車の売却

MOTAは実車査定で減額される?二重査定・概算査定との差と対策

「やった!この査定額なら、次のミニバンの頭金どころか、オプションも全部乗せできるぞ!」

スマホの画面を見つめながら、リビングで歓喜の声を上げるパパ。MOTAのWEB査定で出た最高額は、私たちの予想を遥かに超える金額でした。家計のやり繰りに頭を悩ませていた私も、「これで少しは生活に余裕ができるかも……」と、胸をなでおろしたのを覚えています。

しかし、その数日後。我が家のリビングは、お通夜のような重い空気に包まれることになります。

意気揚々と実車査定に臨んだパパが持ち帰ってきた最終的な買取価格は、あんなに輝いて見えたWEB査定の金額からガッツリと減額されていたのです。

「なんであんなに下がったのよ!ぬか喜びさせないでよ!」と詰め寄る私。「俺だって知るかよ!あっちが勝手に下げてきたんだ!」と逆ギレするパパ。危うく夫婦喧嘩に発展しかけました。

「最初は高い数字を見せておいて、いざ車を見に来たら難癖つけて安く買い叩く。これが噂に聞く悪徳業者の手口なのか……?」

疑心暗鬼になった私たちは、そこから徹底的にMOTAの査定の仕組みや、車買取業界の裏側を調べまくりました。すると、単に業者が悪意を持って下げたわけではなく、「私たちの認識の甘さ」と「本当に注意すべき不当な減額」がごちゃ混ぜになっていたことに気付いたのです。

この記事では、私たちサルヂエファミリーが実際に経験した痛い失敗談を交えながら、MOTAで「妥当な減額」と「悪意ある減額」をどう見極め、次の買い替えでどうやって納得のいく取引を勝ち取ったのか、その全貌を赤裸々にお伝えします。「高い概算価格」に振り回されず、安心して車を売るためのヒントにしてください。

結論|MOTAのWEB査定は「最終買取額」ではない

あの日のパパの最大の失敗は、スマホの画面に表示された金額を「もう手に入ったお金」として完全に信じ込んでしまったことです。私も一緒に浮かれていたので人のことは言えませんが、今ならハッキリと言えます。MOTAのWEB査定で提示される金額は、あくまで「概算」であり、最終買取額とは別物なのです。

WEB査定は申告情報をもとにした概算

MOTAのWEB査定の最大の特徴は、翌日18時までに最大20社から査定額が提示され、高額査定を出した上位3社とだけやり取りすればいいという点です。パパも「これで面倒な電話ラッシュから解放されるし、一番高いところを選ぶだけだ!」と豪語していました。

でも、よく考えてみてください。業者は私たちの車を一度も見ていません。私たちが入力した車種、年式、走行距離、そして「自己申告」した傷の状態など、限られた文字情報だけで金額を出しているのです。

パパは「傷なんてほとんどないし、状態は良いほうだ」と自信満々で入力していましたが、素人の目線とプロの査定士の目線では、基準が全く違いました。WEB査定の段階で提示されるのは、「あなたが申告した通り、まったく問題のない完璧な状態だった場合、最高でこのくらい出せますよ」という、いわば理想値に過ぎなかったのです。

実車査定で車両状態を確認して最終価格が決まる

上位3社が決まった後、いよいよ実際に車を見てもらう「実車査定」が行われます。我が家にも査定士さんがやってきて、車の外装から内装、エンジンルームの奥まで、それはもう舐め回すようにチェックしていきました。

「あ、ここのバンパーの裏、少し擦ってますね。あと、シートのシミは落ちにくいやつです」

査定士さんの言葉に、パパの顔がみるみる引きつっていきます。「え?そんな見えないところまで気にするの?」「シートなんて子供がジュースこぼしただけじゃん!」と内心毒づいていたようですが、プロの目は誤魔化せません。

結局、最終的な買取価格は、実車を細かく確認し、市場の最新のオークション相場と照らし合わせた上で決定されます。素人の私たちが気付かなかった(あるいは無意識に過小評価していた)マイナスポイントが加味されれば、当然金額は下がります。これが、私たちが経験した「ガッツリ減額」の正体でした。

金額が下がること自体と「不当な減額」は別問題

この悔しい経験から私たちが学んだ最も重要なことは、「金額が下がること=悪徳業者による不当な減額」ではない、ということです。

確かに、最初は高い数字で釣っておいて、現地で理由もなく強引に下げるような悪質なケースもゼロではありません。私たちも最初は「騙された!」と怒り心頭でした。

しかし、冷静になって査定士さんの説明を聞き直してみると、「右リアドアのエクボ傷」「エアコンの異音(パパは気付いていなかった)」など、減額の理由が明確に存在していました。申告内容と実際の状態にズレがあれば、価格が修正されるのは当然のビジネスの仕組みです。

大切なのは、金額が下がったという「結果」だけで業者を判断するのではなく、その減額理由が「客観的で納得できるものかどうか」を見極めることです。ここの区別がついていないと、私たちのように無駄にイライラし、本当に優良な業者まで疑ってしまうことになります。

MOTAのWEB査定と実車査定は何が違う?

「じゃあ、WEB査定なんて意味ないじゃん!」と当時のパパは投げやりになっていましたが、決してそういうわけではありません。WEB査定と実車査定、それぞれの役割の違いを理解することが、減額ショックを防ぐ第一歩です。当時の私たちが分かっていなかった「見られている情報の違い」を整理してみます。

WEB査定で見られる情報

WEB査定の段階で買取業者が頼りにしているのは、私たちが入力したデータのみです。
具体的には、
・車種、グレード、年式
・走行距離
・車検の残り期間
・ボディカラー
・選択式の簡単な車両状態(傷の有無など)

これらは、いわば車の「戸籍」のようなもの。業者はこのデータをもとに、過去の取引データや現在のオークション相場を検索し、「この条件の車なら、大体これくらいで売買されているな」という相場感を弾き出します。

ただし、競合他社に勝って上位3社に入らなければ実車を見る権利すら得られないため、業者はどうしても「この状態なら出せるMAXの金額」を提示しがちです。パパが見てウキウキしていたのは、まさにこの「MAXの数字」だったわけです。

実車査定で確認される情報

一方、実車査定は車の「健康診断」です。WEB上のデータでは絶対に分からない生々しい現実を、プロの目で徹底的にチェックされます。

我が家の実車査定で指摘されたのは、こんなポイントでした。
・外装の傷、へこみ、塗装の劣化具合(パパが「洗車傷程度」と思っていたものがアウトだった)
・内装の臭いや汚れ(子供の食べこぼしのシミや、ペットの毛などは大幅なマイナス)
・エンジン、ブレーキ、エアコンなどの機関系の不具合
・修復歴(事故歴)の有無
・タイヤの残り溝や、社外パーツの価値

特に「臭い」や「細かい傷」は、毎日乗っている私たち家族は慣れてしまって気付きにくいのですが、次に買う人にとっては大問題です。査定士さんは、「次に誰かに売る時に、マイナスにならないか」というシビアな目線で車を評価しています。

概算価格と最終買取額が一致しない理由

こうして比べてみると、WEB査定の概算価格と実車査定の最終買取額が一致しないのは、ある意味で当たり前だということが分かります。

WEB査定は「自己申告というフィルターを通した理想の姿」であり、実車査定は「プロが暴き出したありのままの現実」です。この2つの間にギャップがあればあるほど、金額の落差も大きくなります。

我が家の場合、「少しでも高く見せたい」というパパの見栄(?)と、素人ゆえのチェック漏れが重なり、WEB査定と実車のギャップを自分たちで広げてしまっていました。「なんだ、業者が悪いんじゃなくて、ウチの車の状態が普通に悪かっただけか……」と気付いた時の、パパの肩を落とした後ろ姿は今でも忘れられません。

だからこそ、「WEB査定の最高額=手に入るお金」という幻想は捨ててください。あれはあくまで「現物を見るためのチケット代」くらいに捉えておき、勝負は実車査定から始まるのだと覚悟を決めることが、心の平穏を保つ秘訣です。

実車査定で減額される主な理由

「それにしてもさ、いくらプロの目だからって、あんなに下がるもんかね……」

査定士さんが帰った後、パパはまだ納得がいかない様子でぶつぶつ言っていました。確かに、WEB査定で見たあの輝かしい金額からの落差はショックでしたが、後から冷静に振り返って調べてみると、実は「減額されて当然」の理由がいくつもあったのです。

我が家の失敗も踏まえつつ、実車査定で査定額が下がってしまう「妥当な理由」を整理しておきましょう。ここを理解しておかないと、ただただ業者を恨むだけのモンスタークレーマーになってしまいますからね。

申告内容と実車状態が違う

これが一番シンプルで、そして一番多い理由です。WEB査定の時、パパは「自分の車は綺麗だ」という謎の自信(と、少しでも高く売りたいという下心)から、車両状態をかなり「盛って」申告していました。

「目立つ傷なし」を選択していたのに、実車にはバンパー下部の擦り傷や、ドアエッジの小さな塗装剥がれがいくつも……。「いやいや、これくらい普通に乗ってたらつくでしょ?」とパパは食い下がりましたが、査定士さんからすれば「申告内容と違う」という事実がすべて。ベースとなる評価額からマイナスされるのは当然の帰結でした。

傷・へこみ・内装汚れが想定より大きい

申告していた傷でも、業者の想定を超えていれば減額対象になります。「左後ろに少し傷あり」と申告した場合、業者は「数万円の修理で直るレベル」を想定して概算を出します。しかし、実際に見たら「これ、パネル一枚交換しないとダメですね」というレベルだったら、当然その分の修理費が査定額から引かれます。

さらに痛かったのが「内装汚れ」です。我が家は息子2人がいるので、後部座席はお菓子のカスや泥汚れでカオスな状態でした。パパは「洗車機には通したし!」と外装ばかり気にしていましたが、査定士さんは「シートの奥のシミと、少しペットっぽい臭いがしますね……(実際には汗や食べこぼしの臭いでした)」と一撃。内装のクリーニング費用は意外と高くつくため、減額の大きな要因になりました。

修復歴・事故歴が確認された

幸い我が家の車にはありませんでしたが、もし「修復歴(車の骨格部分の損傷と修理歴)」が実車査定で発覚した場合、査定額は数十万円単位で一気にガタ落ちします。

「中古車で買ったから、前のオーナーが事故っていたなんて知らなかった!」というケースも少なくありません。プロの査定士は、ボルトの塗装の剥がれやパネルの隙間などから、素人には分からない修理跡を確実に見抜きます。「知らなかった」は通用せず、車の価値としての現実を突きつけられるシビアなポイントです。

市場価格が短期間で変動した

これも厄介な理由です。車の相場は、株価のように日々変動しています。例えば、フルモデルチェンジの発表直後や、特定の車種が海外で人気急落したタイミングなど、たった1〜2週間で相場が数万円〜十数万円下がることもあります。

WEB査定を出した日から実車査定までの間に相場がガクンと落ちてしまった場合、業者は「今の相場」に合わせて価格を再提示せざるを得ません。パパも「そんなの業者の都合じゃん!」とボヤいていましたが、彼らも商売ですから、赤字になる金額で買い取ることはできないのです。

装備・グレード・車両情報に相違がある

「俺の車は最上級グレードだぜ!」と豪語していたパパですが、実は一つ下のグレードにオプションを付けただけの仕様だったことが実車査定で判明した……なんていう笑えない実話もあります。

純正ナビか社外ナビか、サンルーフの有無、本革シートかファブリックか。こうした装備の有無やグレードの勘違いも、WEB概算と実車査定のギャップを生む大きな原因です。車検証や購入時の書類をしっかり確認せず、記憶や「たぶんこうだったはず」で入力すると、後で痛い目を見ることになります。

注意したい「不自然な減額」のパターン

さて、ここまでは「私たちが悪かった(あるいは仕方なかった)妥当な減額」のお話でした。

しかし!問題なのは、車買取業界には「最初から下げる気満々で高い数字を提示し、あの手この手で安く買い叩こうとする」悪質な業者が(悲しいことに)少なからず存在するという事実です。

私たちは色々な口コミや事例を調べまくり、パパと「もし次、こういうパターンの業者が来たら、絶対にハンコは押さない!」と固く誓い合いました。皆さんも、これから挙げる「不自然な減額」のサインを見逃さないでください。

WEB査定では突出して高いのに実車で大幅減額

MOTAは上位3社が選ばれるシステムですが、中には「どうしても実車を見る権利(交渉のテーブルに着く権利)が欲しい」ために、他社より数十万円も高い、あり得ないような最高額をWEBで提示してくる業者がいます。

パパが飛びついたのもまさにこのパターンでした。他社が「150万円〜160万円」と言っている中で、1社だけ「190万円!」と提示してきたのです。「やった!この業者が一番良心的だ!」と舞い上がりましたが、実車査定に来た途端、「あー、傷が多いですね」「相場が下がってて……」と、結局140万円まで下げられました。最初から190万円で買う気なんて無かったのです。突出して高い概算価格は、疑ってかかるべき罠かもしれません。

減額理由を具体的に説明しない

妥当な減額であれば、査定士は「どこが」「どれくらいマイナスなのか」を論理的に説明できるはずです。

しかし、悪質なケースでは「全体的に状態が良くないので……」「今は相場が厳しいんですよ」「会社から出せる限界がこれでして……」と、ふんわりした理由しか言いません。パパが「具体的にどの傷がいくらマイナスなの?」と聞いても言葉を濁すような業者は、単に「自社の利益を大きくするために安く買いたい」だけです。根拠のない減額には絶対に応じるべきではありません。

「今日決めればこの価格」と即決を迫る

これ、本当に多い手口です。大幅に減額した金額を提示した後、「本当はここまで出せないんですが、上司に掛け合って、今日、今この場でハンコを押してくれるなら〇〇万円にします!」と迫ってくるパターン。

パパもこの「今日だけ」「特別」という言葉に弱く、危うく流されそうになりましたが、私が横から「いや、ちょっと考えます」とストップをかけました。冷静に考えれば、明日になったら車の価値が急激に下がるわけではありません。他社と比較されるのを防ぐための常套句なので、「即決」という言葉が出たら警戒レベルをMAXに上げてください。

他社査定を受けさせないようにする

MOTAは最大3社と交渉できるのがメリットですが、最初にやってきた業者が「うちで決めてくれるなら、他社さんにはキャンセルの連絡を入れておきますよ」と、親切を装って他社との接触を断とうとすることがあります。

これは「他社と比較されたら、自分たちの査定額が安い(あるいは不当に減額している)ことがバレるから」です。「面倒な連絡は任せてください」なんて甘い言葉に乗ってはいけません。しっかり全社の査定額を並べてから判断するのが鉄則です。

契約後に別の理由で再減額を求める

これが一番タチの悪い、絶対に許してはいけないパターンです。実車査定で納得して契約書にサインし、車を引き渡した後になってから、「工場で詳しく調べたら、修復歴が見つかりました」「エンジンの調子が悪かったです。〇〇万円減額するか、キャンセル料を払ってください」と言ってくる手口。いわゆる悪質な「二重査定」です。

本来、プロが実車を見て契約した以上、後から見つかった不具合は業者の「見落とし」であり、業者の責任です(故意に隠していた場合は別ですが)。このような事態を防ぐための対策は、この後の章でしっかり解説します。

二重査定とは?MOTAでも起こる可能性はある?

「これってニュースでよく聞く『二重査定』ってやつじゃないのか!?訴えてやる!」

実車査定で大幅な減額を食らったパパは、スマホで何やら調べながら鼻息を荒くしていました。確かにネットで「車買取 減額」と検索すると、「二重査定」という恐ろしいワードがたくさん出てきます。

しかし、パパのように怒りに任せてこの言葉を使ってしまうと、業者との交渉がこじれる原因になります。私たちが必死に調べた結果、「私たちが受けた減額」と「本当の二重査定」は全くの別物だということが分かりました。

一般的に言われる二重査定とは

パパは「最初に高い金額を言っておいて、後から下げること」をすべて二重査定だと思い込んでいました。でも、法律や業界のルール上、本当の「二重査定(再査定による減額請求)」とは、【契約を交わして車を引き渡した後】に、業者が「やっぱり不具合があったので査定額を下げます」と言ってくることです。

つまり、私たちのケースのように「契約前」の実車査定の段階で金額が下がるのは、単なる「最終見積もりの提示」であり、二重査定には当たりません。パパが査定士さんに「これ二重査定ですよね!?」と詰め寄った時、査定士さんが少し困った顔をしていた理由が、後になってようやく分かりました。無知って恥ずかしいですね……。

実車査定前の価格変更と契約後の再査定は分けて考える

繰り返しますが、「WEB査定(概算)」→「実車査定(最終価格)」で金額が変わることは、正当なプロセスです。ここを混同して「MOTAは二重査定ばかりだ!」と騒ぐのはお門違いです。

私たちが本当に恐れるべきは、実車査定で納得して「よし、その金額で売ろう!」とハンコを押した【後】の減額です。

実はMOTAの公式ガイドラインでは、契約後の不当な減額(二重査定)を禁止するルールが設けられています。加盟店に対して厳しいペナルティがあるため、MOTA経由の買取において悪質な二重査定に遭遇する確率は、そこら辺の飛び込みの業者を使うよりは遥かに低いです。

契約後の減額条件は必ず確認する

ただし、「確率は低い」といってもゼロではありません。例えば、私たちが故意に「事故を起こしたのに黙っていた」とか、「メーターを巻き戻していた」といった明らかな契約違反があれば、業者側も後から減額やキャンセルを請求できる権利があります。

怖いのは、その「後から減額できる条件」が、業者によって微妙に違うことです。
パパも「MOTAが禁止してるんだから絶対安心でしょ!」と契約書をロクに読まずにサインしようとしましたが、これは非常に危険。万が一に備えて、「契約後に金額が変わる可能性は一切ないのか?」「もし減額されるとしたら、どういうケースか?」を、ハンコを押す前に必ず自分の目で確認しなければなりません。

実車査定で減額されたらどうする?

では、いざ実車査定の現場で「WEBの金額から30万円ダウンになります」と言われたら、どう立ち回ればいいのでしょうか。

我が家のパパのように「ふざけるな!」と怒って追い返したり、「じゃあもういいです……」と諦めて言い値で売ってしまったりするのは最悪の対応です。私たちが失敗から学んだ、現場で絶対にやるべき対処法をお伝えします。

まず減額理由を具体的に聞く

査定士さんから低い金額を提示されたら、感情的にならずに深呼吸。そして、「なぜその金額になったのか、具体的に教えてください」と冷静に質問してください。

パパは当初「とにかく下がったことが許せない」と感情論でぶつかっていましたが、私が横から「あの、具体的にどの部分がマイナス査定になったんですか?」と聞くと、査定士さんはiPadを取り出してオークションの相場データや、車体の傷のマイナス点数を事細かに見せてくれました。

「左のドアの傷がマイナス5万円」「内装の臭いでマイナス3万円」というように、根拠が明確であれば、それは「妥当な減額」です。逆に、ここで「いや〜、相場がちょっと……」とモゴモゴするような業者は怪しいと判断できます。

どの箇所がいくら影響したのか確認する

減額の理由を聞き出せたら、さらに踏み込んで「どの箇所がいくら影響したのか」を細かく確認します。

なぜこれが必要かというと、「自分たちで安く直せるかもしれないから」です。例えば、「この傷の修理に10万円かかるから減額した」と言われたとします。でも、知り合いの板金屋さんに頼めば3万円で直せる程度の傷かもしれません。

私たちは「あー、このヘッドライトの黄ばみで結構引かれてるんですね」と分かったので、後日、市販のクリーナー(1,500円くらい)でピカピカに磨き直してから別の業者に見せたら、その分のマイナスが消えて査定額がアップしました。減額の内訳を知ることは、巻き返しのための強力な武器になります。

その場で即決しない

「今日ハンコをくれるなら、あと5万円上乗せしますよ」
「今決めないと、明日には相場が下がるかもしれません」

査定士さんのこの言葉、魔法のように魅力的に聞こえますよね。パパも「今なら5万円アップだって!ハンコどこだっけ!?」とテンション爆上がりでした。

でも、絶対にその場で即決しないでください。業者が即決を迫るのは、他社と比較されたくないからです。MOTAのルールでは、現車確認後、すべての業者の査定額が出揃うまでは売却の返答を待ってもらうことができます。「家族と相談するので、今日は決められません」と、毅然とした態度で一旦持ち帰りましょう。

他社の実車査定結果とも比較する

MOTAの最大のメリットは「上位3社と交渉できる」ことです。せっかく3社も来てくれるのに、1社目の言い値で決めてしまうのは本当にもったいない!

我が家の場合、1社目が大幅な減額をしてきたので「ウチの車は価値がないんだ……」と落ち込んでいましたが、後日来た2社目の業者は「傷はありますが、自社で安く直せるのでそこまで減額しませんよ」と、1社目より15万円も高い金額を出してくれました。

業者の販売ルートや得意な車種によって、減額の基準は全く違います。必ず全社の実車査定を受けて、最終的な価格と対応を見比べてから決断してください。

納得できなければ売らない選択もある

これもパパが陥っていた罠ですが、「せっかく家まで見に来てもらったし、断るのは申し訳ない……」と変に気を遣ってしまう人がいます。

でも、相手はプロのビジネスマンです。納得できない金額なら「今回はやめておきます」とハッキリ断って全く問題ありません。MOTA経由であれば、実車査定後にキャンセルしても手数料や違約金は一切かかりません。売らないという選択肢を常に持っておくことで、心に余裕を持って交渉に臨めます。

「減額しない」と書面でもらうことはできる?

「よし、じゃあこの金額で決まりだな!念のため聞くけど、後から『やっぱり減額』なんて言わないよな?」

実車査定も終盤、ようやく納得のいく金額を出してくれた業者に対し、パパが念押しをしました。すると査定士さんは「もちろんです!ウチは二重査定なんて絶対にしませんから、安心してください!」と満面の笑みで答えてくれました。

「おお、そうか!じゃあ安心だ!」とパパはご満悦でしたが……ちょっと待った!私はすかさず口を挟みました。「口約束だけじゃ不安なので、それ、書面にしてもらえますか?」

口約束だけではなく契約条件を文書で確認する

いくら査定士さんが良い人そうに見えても、口約束ほどアテにならないものはありません。もし数日後に「工場でチェックしたら修復歴が見つかったので30万円減額します」と電話がかかってきても、「あの時『絶対に減額しない』って言ったじゃないか!」という証明ができなければ、泣き寝入りするしかないからです。

後々のトラブルを防ぐためには、必ず契約書という「形」で残しておく必要があります。

「最終買取価格」「減額可能な条件」を確認する

契約書にサインする前に、私たちが血眼になって確認したのが以下のポイントです。

・買取金額が「最終決定額」として明記されているか
・「車両引き渡し後の減額は一切行わない(クレームガード等)」という一文があるか
・もし業者側が減額を請求できる例外がある場合、それはどんな条件か(例:メーター改ざんや盗難車だった場合など、悪意のある隠蔽のみか)

特に大手買取店などでは、「クレームガード保証(数千円〜の有償保証)」に入れば後からの減額を免責する、という独自のシステムを持っているところもあります。契約書の細かい文字を読むのは疲れますが、これをサボると痛い目を見ます。

書面化を嫌がる場合は理由を確認する

もし、こちらが「後から減額しないことを書面に書いてください」とお願いした時に、相手が難色を示したり「いや、会社のルールでそういう一筆は書けないんですよ……」と濁したりした場合は要注意です。

本当に自信を持って査定し、自社の見落としリスクも被る覚悟がある業者なら、「契約書にそう記載してありますのでご安心ください」と堂々と説明できるはずです。書面化を嫌がるということは、「後から何かあったら減額する気満々」である可能性を疑った方がいいでしょう。

契約後の減額条件が曖昧なら契約を急がない

「うーん、特約事項に『重大な瑕疵が見つかった場合は協議する』って書いてあるけど、重大な瑕疵って何?」

契約書を読んでいて、こういう曖昧な表現が出てきたら絶対にスルーしてはいけません。業者にとって都合よく解釈できる余地を残しておくと、後から「この傷は重大な瑕疵だ!」と言いがかりをつけられるリスクがあります。

疑問に思ったことはその場で質問し、「それはつまり、修復歴を隠していた場合だけですか?それならそうと追記してください」と、具体的な条件まで落とし込んでもらうこと。もしそれが叶わず、不安が残るようなら、無理にその業者と契約する必要はありません。「他社さんも見てから決めますね」と笑顔で保留にしましょう。

MOTAで減額リスクを下げるための対策

「いやぁ、無知って怖いな……。次からは絶対に同じ失敗はしないぞ!」

あの大幅減額ショックから数年後。我が家は再び車の買い替え時期を迎え、MOTAを利用することになりました。前回の痛い経験(と私からの強烈なダメ出し)を胸に刻んだパパは、今度は別人のように慎重になっていました。

ここで、私たちサルヂエファミリーが実際にやって効果的だった、「実車査定でのガッカリ減額」や「契約後の不当な減額トラブル」を未然に防ぐための5つの対策をご紹介します。

車両状態を正確に申告する

前回の最大の敗因は、パパが「少しでも高く見せたい」という見栄から、車両状態をかなり「盛って(過小申告して)」入力したことでした。

WEB査定の入力フォームで「傷やへこみ」の程度を選ぶ際、自分に甘く「目立たない傷」を選びたくなる気持ちは痛いほど分かります。でも、そこはグッと堪えて、客観的な事実を入力してください。なんなら「少し厳しめに」入力するくらいで丁度いいです。

正確に入力しておけば、業者が提示してくる概算価格も現実に近いものになります。結果として、実車査定での「理想と現実のギャップ」が小さくなり、無駄に落ち込むことを防げます。

傷・修復歴を隠さない

「このバンパーの傷、コンパウンドで磨いて目立たなくすればバレないかな……?」
「中古で買った時の修復歴、黙ってれば分からないかも……」

こんな悪知恵を働かせるのは絶対にやめましょう。プロの査定士の目は節穴ではありません。隠そうとしたことがバレた瞬間、査定士からの心証は最悪になります。

「この人は他にも何か隠しているかもしれない」と疑われれば、リスクを回避するために査定額はより厳しめに算出されてしまいます。さらには、後から修復歴が発覚した場合、契約違反として減額やキャンセル料を請求される(いわゆる正当な二重査定の対象になる)リスクもあります。不利な情報ほど、自分から正直に申告するのが一番の防御策です。

最終価格を実車査定後に確認する

これは心構えの問題ですが、「WEB査定の金額はあくまでただのチケット代」と割り切ることです。

パパのように、WEB査定の最高額を見た瞬間から「このお金で新しい車のオプションを……」と皮算用を始めると、後で痛い目を見ます。本番は実車査定からです。「全社が実車を見て、すべての金額が出揃うまでは、1円も手に入らない」と肝に銘じておきましょう。

減額条件を書面で確認する

前の章でもお伝えしましたが、口約束は絶対にNGです。
特に契約を交わす際は、「契約後の減額は一切ないか」「もし減額されるとしたら、どのような条件(例:故意の隠蔽があった場合のみ、など)か」を、契約書の書面上で一緒に確認してください。

パパは今回の買い替え時、査定士さんに「すみません、前回ちょっと痛い目を見たので、契約書の後からの減額規定のところ、一緒に読み合わせしてもらえますか?」と堂々とお願いしていました(少し成長したようです)。優良な業者であれば、嫌な顔一つせず丁寧に説明してくれます。

査定額だけでなく業者の説明姿勢も比較する

実車査定の際、提示された「金額」だけに目が行きがちですが、「査定士さんがどういう態度で説明してくれたか」も超重要です。

減額の理由を具体的にデータで示してくれるか。こちらの質問(特に契約書の細かい部分)に誤魔化さず答えてくれるか。「今日ハンコを押して」と強引に迫ってこないか。

どれだけ高い金額を提示されても、対応が不誠実な業者は後からトラブルになる火種を抱えています。金額だけにとらわれず、「この人なら安心して車を任せられるか」という人間性の部分も、比較の対象にしてください。

一番高い査定額の業者を選べばいいとは限らない

「やっぱり、一番高い金額を出してくれたところに売るのが正解だよね?」

かつてのパパなら迷わず「YES」と答えていたでしょう。でも、色々な業者と渡り合い、時には痛い目を見てきた今の私たちは、「必ずしもそうとは限らない」と断言します。

高い概算価格より最終価格の確度を見る

MOTAのWEB査定で「A社:180万円、B社:150万円、C社:140万円」という結果が出たとします。これを見ると、普通はA社に飛びつきたくなりますよね。

でも、実車査定をしてみたら、「A社:140万円(40万減額)、B社:145万円(5万減額)、C社:140万円(減額なし)」になったとします。

この場合、最初に180万円という非現実的な数字で釣ろうとしたA社より、最初から現実的な相場を提示し、実車査定でもほとんど金額を下げなかったB社やC社の方が、誠実で信頼できる業者だと言えます。高い概算価格(釣り)に惑わされず、最終的な価格の「確度」と「誠実さ」を見極めることが大切です。

説明が丁寧な業者は判断材料になる

我が家が最終的に車を売却したのは、実は「査定額が一番高かった業者」ではありませんでした。1位の業者より数万円安かったのですが、その代わり、説明がとにかく丁寧で論理的だった2位の業者を選んだのです。

「こことここの傷で〇万円マイナスですが、自社で直せる範囲なのでギリギリまで頑張りました」「次の車の納車まで少し期間が空くなら、それまで今の車に乗っていても大丈夫ですよ(代車の調整など)」と、私たちの不安や事情に寄り添った提案をしてくれました。

数万円の違いであれば、トラブルのリスクが少なく、気持ちよく取引できる業者を選ぶ。これも、大人の賢い選択だと思います。

入金条件・減額条件・決済方法まで比較する

最後に、契約前に必ず確認・比較すべきポイントをまとめます。

・入金はいつになるか(契約後〇営業日以内か)
・入金方法は振込か、現金か(一般的には振込が安全です)
・契約後の減額条件(二重査定リスク)はどうなっているか
・MOTAの「あんしん決済(間にMOTAが入って代金を保証するシステム)」を利用できるか

特に「あんしん決済」は、業者が倒産して代金が振り込まれないといった最悪のトラブルを防ぐ強力なツールです。(※あんしん決済の詳細は、関連記事「MOTAのあんしん決済とは?使い方・手数料・利用を断られた場合の対処法」もぜひチェックしてください!)

目先の数万円に目がくらんで、入金が遅い、契約書が曖昧、といった業者を選んでしまうと、後から「本当にお金が振り込まれるのか……?」と毎日胃を痛めることになります。安心感という見えない価値にも、しっかりと目を向けてください。

MOTAの実車査定・減額についてよくある質問

私たちがブログやSNSで「MOTAで車を売ったよ!」と発信すると、同じように車の買い替えを検討しているパパ友やママ友から、たくさんの質問をもらいます。

「本当に下がるの?」「断りづらくない?」など、かつての私たちと同じように不安を抱えている人がいかに多いかを実感しています。ここでは、私たちが実際に体験して分かったことをベースに、よくある疑問にズバリお答えします。

WEB査定額から下がるのは普通?

結論から言うと、「下がるのが普通(当たり前)」くらいに思っておいた方が精神衛生上良いです。

何度も繰り返しますが、WEB査定は「あなたが入力した自己申告データのみ」を基にした、いわば理想の最高額です。実車査定でプロが細かくチェックすれば、素人が見落としていた小さな傷や内装の汚れ、最新のオークション相場の変動などが加味されるため、WEB査定の最高額から下がるのは自然な流れと言えます。パパのように「絶対この金額で売れる!」と最初から信じ込んでしまうのが一番危険です。

実車査定後に売らなくてもいい?

もちろん、売らなくても大丈夫です。私たちも「家まで来てもらったのに断るのって、なんか申し訳ないよね……」と小心者ぶりを発揮していましたが、全く気にする必要はありません。

実車査定をしてもらった結果、どうしても金額に納得がいかなければ「今回は希望額に届かないので見送ります」とハッキリ断ってOKです。MOTAのシステム上、契約前であればキャンセル料や出張費などを請求されることは一切ありません。

減額理由に納得できない場合は断れる?

これも当然断れます。むしろ、納得できない理由(「いやー、相場が下がってまして……」などフワッとした理由)で大幅な減額を提示された場合は、迷わず断るべきです。

車は私たちの貴重な資産。納得のいかない安値で手放す義務はありません。「他社さんにも見てもらってから決めます」と言って一旦保留にするか、きっぱりと断って帰り支度をしていただきましょう。

契約後に減額されたらどうする?

契約前ではなく、契約して車を引き渡した「後」に「やっぱり不具合があったから減額します」と言われるのが、本当の「二重査定」トラブルです。

万が一これに巻き込まれたら、まずは「契約書」を確認してください。業者側の見落としによる減額は原則として応じる必要はありません。もし業者が強引に減額やキャンセル料を迫ってくる場合は、一人で抱え込まずに「JPUC(日本自動車購入協会)」の車売却消費者相談室や、お住まいの地域の消費生活センターにすぐに相談してください。MOTAの運営窓口に事実関係を報告するのも有効です。

他社の査定を見せた方がいい?

実車査定の際、「他社さんはいくらでした?」と探りを入れてくる業者は多いです。パパはドヤ顔で「A社は〇〇万円だったよ!」と言ってしまいましたが、これは実は悪手です。

相手に基準となる金額を教えてしまうと、「じゃあ、ウチはそれよりプラス1万円出しますよ」と、本当はもっと高く買えるのに、ギリギリ勝てる低い金額で調整されてしまう可能性があるからです。

基本は「他社さんの金額は伏せておきますので、御社が出せる限界の金額を提示してください」と伝えるのが正解。すべての金額が出揃って、最後の交渉の時にだけ「〇〇社がこの金額だったので、もう一声いけませんか?」とカードとして使うのが賢いやり方です。

まとめ|「高い査定額」より「最終的にいくらで売れるか」を重視しよう

「WEBの最高額で売れなかったのは悔しいけど、仕組みが分かったらスッキリしたわ。次はもっと賢く立ち回れる気がする!」

今回のドタバタ劇と徹底検証を経て、パパはようやく憑き物が落ちたような顔でそう言いました。(最初からそうしてくれれば夫婦喧嘩にならずに済んだのですが……)

MOTAのWEB査定で提示される高額な数字は、本当に魅力的です。でも、それはあくまで「現物を見るためのチケット」であり、最終的なゴールではありません。

私たちが学んだ最大の教訓は、以下の3つです。
・WEB査定額から実車査定で金額が下がるのは「普通のこと」と心得る
・減額されたら、感情的にならず「具体的な理由」を客観的に確認する
・契約書にサインする前に、「契約後の減額(二重査定)」がないか必ず確認する

車買取は、「最初に見せられた数字が一番高い業者」が優良なのではありません。「実車をしっかり見て、妥当な理由で最終価格を提示し、後から約束を反故にしない業者」こそが、本当に選ぶべきパートナーです。

私たちサルヂエファミリーの痛い失敗が、皆さんの愛車を1円でも高く、そして何より「安心・納得して」売却するための防具になれば嬉しいです。次にスマホの画面でとんでもなく高い査定額を見ても、どうか私たちのようにウキウキで踊り出さず、冷静に実車査定のテーブルに着いてくださいね!

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