パパママのための車の手放し方完全ガイド!下取り・買取・廃車の違いと損しないベストなタイミング
車の買い替え時、誰もが一度は悩むのが「今の車をどう手放すか」ですよね。
「ディーラーに下取りに出せば手続きも楽だし、安心でしょ?」
そう思っていた時期が我が家にもありました。でも、ちょっと待ってください。実はその選択、数万円から、場合によっては数十万円も損をしている可能性があるんです。
パパ「今の車、ディーラーの査定だと50万円だったけど、買取店で見積もったら80万円ついたって話、よく聞くよな」
ママ「えっ、30万円も!?それなら新しい家電が買えちゃうじゃん!でも、あちこち電話がかかってきたりするのは面倒だなぁ…」
車の売却方法は、今や「下取り」と「買取」だけではありません。「オークション形式」や「廃車買取」など、車の状態や私たちの生活スタイルに合わせて賢く選ぶ時代です。
今回は、理屈派のパパが徹底的に調べたデータと、直感派のママが気にする「手間や安心感」の両面から、あなたの愛車を最も高く、そして納得して手放すための最適解をチャート形式で解説します。
損せず賢く乗り換えるために、まずは結論から見ていきましょう。
結論:「下取り」と「買取」どっちがお得?
ズバリ言ってしまうと、金銭的なメリット(査定額)を優先するなら「買取」、手間と時間の節約を優先するなら「下取り」というのが基本的な結論です。
私たちサルヂエファミリーも検証してみましたが、それぞれの仕組みを理解していないと、営業トークに流されてしまいがちです。まずは両者の決定的な違いを整理しておきましょう。
- 下取り(ディーラー)
- メリット:新車購入と売却の手続きがワンストップで完了。納車ギリギリまで今の車に乗っていられる。
- デメリット:競合がいないため、査定額は相場より低くなりがち。新車の値引き額と混同されやすい。
- 買取(専門店・一括査定など)
- メリット:中古車市場のリアルタイムな相場が反映される。人気車やオプション装備がプラス査定されやすい。
- デメリット:売却手続きを自分で行う必要がある。引き渡し時期によっては、代車の手配が必要になることも。
それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 項目 | ディーラー下取り | 中古車買取店 (一括査定など) |
|---|---|---|
| 査定額 | △ 低め (相場より安くなる傾向) |
◎ 高め (市場価格がダイレクトに反映) |
| 手間の少なさ | ◎ 非常に楽 (納車と同時に乗り換え可能) |
◯ 普通 (売却手続きと納車の調整が必要) |
| 社外パーツ評価 | △ 評価されにくい (純正に戻す必要がある場合も) |
◯ プラス査定の可能性 (ナビやアルミ等も評価対象) |
| 代車 | ◯ 基本的に借りられる | △ お店による |
パパ「ディーラーは新車を売るのが本業だからね。下取り車はあくまで『サービス』の一環。一方、買取店は車を仕入れないと商売にならないから、必死で値段をつけてくれるんだ」
ママ「なるほどね。でも、手間がかかるのは嫌だなぁ。うちは子供もいて忙しいし」
そう、だからこそ「誰にとっても買取が正解」とは限りません。自分たちの状況に合わせて使い分けるのがポイントです。次章で、あなたの状況に合わせた具体的な選び方を見ていきましょう。
【ケース別】あなたの車はどこに売るべき?判断基準
「じゃあ、結局うちはどこに売ればいいの?」
そんな疑問に答えるために、車の状態や重視したいポイント(金額か、時間か)で選ぶべきサービスを分類しました。以下の4つのパターンのうち、自分に当てはまるものをチェックしてみてください。
新車への乗り換え・手間を省きたいなら「ディーラー下取り」
「とにかく面倒な手続きは避けたい」「車のことはよくわからないからディーラーにお任せしたい」という方は、下取りが最もストレスフリーです。
新車の納車と同時に古い車を引き渡せるので、「車がない期間」が発生しません。通勤や送り迎えで毎日車を使う我が家のような家庭には、この利便性は大きな魅力です。
ただし、注意点もあります。
パパ「商談の時に『下取り額を頑張りました!』と言われても、実は新車の値引き分を下取り額に上乗せして見せているだけのことがあるんだ(下取り充当)。これだと、本当に車が高く売れたのか分からないよね」
対策としては、事前に買取店で相場だけでも聞いておくこと。「買取店では〇〇万円でした」と伝えるだけで、下取り額がアップすることもありますよ。
- メリット:
- 購入と売却の手続きが一箇所で済むため、手間が圧倒的に少ない。
- 納車まで今の車に乗り続けられるよう、代車などの調整がスムーズ。
- 値引き交渉の一環として、下取り額を調整してくれることがある。
- デメリット:
- 買取専門店に比べて、査定額が低くなる傾向がある。
- 社外パーツなどのプラス査定があまり期待できない。
- 手数料(下取り査定料や代行費用)が引かれる場合がある。
ママ:「やっぱり楽なのはこれよね。子供連れであちこち行くのは大変だし、担当さんに全部お任せできるのは魅力。」
パパ:「忙しい人には最適だけど、金額にこだわるならちょっと待ったをかけたいところだね。」
- こんな人におすすめ
- 小さい子供がいて、移動手段がなくなる期間があると困る。
- 複数の業者と連絡を取り合うのが面倒、時間がない。
- 今の車はそこまで古くないが、高値追求より「楽さ」を優先したい。
パパ:「ワンオペ育児中だったり、共働きでとにかく時間がないパパママには、やっぱり下取りが現実的だね。納車のタイミングに合わせて今の車を引き渡せるから、車がない空白期間(足がない期間)を作らずに済むのが最大のメリットだよ。」
高年式・人気車なら「一括査定・買取店」
「年式が新しい」「走行距離が少ない」「SUVやミニバンなどの人気車種」
こういった車に乗っているなら、一括査定や買取専門店を利用しない手はありません。ディーラー下取りとは比べ物にならない高値がつくケースが多々あります。
複数の会社に競わせることで、市場価格ギリギリ(あるいはそれ以上)の値段を引き出せるのが最大の強みです。少しの手間を惜しまず、数十万円の差額をゲットしたい「節約・やりくり上手」な方におすすめです。
- メリット:
- 最新の中古車市場相場を反映するため、高額査定が出やすい。
- オプションパーツや社外品もプラス評価されることがある。
- 複数の業者を競合させることで、さらに値段が上がる可能性がある。
- デメリット:
- 業者探しや査定の立ち会いなど、手間と時間がかかる。
- 売却のタイミングと次の車の納車時期がズレると、車がない期間ができる。
- 強引な営業をする業者も一部存在する。
パパ:「少しでも高く売りたいなら、ここは外せない選択肢だ。特に人気車種や状態が良い車なら、下取りとは比べ物にならない額が出ることもある。」
- こんな人におすすめ
- 購入から3〜7年以内で、まだ十分に市場価値がある車に乗っている。
- SUVやミニバンなど、中古車市場で人気のある車種。
- 電話対応や査定の立ち会いが多少手間でも、数万円〜数十万円のプラスを狙いたい。
ママ:「今の車を買ったときも『リセールバリューがいい』って聞いて選んだもんね。だったら、その価値をちゃんと評価してくれるところに売りたい! 多少の手間なら、その分のお金で家族で美味しい焼肉に行けると思えば頑張れるかも(笑)」
営業電話が嫌なら「オークション形式(MOTAなど)」
「高く売りたいけど、一括査定に登録した瞬間に電話が鳴り止まないのは怖い…」
そんなママのような方に最近人気なのが、オークション形式の買取サービスです。
これは、多数の買取店がWeb上であなたの車の情報を閲覧し、入札を行う仕組みです。
- 電話ラッシュなし:やり取りするのは、高値をつけた上位の会社(最大3社程度)だけ。
- Webで完結:翌日にはWeb上で査定結果(入札額)が一覧で見られます。
「自分のペースで進めたいけれど、安く売るのは嫌」という、現代的なニーズにマッチした新しい売り方と言えるでしょう。
10年落ち・多走行・事故車なら「廃車買取(カーネクストなど)」
「もう10年以上乗っているし、走行距離も10万キロ超え。あちこち傷だらけ…」
ディーラーで「これだと値段がつきませんね」「逆に廃車手数料がかかります」と言われてしまった車でも、諦めないでください。廃車買取サービスなら、値段がつく可能性があります。
彼らは車として再販するだけでなく、使えるパーツを取り出したり、鉄資源としてリサイクルしたりするルートを持っています。そのため、
- 0円以上の買取保証
- レッカー代などの引き取り手数料無料
- 面倒な廃車手続きの代行無料
といったサービスを提供しているところが多いのです。「ただで引き取ってもらう」どころか、数万円のお小遣いになることも。ボロボロの車だからこそ、専門のルートに流すのが正解です。
- こんな人におすすめ
- 年式が10年以上前、走行距離が10万キロを超えている。
- 故障箇所がある、外装の傷や凹みが激しい。
- ディーラーや一般の中古車買取店で「査定0円」「処分料がかかる」と言われた。
パパ:「ここが意外な盲点なんだ。『どうせ売れない』と諦めてディーラーにお金を払って処分してしまう人が多いけど、廃車買取専門店なら『鉄資源』や『パーツ取り』として価値を見出してくれる。0円以上保証や、税金の還付を含めると数万円戻ってくるケースも多いから、最後まで諦めないのが賢いパパの選択だね。」
知らないと損する「査定額」を上げる3つの裏技
売却先が決まったら、次は「いかに高く評価してもらうか」の勝負です。
「査定なんて、車種と年式で決まってるんでしょ?」と思いきや、実は査定士も人間です。車の状態やオーナーの扱い方を見て、最終的な金額を調整しています。
ここでは、特別な費用をかけずに、今すぐできる「査定額アップ」のポイントを3つ伝授します。我が家のパパも実践している、まさに「サルヂエ」的なテクニックです。
「第一印象」で差がつく!洗車と車内清掃
ママ「えっ、売る車なのにわざわざ洗車するの?どうせ向こうで綺麗にするんでしょ?」
そう思う気持ちも分かりますが、ここはあえてひと手間かけましょう。査定士は車を見た瞬間に「このオーナーは車を大切に扱ってきたか」を直感的に判断します。
- 外装:泥だらけの車より、ピカピカの車の方が「傷のチェックがしやすい」=「自信を持って査定できる」という心理が働きます。
- 内装:特に重要なのがニオイです。タバコやペット、芳香剤の強いニオイはマイナス査定の大きな要因。消臭スプレーをして換気し、掃除機で足元の砂や食べこぼしを取り除いておくだけで印象は激変します。
「汚い車=メンテナンスも適当かもしれない」と疑われて、厳しくチェックされるのを防ぐ効果もありますよ。
プラス査定の証拠品「整備記録簿」と「純正パーツ」
車検証と一緒に保管されているはずの「定期点検整備記録簿(メンテナンスノート)」。これ、ただの紙束じゃありません。車の履歴書であり、きちんとメンテナンスを受けてきたという「動かぬ証拠」です。
パパ「中古車を買う人の気持ちになれば分かるよね。『前のオーナーがどんな整備をしてきたか分かる車』の方が安心して買える。だから高く売れるんだ」
また、カスタマイズ好きなパパへの注意点として、社外品のホイールやナビを付けている場合は、純正パーツも必ず用意しておきましょう。
中古車市場では、意外と「純正の状態」が好まれます。「純正パーツも積んであります」と伝えるだけで、プラス査定になることがよくあります。スペアキーや取扱説明書も忘れずに揃えておきましょう。
売る時期を見極める!需要が高まるタイミングとは
車には「高く売れやすい時期」が存在します。もし売却のタイミングを調整できるなら、以下のシーズンを狙うのが賢い選択です。
- 1月〜3月(決算期&新生活)
中古車業界が一年で最も盛り上がる時期です。4月からの新生活に向けて車の需要が急増するため、買取店も在庫確保のために強気の値段をつけてくれます。 - 9月〜10月(中間決算)
こちらも半期決算の時期で、買取強化キャンペーンなどが行われやすいタイミングです。
また、自動車税のことも忘れずに。自動車税は「4月1日時点の所有者」にかかります。3月中に売却と名義変更を完了させれば、翌年度の税金を払わずに済みます。「3月中に手放す」というのは、節約の観点からも非常に大きな意味があるのです。
車検ギリギリでも大丈夫?税金還付と維持費の兼ね合い
「車検を通してから売ったほうが、プラス査定になって高く売れるんじゃない?」
これはよくある勘違いです。実は、車検にかかる費用(10万円〜)以上に査定額がアップすることは稀です。
- 戦略:車検が数ヶ月残っているなら、そのまま売るのがベスト。もし車検切れ間近なら、無理に通さずに「車検切れ直前」または「切れた状態」で売る(または引き取ってもらう)ほうが、トータルの出費は抑えられます。
- 注意:4月1日時点の所有者に「自動車税」の支払い義務が発生します。3月中に名義変更まで完了させないと、乗っていない車の税金を払うことになるので、3月中旬までにはアクションを起こすのが鉄則です。
パパ:「3月31日ギリギリに持ち込んでも、名義変更が間に合わないと税金がかかってしまうトラブルがあるから、余裕を持って動くのが大事だね。」
一社即決はNG!複数査定(一括査定)で比較する重要性
これが最も効果的なテクニックです。1社だけの査定で決めてしまうと、その金額が高いのか安いのか判断できません。
- ライバルを作る:「A社では〇〇万円と言われました」と伝えるだけで、B社が「じゃあウチは+1万円で!」と対抗してくれることは日常茶飯事です。
- 一括査定サービスの活用:自分で何社も回るのは大変ですが、ネットの一括査定なら一度の情報入力で複数社の概算見積もりが取れます。
ママ:「スーパーのチラシで見比べるのと一緒ね。ちょっとの手間で値段が変わるなら、比較しない手はないわ。」
よくある質問(FAQ)
最後に、車を売る際によくある疑問や不安について、Q&A形式で解消しておきましょう。
下取り価格がつかないと言われたら?
ディーラーで「年式が古いので値段がつきません」「廃車手数料として2万円かかります」と言われても、すぐにお金を払ってはいけません。
前述の通り、廃車買取専門店(カーネクストなど)に相談してください。
ディーラーにとっては「価値のない鉄屑」でも、専門店にとっては「資源の山」です。海外への輸出ルートやパーツ販売ルートを持っているため、0円以上での買取を保証してくれるケースがほとんど。レッカー代も無料になることが多いので、マイナスがプラスに転じます。
ローンが残っていても売れる?
「まだローンを払い終わっていないから、売れないよね?」
結論から言うと、売れます。ただし、少し手続きが必要です。
- 査定額 > ローン残債
売却金額でローンを一括返済し、残ったお金が手元に入ります。これが一番理想的なパターン。 - 査定額 < ローン残債
売却金額を返済に充て、足りない分を現金で用意するか、次に買う車のローンに上乗せ(オーバーローン)することで売却可能です。
いずれの場合も、買取店がローン会社との手続きを代行してくれるのが一般的です。まずは「今の車がいくらで売れるか」を知り、残債と比べてみることがスタートラインです。
車検が近いけど通すべき?通す前に売るべき?
「車検が丸々1年残っているから、その分高く評価されるはず!」
そう期待する気持ちはよく分かりますが、実際の査定では、車検の残期間は「プラス査定項目の一つ」に過ぎません。
確かに、車検切れの車よりは印象が良いですが、その加点幅は、車検にかかった費用(法定費用+整備費)を上回ることはほとんどありません。中古車販売店は自社工場や提携工場で安く車検を通せるため、前のオーナーがかけた費用ほどには価値を感じないのです。「残っていればラッキー」程度に捉え、過度な期待は禁物です。
査定額は必ずしも車検代分プラスにならない
これは先ほどと逆のパターンですが、「売る前に車検を通した方が高く売れるのでは?」という疑問に対する答えです。結論は「NO」です。
例えば、車検に10万円かけたとしても、査定額が10万円アップすることはまずありません。良くて数万円のアップでしょう。つまり、差し引きで損をしてしまいます。売却を検討しているなら、無理に車検を通さず、切れる前に手放すのが経済的には正解です。
ただし、うちの車のように車検後の方が査定が高くなったという例もあるので、車検を通してしまったからといってまだあきらめる必要はありません。まずは査定を受けてみることが大切です。
まとめ:今すぐ愛車の相場を確認するアクション
車の売却は、少しの知識と行動力の差で、結果が大きく変わります。
「面倒だからディーラーにお任せ」で思考停止してしまうと、家族旅行に行けるくらいの金額を損してしまうかもしれません。
最後に、改めてケース別のアクションを整理します。
- 「とにかく高く売りたい!交渉も頑張れる!」という方
→ 一括査定で複数の業者を競わせましょう。電話対応の手間はかかりますが、最高値を叩き出す最短ルートです。 - 「高く売りたいけど、電話ラッシュは勘弁…」という方
→ オークション形式(MOTAなど)がおすすめ。やり取りは高値をつけた上位の会社だけ。Webで完結するスマートな売り方です。 - 「ボロボロで動かない…値段がつかないかも」という方
→ 廃車買取(カーネクストなど)へ。0円以上の買取保証と無料引き取りで、賢く処分しましょう。
愛車との別れは寂しいものですが、次に乗る誰かへのバトンタッチでもあります。
納得のいく価格で気持ちよく送り出すために、まずは「自分の車の本当の価値」を知ることから始めてみましょう。