「ねえパパ。最近、あのイカツイ顔のヴェルファイア、買い替える人が多いのかしら? もしウチが持ってたら、今が売り時じゃないかって直感的に思うのよね」
いつものリビング。怪獣化した息子たちのおもちゃを踏M\んづけながら、ママが唐突に切り出してきた。
「む? 急だな。ヴェルファイアの売り時か。確かに、新型の40系もたまーに見るようになった。あの人気の30系も、いつまで“高く売れる”か…か。ママの直感、面白いテーマだ」
「でしょ? 新しいのが出たら、古いのは値下がりするって言うじゃない。でも、あの30系の顔、まだまだ人気ありそうだし」
ママの言う通り、あながち間違っていないかもしれない。
新型の40系ヴェルファイアが登場したことで、中古車市場、特に人気の30系の相場は大きな「分岐点」に立たされている。
「ふむ。それだ。ママの言う“直感的な売り時”が本当に正しいのか、理屈っぽく検証してみるか」
「出た、パパのうんちくタイム。お手柔らかにね…」
よしきた。サルヂエファミリーお得意の『徹底検証』だ。
単に「新型が出たから旧型は値下がりする」という単純な話じゃない。ヴェルファイアには、アルファードとは少し違う、独自の“価値”がある。
特に人気の30系後期。あの“迫力のある顔”が欲しいという層が、国内外にどれだけいるか。
そして、その熱狂がいつまで続くのか。
「いいかママ。重要なのは、ヴェルファイアが“最高値”で売れるタイミングだ。データとロジックで、もし今乗っているとしたら、後悔しない判断基準はどこにあるのか。それを導き出してみようじゃないか」
今回は、なぜヴェルファイアの売り時ピークが「2025年」と囁かれているのか、その理由を徹底的に掘り下げていくぞ。
結論|ヴェルファイアは“デザイン指名人気”で相場がまだ伸びている
「じゃあパパ、結論から言うと、あの30系ヴェルファイアは今、売るべきなの? 売らないべきなの?」
「焦るなママ。まず大前提として、ヴェルファイアの中古車相場は、他のミニバンと比べても非常に好調だ。いや、『好調すぎる』と言ってもいい」
普通、車というのは「アルファードとヴェルファイア」と一括りにされがちだ。だが、こと中古車市場、特に「輸出」が絡むと、その様相は少し異なる。
特に30系は“迫力の顔”が唯一無二
(パパの分析)
最大の要因は、ママもさっき言っていた「デザイン」だ。
特に、人気の30系後期モデル(2017年以降)。あのギラギラとした、ある種“威圧的”とまで言われるフロントグリルと2眼ヘッドライト。
これが、国内の一部ユーザー、そして何より海外のバイヤーから「唯一無二」と絶大な支持を受けているんだ。
「へぇ。あの顔、パパは好きそうだけど、私はちょっとイカツイと思ってたわ」
「そこがいいんじゃないか。考えてみろ。新型の40系ヴェルファイアは、デザインが少し洗練されて、アルファードとの差別化が薄れたとも言われている。だからこそ、あの“悪そうな顔”の30系後期を『指名買い』する層が、今も確実に存在するんだ」
(データ)
実際に中古車市場のデータを見てみると、面白い現象が起きている。
アルファードとヴェルファイアの30系後期、同程度・同グレードで比較した場合、以前はアルファードの方がリセールバリュー(再販価値)が高い傾向にあった。
だが、ここに来て、特定のグレード、例えば「Z Gエディション」や「エグゼクティブラウンジZ」といった、あの迫力あるエアロを標準装備したモデルは、アルファードの同等グレードの価格を上回るケースすら出てきている。
これはもう、「ヴェルファイアという車種」ではなく、「30系後期のあのデザイン」に価値が集中している証拠だ。
一方で40系化の影響で中古相場の分岐点にいる
「じゃあ、人気があるならまだ持ってた方がいいんじゃないの?」
「いや、そこが今回の検証のキモだ、ママ」
(ママの疑問)
「新型が出たのに、旧型の人気が上がるなんて、普通はおかしいわよね?」
(パパの解説)
その通り。セオリーで言えば、新型(40系)が出れば、旧型(30系)の価値は下がるはずだ。
だが、今はそのセオリー通りの「値下がり圧力」と、さっき話した「30系デザインの指名人気」が、綱引きをしている状態なんだ。
今はまだ、かろうじて「指名人気」が勝っている。
なぜなら、新型の40系が「欲しくても手に入らない」状況が続いているからだ(これについては次の章で詳しく解説しよう)。
だが、このバランスは永遠じゃない。
40系の生産が安定し、街に溢れ始め、30系が「ひと世代前の型」という認識が広まった瞬間、この綱引きは一気に「値下がり圧力」の勝利に傾く。
今、まさにその「最高値」と「値下がり」の“分岐点”に立たされている。
だからこそ、「2025年」というタイミングが重要になってくるわけだ。
👉 「アルファードじゃなくて“ヴェルファイアが欲しい”層の存在が強み」
この事実は、単に「高く売れる」以上の意味を持つ。
つまり、「ヴェルファイアの価値を正しく理解している業者」に査定してもらわないと、アルファードと同じ相場で買い叩かれる危険性がある、ということだ。
「なるほど…。その車の価値を分かってくれる人じゃないとダメってことね」
「そういうことだ。だからこそ、もし売るなら、複数の業者に一括で査定を依頼して、その“価値”を競わせる必要がある。理屈の上ではな」
なぜ2025年が“最高値ピーク”なのか?(ヴェルファイア独自視点)
「奇跡、なんて言うと大げさね」
「いや、大げさじゃない。いいか、今、30系ヴェルファイアの価値を押し上げている“3つの追い風”を説明しよう。これが、アルファードだけを見ていると見誤る、『ヴェルファイア独自』の視点だ」
① 30系後期のデザイン人気が海外で特に強い
(パパのうんちく)
まず一つ目。これはさっきも触れたが、あの「威圧的なデザイン」が海外、特に東南アジアや中東で絶大な人気を誇っている点だ。
「そんなにあの顔が人気なの? 不思議ねえ」
「彼らにとって、あのクラスのミニバンは単なる移動手段じゃない。『ステータスシンボル』であり、『富の象徴』だ。そうなると、アルファードの持つ“上品さ”や“洗練”よりも、ヴェルファイア30系後期の持つ“分かりやすい迫力”や“強さ”が好まれる傾向が強い」
データを見ても、日本から輸出される中古車の中で、アルファード/ヴェルファイアは常にトップクラス。その中でも「ヴェルファイア指名」のバイヤーが多いのは、このデザインによるところが大きいんだ。
② ガソリン車人気の逆転現象(修理安い→海外で有利)
(パパの分析)
二つ目。これが国内の常識と真逆で面白いんだが、「ガソリン車」の需要が非常に高いことだ。
「えっ? 今の時代、燃費の良いハイブリッドの方が高く売れるんじゃないの?」
「ママ、それは国内での話だ。海外、特にインフラが日本ほど整っていない地域では、話が別だ」
(データパート)
海外では、ハイブリッドシステムのような複雑な機構は、故障した際に修理できる場所が限られたり、部品代が高額になったりするリスクがある。
その点、構造がシンプルでタフな「ガソリン車」は、現地の整備工場でも修理しやすく、信頼性が高いと評価される。
特に3.5L V6エンジンのような大排気量モデルは、日本では税金や燃費の面で敬遠されがちだが、海外ではそのパワフルさがステータスとして好まれる。
ヴェルファイアの高値を支える「輸出需要」という観点で見れば、国内では不利に見えるガソリン車が、査定で逆転評価されるケースも珍しくないんだ。
③ 40系の納期長期化 → 中古需要が加熱
(ママの感覚)
「そういえば、パパ。新しい40系って、確かにあんまり見ないわよね?」
(パパの解説)
その通り! それが三つ目にして、最大の要因だ。
現在、新型の40系ヴェルファイアは、世界的な需要に対して生産が全く追いついていない。今から注文しても、納車は1年以上先、とも言われている。
「1年待ち! そんなに人気なのね」
「ああ。だが、世の中には『1年も待てない』という富裕層や法人が大勢いる。彼らはどうするか? 『新車がダメなら、状態の良い中古車を』と考えるわけだ」
その結果、新車同様の「30系後期」モデルに需要が殺到している。これが、今の異常な高値相場(特需)を生み出している最大の犯人だ。
(なぜ2025年か?)
だが、ママ。この“特需”はいつまでも続かない。
トヨタも増産体制を急ピッチで進めているし、半導体不足もピーク時よりは解消されつつある。
市場では、この新車の納期遅れが本格的に解消に向かい、供給が安定し始めるのが「2025年」と見られている。
もし40系が普通に買えるようになったらどうなる?
「……あっ。30系を探す人がいなくなる?」
「その通り! 特需は終わり、30系は一気に『ひと世代前の型落ち』として扱われる。その瞬間、相場は暴落するリスクを孕んでいるんだ」
👉 強み=“男くさい迫力 × 手の届かない新車”需要
つまり、今(2024年〜2025年)は、
1. 30系のデザイン人気(海外需要)
2. 40系が手に入らない(国内特需)
という、二つの大きな需要が奇跡的に重なっている「ゴールデンタイム」なんだ。このバランスが崩れる前に動くことが、合理的な判断だと俺は思うぞ。
型式別に見る査定の分岐点(20系/30系/40系)
「確かに、ひとまとめに『ヴェルファイア』って言われても、古いのも新しいのもあるもんね」
「ああ。特に、俺たちが注目している『輸出需要』と『デザイン人気』という観点で見ると、その差は歴然だ。アルファードと共通のようでいて、実は揺れの原因が車種ごとに違うのがミソだな」
20系 → 国内人気減だが輸出需要根強い
(パパの分析)
まずは、2008年から2015年まで製造された「20系」だ。
「もう結構、古いわよね? さすがにこれは高く売れないんじゃ…」
「ママ、早まるな。国内の一般ユーザー、つまり俺たちのようなファミリー層からの人気は、さすがに30系に軍配が上がる。古さは否めないからな。だが、ここで効いてくるのが『海外輸出』だ」
(データパート)
20系は、構造がシンプルで信頼性が確立されており、海外、特にマレーシアなどで「まだまだ現役」として根強い人気がある。10万km、15万kmと走っていても、国内相場では考えられないような価格で取引されることも多い。
(注意点)
ただし、だ。輸出業者が買い手となるため、「状態」には非常にシビアだ。
特に、修復歴(事故歴)があったり、エンジンやミッションに不調があったりすると、一気に値が付かなくなる。
2025年現在、すでにモデル末期から10年が経過している。高く売れる「最後のチャンス」が来ているとも言える。国内の買取店ではタダ同然の査定が出ても、輸出に強い業者が見つかれば化ける可能性がある、そういう分岐点だ。
30系 → “黒×Zグレード系”が最高値ゾーン
(ママの直感)
「で、本命はやっぱりコレよね! 30系!」
「その通り。2015年から登場し、特に2017年以降の後期モデル。これが今の中古車市場の『主役』だ」
(パパの分析)
理由は、前の章で散々話した通りだ。
1. 国内の40系待ちユーザーからの「特需」
2. 海外バイヤーからの「デザイン指M\名人気」
この二大需要が、まさに「2025年相場」でピークを迎えようとしている。
その中でも、最高値ゾーンを形成しているのは、特定の条件が揃った個体だ。
(最高値の条件テーブル)
| 項目 | 最高値の条件 | 理由(パパの解説) |
|---|---|---|
| カラー | 黒(202) / パールホワイト | 迫力が際立つ定番色。特に黒は傷が目立ちやすいため、状態が良いと高評価。 |
| グレード | Z Gエディション / Z Aエディション / エグゼクティブラウンジZ | あの“イカツイ”エアロパーツが標準装備されているグレード。まさに「あの顔」を求める層にドンピシャ。 |
| オプション | サンルーフ(ツインムーンルーフ) | 海外需要で必須とも言える人気オプション。これがあるかないかで数十万円の差が出ることも。 |
| エアロ | モデリスタ(純正オプション) | 社外品のエアロは敬遠されがちだが、トヨタ純正オプションの「モデリスタ」はプラス査定の鉄板。 |
「わ、細かいわね。でも、確かにこの条件が揃ってるとカッコいいかも」
「そうだろ? まさに『ザ・ヴェルファイア』というスタイル。これが2025年、最高値で取引されるための“型”なんだ」
40系 → 納期問題で中古相場が乱れがち
(パパのうんちく)
最後に、現行の「40系」だ。
「これは売るっていうか…まだ買えないんでしょ?」
「そうなんだ。だが、市場には『新古車(未使用車)』や、短期間だけ乗られた個体が流通し始めている。そして、その価格がとんでもないことになっている」
(データパート)
新車の納期が1年以上待ちという異常事態の結果、中古車市場では新車価格を数百万円上回る「プレミア価格」で取引されている。これはもう、投機的な側面すらある“異常事態”だ。
(注意点)
もし幸運にも40系を手に入れて、「今売れば儲かるかも」と考えているなら、注意が必要だ。
このプレミア相場は、トヨタの増産体制が整い、納期が正常化した瞬間に終わる。それが2025年のいつになるか、誰にも読めない。
リセール狙いで売るには、あまりにも市場が乱れすぎていて、リスクが高すぎる。今はまだ「売る」ことを考えるべきモデルではないな。
ヴェルファイアはこうなると一気に値落ちします
「えー、知りたいそれ。ウチの子たちがお金食う怪獣だから、経済的な損失は1円でも避けたいわ」
「だろう? 資産価値がゼロになるわけじゃない。だが、特定のラインを超えた瞬間に『わざわざ高いお金を出して買う車』から、『安くなったから買う車』へと、買い手の層がガラッと変わってしまうんだ。そのラインを具体的に3つ、解説しよう」
走行距離が10万kmを超える前
(パパの理屈)
まず、車の価値を測る最大の指標、走行距離だ。これはもう「鉄則」だな。
特に日本では、「10万km」というのが一つの大きな心理的ラインになっている。
「あ、それ聞いたことある。10万km超えると、なんかガタが来る、みたいな?」
「そう。昔の車ほどじゃないが、今でも『大台』というイメージは根強い。だが、ヴェルファイアにおいて10万kmが“崖”である理由は、国内のイメージだけじゃない。むしろ、高値を支えている『海外需要』にとって、決定的なラインなんだ」
(データパート)
海外のバイヤーは、品質の高い日本の中古車を求めているが、同時に「故障リスク」を極端に嫌う。
彼らにとって10万kmという数字は、「高額なメンテナンス費用が発生し始める境界線」として認識されている。
例えば、9万kmのヴェルファイアと、11万kmのヴェルファイア。たった2万kmの違いだが、輸出市場での入札額(=買取価格)は、このラインを境に50万円以上、一気に下落することも珍しくない。
「えっ! 2万kmで50万!?」
「そうだ。国内なら『まだ走る』で済むが、海を渡るとなると『リスク』と判断される。だから、もしヴェルファイアを最高値で売りたいなら、絶対に10万kmを超える前に決断すべきだ」
3回目車検(7年落ち)が近づく → 高額整備リスク
(ママの感覚)
「車検って、ただでさえ高いのに、3回目ってなんかイヤよね…」
「ママ、その感覚は正しい。金額だけの問題じゃないんだ。車は『年式』でも価値が下がるが、特に注意すべきなのが『7年落ち』、つまり3回目の車検のタイミングだ」
(パパの理屈)
なぜなら、7年目(あるいは5年目)あたりから、交換費用が高額になる部品が出始めるからだ。
例えば、ハイブリッドモデルなら「駆動用バッテリー」の保証が切れる頃合いだし、ガソリン車でも足回り(ショックアブソーバー)や、オルタネーター(発電機)などの交換時期が近づいてくる。
(データパート)
当然、買い手は「買ってすぐに高額な修理代がかかる車」は避けたい。
だから、「次の車検を通す前に売りたい」と考える人が市場に一気に増える。需要と供給のバランスだな。市場にタマ数(在庫)が増えれば、当然、価格は下落圧力にさらされる。
7年落ち(3回目車検)は、経済的な損失が目に見えて大きくなる「崖」の一つと言える。
事故歴が出た瞬間に海外需要ガタ落ち
(パパの解説)
そして、これが最も深く、最も致命的な“崖”だ。「事故歴(修復歴)」だな。
「そりゃあ事故車は安くなるでしょ、当たり前じゃない」
「いや、ママ。ヴェルファイアにとっての『事故歴』は、他の国産大衆車が受けるダメージとは比較にならないほどデカいんだ」
(データパート)
ちょっとバンパーを擦った、ドアを交換した。この程度なら「修復歴」にはあたらない。
問題は、車の骨格(フレーム)部分を修理・交換した場合だ。これが「修復歴あり」と定義される。
国内で売る場合でも、当然査定は数十万円単位で下がる。
だが、ヴェルファイアの高値を支えている最大の買い手、つまり「海外バイヤー」は、この修復歴をどう見るか?
「輸出対象から、ほぼ除外する」
「ええっ!?」
「彼らは『安かろう悪かろう』を求めているんじゃない。『品質の良い日本車』を求めているんだ。フレームにダメージがある車は、信頼性が担保できない『ジャンク品』扱いに近い。
つまり、修復歴がついた瞬間に、ヴェルファイアの最大の強みである『海外需要』という名のドーピングが、一瞬でゼロになることを意味するんだ」
経済的な損失? 下手したら、同じ年式・走行距離の車と比べて、100万円以上の差が開く。これぞまさしく、最大の“崖”だ。
【30秒チェック】あなたのヴェルファイア、今売り時?
「お、それいいね! やってみるわ」
「いいか? これまでの理屈を踏まえた、重要な分岐点だけをまとめたぞ。正直にYES/NOで答えてみてくれ」
【ヴェルファイア「売り時」診断リスト】
- Q1. 乗っているのは「30系後期(2017年式以降)」モデルだ
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:あの“イカツイ顔”のモデルだな。これが海外需要のど真ん中だ)
- Q2. ボディカラーは「黒(202)」または「パールホワイト」だ
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:リセール最強の2トップ。特に黒の迫力は指名買いが多い)
- Q3. グレードは「Z Gエディション」など、エアロ付きのZ系だ
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:標準グレードより、迫力のあるエアロ標準装備モデルが圧倒的に人気だ)
- Q4. 走行距離は「8万km」より少ない
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:「10万kmの崖」が目前に迫っていないか? 安全マージンが重要だ)
- Q5. 次の車検まで「1年以上」残っている
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:「7年落ちの崖」の手前か? 車検が近いと買い叩かれる要因になる)
- Q6. フレームを修理した「修復歴(事故歴)」は絶対にない
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:最大の“崖”だ。ここがNOなら、話は大きく変わってくる)
- Q7. (おまけ)ツインムーンルーフ(サンルーフ)が付いている
- □ YES / □ NO
- (パパ補足:海外バイヤーが泣いて喜ぶオプションだ。あれば強力なプラス材料)
「さて、ママ。YESはいくつあった?」
▼診断結果▼
「えーっとね、もしウチが最高のヴェルファイアを持ってたとしたら…YESは6個ね!」
- 【YESが5個以上だったあなた】
- 診断:今が「最高値ピーク」ど真ん中!
- (パパ解説)おめでとう。あなたのヴェルファイアは、今まさに市場が最も欲しがっている「ゴールデン・個体」だ。国内の特需と海外のデザイン人気、その両方を満たしている。だが、このピークは「2025年」まで。40系が街に溢れ、走行距離が10万kmに近づく前に、最高の条件で手放せるチャンスを逃すべきではない。今すぐ複数の業者に査定を依頼し、その価値を競わせるべき合理的なタイミングだ。
- 【YESが3〜4個だったあなた】
- 診断:値下がりが始まる「分岐点」!
- (パパ解説)危険水域が近づいている。例えば、走行距離が8万kmを超えていたり、車検が近かったりしないか? まだ「30系後期」というブランド価値で高値を保っているが、いつ“崖”から落ちてもおかしくない状態だ。40系が本格的に増産される前に、「今の価値」がいくらなのかを正確に把握しておく必要がある。値下がりが本格化する前に、相場を確認するアクションを起こすべきだ。
- 【YESが2個以下だったあなた】
- 診断:売り方を考える「判断」が必要
- (パパ解説)例えば「20系」だったり、「30系前期」だったり、あるいは走行距離が10万kmを超えているかもしれない。国内の一般市場では高値が付きにくい状態だ。だが、諦めるのは早い。Q6(修復歴なし)がYESなら、海外輸出に強い業者が見つかれば、まだ値が付く可能性が残っている。国内の買取店1社だけの査定で決めず、複数の専門業者に「いくらになるか」を打診してみる価値はあるぞ。
「なるほど…。YESの数で、今やるべきことがハッキリするわけね」
「そうだ。自分の車の『現在地』を知ること。それが後悔しないための、最も合理的で、最も重要な第一歩なんだ」
高額査定のコツはヴェルファイアだけの“男前ポイント”
「男前ポイント? なによそれ、パパみたい」
「……どういう意味だ。まあいい。いいか、ヴェルファイアの価値は『威圧感』と『高級感』の二本柱で成り立っている。査定士も、その“価値”が維持されているかを厳しくチェックする。逆に言えば、そこをしっかりアピールできれば、評価は上がる!」
黒色塗装の艶・ガラス系コーティング評価
(ママの悩み)
「黒い車ってカッコいいけど、すぐ汚れが目立つし、洗車が面倒くさいのよね…。水垢とか、細かい傷とか」
(パパの解説)
「その通り! まさにそこだ。ヴェルファイアの最高値カラーである『黒(カラーコード202)』は、トヨタの塗装の中でも特にデリケートで傷が目立ちやすい」
「だからこそ、査定士は『どれだけ大事に扱われてきたか』を塗装の状態で判断する。洗車傷だらけで艶のない黒と、ガラス系コーティングが施工されてヌメっとした艶を放つ黒。どっちが高く売れると思う?」
(データパート)
言うまでもないな。特にヴェルファイアのあの“イカツイ顔”は、ボディがピカピカであってこそ迫力が増す。
査定前に専門店でコーティングまでする必要はないが、少なくとも丁寧な洗車とワックスがけ、あるいはコーティング施工の証明書を準備しておくだけで、「このオーナーは車を大事にしていた」という強力なアピールになる。
この「外見の良さ」が、アルファード以上に査定額に響くのがヴェルファイアの特徴だ。
ホイール・エアロは純正回帰が評価UP
(パパのうんちく)
「二つ目は、意外とやりがちな『カスタム』だ」
「あー、いるわよね。なんかピカピカした社外品のホイールとか、低すぎる車高とかにしてる人」
「うむ。趣味で乗るなら自由だが、こと『リセール(再販価値)』という点においては、多くの場合でマイナス評価になる」
(データパート)
なぜなら、最大の買い手である海外バイヤーは「フルノーマル(純正状態)」か、あるいは「トヨタ純正オプション(モデリスタ等)」を最も好むからだ。
彼らにとって、どこの馬の骨とも知れないメーカーのエアロやホイールは、品質が保証できない“リスク”でしかない。
もし、純正のホイールやエアロパーツを物置に保管してあるなら、査定前に必ず純正に戻しておくこと。あるいは、査定時に「純正パーツも全て揃っています」と伝えるだけでも、評価は全く違ってくる。
ヴェルファイアの“男前”は、あくまで「純正」か「純正オプション」で完成されている、と市場は判断しているんだ。
人気グレード(Z/G)をしっかり伝える
(パパの理屈)
「そして最後、これが地味だが一番重要だ」
「なになに?」
「査定士に、その車の『本当の価値』をしっかり伝えることだ」
(データパート)
例えば、査定士に「ヴェルファイアです」とだけ伝えるのと、「30系後期の、Z Gエディションです。黒で、サンルーフも付いてます」と伝えるのでは、意味が全く違う。
「え、そんなのプロなんだから見れば分かるでしょ?」
「甘いなママ。査定士も人間だ。毎日何十台も見ている。それに、全ての業者がヴェルファイアの輸出相場や、グレード別の人気まで完璧に把握しているとは限らない」
「あ…」
「『Z Gエディション』という名前には、『あの迫力あるエアロが標準装備』で『海外需要ドンピシャ』という意味が含まれている。その価値をオーナー自身が理解し、正確に伝えることで、査定士も『お、この客は相場を分かってるな。半端な額は出せないぞ』と意識を変える」
ヴェルファイア特有の強み(=男前ポイント)をオーナー自身が言語化すること。それこそが、買い叩かれずに最高値を引き出す、最強のコツなんだ。
まとめ|“迫力を買いたい人”がいるうちに最高値を掴む
(ママのまとめ)
「結局、ヴェルファイア、特にあの30系後期の値段が今すごく高いのは、『あのイカツイ顔が大好き!』っていう人たちが、日本だけじゃなく海外にもいっぱいいるから」
(パパの補足)
「うむ。その通り。“デザイン指名人気”だな」
(ママのまとめ)
「でも、新しい40系がだんだん街に増えてきたら、その人気もいつかはそっちに移っちゃうかもしれない。それに、10万kmとか、車検とか、事故とか、価値がガクッと下がる“崖”もいっぱいある」
(パパの補足)
「そうだ。その“崖”と、40系の増産が本格化するリミット。その両方が重なるのが『2025年』というわけだ」
(ママの結論)
「だから、もしヴェルファイアに乗ってて、『いつか売ろうかな』って思ってるなら、その“迫力”を最高値で買ってくれる熱狂的なファンがいるうちに、つまり“今”動くのが、一番賢いってことよね!」
(パパの結論)
「……完璧だ、ママ。俺の理屈をすべて理解した上での、直感的で完璧な要約だ」
ヴェルファイアの価値は、合理的な性能や燃費だけでは測れない、「迫力」という名の感情的な価値に支えられている。
だが、その感情的な価値が「熱狂」でいられる時間は、永遠じゃない。
40系が当たり前になり、30系が「古い型」と呼ばれるようになる前に。
“崖”から落ちて、経済的な損失を被る前に。
「あの迫力を買いたい人」が世界中にいるうちに、今すぐ、その価値がいくらになるのかを確かめてみること。
それこそが、ヴェルファイアのオーナーが後悔しないために取るべき、最も合理的な判断基準だと、俺たちサルヂエファミリーは結論づけるぞ。

