスプレイに映し出すには、非常にマニアックな変換アダプターの知識が必要です。カー用品店では「映るかどうか保証できません」と言われがちですが、専門店なら「このアダプターをかませればいけますよ」と解決策を提示してくれます。
ステアリングスイッチを使い続けたい
ハンドルの音量ボタンや曲送りボタン(ステアリングリモコン)を使い続けるための設定も、持ち込み品(特に海外製)の場合は難易度が上がります。
国内メーカーのカーナビなら専用ケーブルを挿すだけということもありますが、ディスプレイオーディオの場合は「ボタン一つ一つに機能を割り当てる(学習させる)」というソフトウェア上の設定作業が必要になることがあります。このノウハウを豊富に持っているのも専門店ならではの強みです。
輸入車に取り付けたい
もしあなたの車がベンツやBMW、フォルクスワーゲンなどの輸入車なら、大手カー用品店での持ち込み取付はほぼ不可能に近いと考えた方がいいです。
輸入車は電気系統の仕組みが国産車と全く異なり、素人が下手にオーディオの配線をいじると、ダッシュボードに大量のエラー表示が出たり、最悪の場合はエンジンがかからなくなったりします。「輸入車対応」を掲げているカーオーディオ専門店に依頼するのが鉄則です。
内装加工やパネル加工が必要
「画面が大きすぎて、ハザードボタンに被っちゃった……」
「オーディオ周りのパネルとサイズが合わなくて、隙間が空いてる……」
ディスプレイオーディオ、特に大画面のフローティングタイプで起こりがちな悲劇です。カー用品店では「隙間が空くけど、とりあえず固定はしました」で終わってしまうこともありますが、専門店ならプラスチックのパネルを削ったり、パテで隙間を埋めたりといった「内装の美しさを保つ加工」まで相談に乗ってくれます。
音質調整やスピーカー交換も同時にしたい
「スマホの音楽を高音質で聴きたいから、ついでにスピーカーも変えたいな」
もしそんな野望があるなら、オーディオ専門店に一括でお願いするのが一番コスパが良くなります。
ディスプレイオーディオの中には、細かく音質(イコライザーやタイムアライメント)を調整できる機能を持つものがあります。専門店なら、取り付けた後に運転席に座って、プロの耳で最高の音響セッティングまで仕上げて納車してくれます。
※「自分たちのケースは専門店かな? それともカー用品店でいける?」と迷った方は、過去に私たちが各店舗の特徴や失敗談をまとめた以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
ネットで買う前に確認しないと失敗しやすいポイント
「ねえ、このモニター、本体は1万5000円だったのに、取付キットと工賃で3万5000円って言われたんだけど……。合計5万円なら、最初からお店で国内メーカー品を買えたんじゃないの!?」
電装店からの見積もりを見た時、私は思わずパパに詰め寄ってしまいました。そう、ディスプレイオーディオの持ち込み最大の罠は「本体価格だけを見て飛びついてしまうこと」です。ネットでポチる前に、絶対に確認してほしい5つのポイントをお伝えします。
安い海外製は説明書やサポートが弱いことがある
Amazonなどで破格で売られている海外製のディスプレイオーディオ。レビューは良くても、届いた箱を開けると「日本語が怪しいペラペラの説明書が1枚だけ」ということがよくあります。
いざ取り付けようとして配線が分からず、メーカーのサポートに電話しようにも日本の窓口が存在しない。結局、お店の人が手探りで配線を探ることになり、「解析の手間賃」として工賃が上乗せされる原因になります。
取付キット代で本体価格以上に高くなることがある
我が家のパパがやらかした最大の失敗がこれです。
本体は安く買えたものの、私たちの車に付けるための「車種別オーディオパネル」「配線変換ハーネス」「バックカメラ変圧アダプター」「ステアリングリモコン対応ケーブル」などをかき集めた結果、そのパーツ代だけで2万円近くかかってしまいました。「本体より周辺パーツの方が高い」という笑えない逆転現象が起きるのです。
純正機能が使えなくなると不便
前の章でも触れましたが、「純正のUSBポートがただの穴になった」「天井の純正マイクが使えなくなったので、運転席周りに後付けマイクの配線が這っている」「ETCの音声がオーディオから聞こえなくなった」。
ナビ交換あるあるですが、毎日乗る車だからこそ、こういった「今まで当たり前に使えていた機能の喪失」は、ボディーブローのようにストレスになります。失う機能はないか、事前にしっかり確認しましょう。
本体不良と取付不良の切り分けが難しい
持ち込み取付における一番のトラブルが、「付けた後に動かなかった時」の責任のなすりつけ合いです。
画面が映らない時、お店は「お客さんが持ち込んだ本体の初期不良ですね。取り外すので工賃払ってください」と言います。一方、メーカーに問い合わせると「取付作業でのショートや配線ミスが原因です」と言われます。この「切り分け」が非常に難しいため、最悪の場合は泣き寝入りになるリスクがあることを覚えておいてください。
保証対象が本体だけなのか作業まで含むのか確認する
だからこそ、保証の確認が命です。
ネットで買う際、本体そのものに「1年保証」がついているかは当然ですが、依頼する店舗側にも「もし接触不良が起きたら、無料で点検して直してくれますか?」と確認してください。親身になってくれるお店(特に地域密着の電装店や専門店)は、「うちの配線ミスなら、もちろん無料で手直しするよ」と言ってくれます。
※もし「やっぱり大手のカー用品店で手軽に済ませたいな」という場合は、オートバックスやイエローハットの具体的な対応状況や工賃目安についてまとめた以下の記事も読んでみてください。(※オートバックスの工賃コミコミセットや、イエローハットの基本メニューなども解説していますが、最新情報は必ず店舗に直接確認してくださいね)
まとめ|ディスプレイオーディオの持ち込み取付は「どこに頼むか」で失敗リスクが変わる
いかがでしたか? 「ネットで安く買って持ち込めば大節約!」というパパの安易な思いつきから始まった我が家のドタバタ劇ですが、終わってみれば「プロの技術と知識のありがたさ」を痛感する結果となりました。
ディスプレイオーディオの持ち込み取付は、ただの画面の交換ではありません。スマホとの連携、バックカメラやステアリングリモコンなどの純正機能の引き継ぎなど、「カーナビ以上に複雑な配線のパズル」です。
失敗しないためのアクションは、以下の3ステップです。
- まずは自分たちの車の情報と「絶対に活かしたい機能」を紙(チェックリスト)に書き出す
- ネットで商品をポチる「前」に、カー用品店や専門店、電装店に「この車にこれを付けたいのですが」と電話相談する
- 必要な追加パーツと総額の目安、保証の有無に納得できてから、初めて商品を購入し、取付予約を入れる
シンプルな国産車への取付なら、オートバックスやイエローハットなどのカー用品店も有力な候補になります。でも、もし純正ナビからの交換や、海外製商品、機能の引き継ぎで不安があるなら、少し敷居が高く感じても「電装店」や「カーオーディオ専門店」の門を叩いてみてください。
きっと、「安物買いの銭失い」にならず、快適なスマホ連携ドライブを手に入れられるはずです。我が家の失敗談が、皆さんの素敵なカーライフの参考になれば嬉しいです!