車を手放す判断基準
今の車をどうするかの判断基準|車検「前」がセオリー。でも、あなたの条件で決めればいい
車検や修理の見積を見て、「ここまでお金をかける意味ある?」と感じるのは、ごく普通のことです。
一般的には、車検を通す前に売るのがセオリーとも言われます。
ただ、現実は「期限が近い」「家族の予定がある」「整備の説明が多すぎる」などで、
考えきれないまま車検を通してしまう人も多いです。
car-docは、ここを責めません。
このページでは、車検“前〜直後”の一番迷いやすいゾーンを、
感情ではなく条件で整理して、次の一手を決められるようにします。
このページで分かること
- なぜ「車検前に売るのがセオリー」と言われるのか
- それでも車検を通してしまう心理と現実
- 車検前に考えるべき3つの条件(核心)
- 車検直後に売るのはアリか?後悔を減らす整理
- あなたは「車検前に売る/通す/車検後に見直す」どれが合うか
- まだ乗るなら、家族前提で保険をどう考えるか
まず押さえるセオリー|基本は車検を通す前に売る
先に一般論を押さえます。
よく言われる「車検前に売るのがセオリー」は、乱暴に言うと“車検費用を払う前に整理しておいた方が損を減らしやすい”という話です。
なぜ車検前に売るのが有利と言われるのか
- 車検費用を回収できないことが多い(払った分がそのまま買取価格に乗るとは限らない)
- 「車検残あり」が価格にフル反映されないケースがある
- 年式・走行距離が進むほど、今後の修理リスクが読みにくくなる
ここがポイント
「車検前に売る」が正解というより、
“何も考えずに車検を通す”のが一番危険ということです。
次の章で、その理由を整理します。
それでも多くの人が車検を通してしまう理由
セオリーが分かっていても、車検前は判断が難しいです。
ここで「通してしまった自分」を責めると、次の判断もズレます。
車検前は、情報量が多すぎる
- 見積の内訳が多い(交換項目・工賃・優先順位が分からない)
- 期限が迫る(時間がない)
- 家族の予定が動かせない(送迎・通勤で車が必要)
「通せば2年安心」という心理
車検を通すのは、ある意味「安心を買う行動」です。
ただ、安心が欲しいほど、本当は“先に考えるべき判断”が残っていることも多いです。
分岐点|車検前に考えるべき3つの条件(核心)
ここがこのページの核心です。
車検を通す/通さないは、総額の大小だけで決めない方がうまくいきます。
「あなたの条件」で決めるために、次の3つを整理します。
条件①|今後2年、本当にその車を使うか
- 送迎・通勤・週末の使い方は変わりそうか
- 家族構成(2人目・3人目)や荷物量は増えそうか
- 「狭い/使いづらい」が毎回ストレスになっているか
条件②|車検+今後の修理費がどれくらい見えているか
車検が高いのは「今回だけ」なのか、ここから連鎖するのか。
見えないなら、全部直すではなく優先順位で整理します。
関連:車検費用の内訳と相場(高くなる原因) /
持ち込み工賃の相場と現実
条件③|今の相場を把握しているか
ここが最大の盲点です。
相場を知らないまま車検を通すと、後から「比較できなかった後悔」が出やすいです。
事例で整理|車検を通した直後に売るのはアリ?
車検を通した直後に「やっぱり売ればよかった…」と感じる人は少なくありません。
ただ、ここは“失敗かどうか”より、“今の判断がラクになるか”で整理した方が前に進めます。
結論:車検を通した=売れない、ではない
車検直後でも売れますし、状況によっては「通してよかった」となることもあります。
大事なのは、次の2つです。
- 車検で払った金額が、今後の安心に対して納得できるか
- これからの使い方に、その車が合っているか
後悔が強くなりやすい3パターン
- 車検後に、修理が連鎖して出てきた(「まだかかるの?」が続く)
- 生活が変わって、使い方が合わなくなった(送迎・荷物・距離)
- 相場を知らずに決めてしまった(比較できない後悔)
深掘り事例:車検を通した直後に売ったらどうなる?損か後悔かを整理
結論|あなたはどのタイミングが合う?(3パターン)
ここまでを踏まえると、「正解」は1つではありません。
あなたがどれに近いかで、次の一手が決まります。
パターンA|車検前に売るべき人(セオリー通りが強い)
- 今後2年、使い方が変わりそう(送迎・通勤・荷物)
- 今回だけで終わらず、修理が続きそう
- 相場を見たら「今が動きどき」だと感じた
このタイプは、車検を通す前に一度整理した方が、結果的にラクになりやすいです。
パターンB|車検を通してもOKな人(2年使う予定が明確)
- 今後2年の使い方が明確(必要条件が固まっている)
- 修理リスクが低く、整備の優先順位も納得できる
- 家族の使い方に、今の車がまだ合っている
このタイプは、車検=安心として成立しやすいです。
ただし、相場だけは把握しておくと、次回の判断がラクになります。
パターンC|車検後でも見直していい人(“遅すぎる”はない)
- 判断材料が揃った(相場・使い方・費用)
- 通した後に状況が変わった(家族・通勤・環境)
- 「通したから乗らないと」と思う方がストレス
車検後でも、条件が変わったなら見直していい。
ここを許せると、判断が一気にラクになります。
まだ乗るなら|家族前提の保険の考え方
「乗る」と決めた(または、もう少し様子を見る)なら、次にやるべきはムダな整備を増やすことではありません。
家族で乗る前提で、補償内容だけ一度確認しておく。これが安心につながります。
見直し=削る、ではない(把握するだけでいい)
- 対人・対物の補償が現実に合っているか
- 同乗者(家族)を守る考え方が意図に合っているか
- ロードサービスなど「困った時に効く部分」を把握しているか
迷ったらこの順番で決める(判断フロー)
- 車検前に一度立ち止まる(期限が近いほど効果あり)
- 今後2年の使い方を整理(家族・送迎・荷物)
- 費用を分解(法定費用/整備費用/今後の修理)
- 相場を確認(売るためではなく、判断材料として)
- 通す/売る/一旦保留を決める
- 買い替えが視野なら①へ(基準を作ってから車種へ)
次に読むべきページ
・買い替えも視野に入った → ① 車を買う前の判断基準
・家族の使い方を整理したい → ② 家族で使う車の安心ポイント
よくある質問
車検前に売るべきか、通すべきか。まず何を見ればいい?
まずは「今後2年使うか(条件①)」です。
次に「今後の修理が連鎖しそうか(条件②)」、最後に「相場を把握できているか(条件③)」。
この順番で整理するとブレにくいです。
車検を通した直後に売るのは損?
一律で損とは言えません。
「通した費用に納得できるか」「使い方に合っているか」「相場を把握しているか」で判断が変わります。
いま材料が揃ったなら、車検後でも見直してOKです。
保険は見直した方がいい?
見直し=変更ではありません。
家族で乗る前提なら、まずは補償内容を「把握」するだけで十分なケースも多いです。
まとめ|セオリーは「車検前」。でも、あなたは条件で決めればいい
一般論として「車検前に売る」は確かに強いです。
でも、あなたの生活・家族・費用の見通しで、正解は変わります。
迷ったら、使い方 → 費用 → 相場の順で材料を揃える。
それだけで、判断は驚くほどラクになります。