パパ、ママ、サルヂエファミリーの皆さん、こんにちは!理屈先行型パパです。
いやー、最近ママが「車、そろそろどうする?」って言うんだけど、車って基本的に買った瞬間から価値が下がり続ける、いわば“負債”に近いものじゃないか?特にウチみたいに怪獣2人を乗せるとなると、車内はすぐにボロボロ。価値なんてあっという間にゼロだよな…と。
…と、思っていたんだ。あの「王様」を除いては。
そう、ランドクルーザーだ。
どうも巷では、このランクル、特に「200系」や「300系」が、ただの移動手段じゃなく「“動く資産”」と呼ばれているらしい。乗って楽しんだ後、売る時に「え、こんな値段で売れるの!?」と、買った時と変わらない、むしろ利益が出ることさえあるとか…。
本当か?にわかには信じがたい。
もしそれが本当なら、その「売り時」を間違えたら、下手すると数百万円単位で損する可能性もあるってことだ。それは由々しき事態だろ。
よし、ならば我々サルヂエファミリーが、その理屈を徹底的に調べてやろうじゃないか!
なぜランクルだけがそんな異常な価値を持つのか?そして、まことしやかに囁かれる「2025年が最高の売り時」説は本当なのか?
この記事では、俺(パパ)の理屈っぽい“うんちく”と、ママの直感的な“ツッコミ”を交えながら、ランクルが「資産」と呼ばれるカラクリを徹底解剖していくぞ。ランクルオーナーはもちろん、これから買おうか迷ってる人も、ぜひこの「資産防衛術」を読んでいってくれ。
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結論|ランクルは“オフロード界の王”だから資産として扱われる
さて、いきなり理屈っぽい話でママが飽きる前に、結論から言おう。
なぜランドクルーザー(特に200系や300系)が異常な価格で取引され、「資産」と呼ばれるのか。
それは、俺たちが普段走っているキレイなアスファルトの上ではなく、世界の“道なき道”で「絶対に壊れない王様」として君臨しているからだ。
「は?日本で乗ってるのに、なんで海外の砂漠の話?」
そう思うだろ?そこが、普通の車とランクルを分ける決定的な違いなんだ。
世界の未舗装地域で支持される「命を預けられる信頼」
まず、根本的な認識を合わせたいんだが、俺たちが「車」と聞いてイメージする市場と、ランクルが本当に評価されている市場は、全くの別物だ。
普通の乗用車は、日本国内で「何年落ちか」「走行距離はどれくらいか」で価値(リセールバリュー)が決まる。10年10万kmも走れば、価値はほぼゼロだ。
だが、ランクルは違う。
主な戦場は、中東の砂漠、アフリカの未舗装路、オーストラリアの荒野、東南アジアのジャングル。世界170以上の国や地域で使われているんだが、その多くは道路インフラが整っていない場所だ。
なぜランクルが選ばれる?
そういう過酷な地域では、「車が壊れる=死」に直結する。だから、彼らが車に求めるのは「快適性」や「最新の電子装備」じゃない。「どんな状況でも確実に走り、生きて帰ってこられること」。ただそれだけなんだ。
ランクルは、その「命を預けられる信頼性」と「圧倒的な耐久性」で、70年以上にわたって世界中から絶対的な支持を得ている。「陸の王者」というブランドはダテじゃないんだな。
「走れば価値がある」という、普通車とは真逆の価値観
ここが最重要ポイントだ。
- 普通の車:「新しさ」に価値があり、「走行距離」が増えるほど価値が下がる(=減価償却)。
- ランドクルーザー:「走れること(機能そのもの)」に価値があり、「海外で需要がある型式」であれば価値が落ちない。
ママ、分かるか?
日本で「15万km走った200系」と聞くと、「うわ、もう古いしガタが来てるんじゃ…」と思うかもしれない。
だが、海外のバイヤーから見れば、それは「世界最強の耐久性を持つ200系が、たった15万kmしか走っていない。慣らし運転が終わったくらいの極上車だ!」となるわけだ。
日本国内の常識が一切通用しない。これが、ランクルの買取価格が異常な水準で維持される「資産」と呼ばれるカラクリの正体だ。
「理屈は分かったけど、じゃあウチのはいくらなのよ?」
ママのそんな声が聞こえてきそうだ。そう、その「理屈」が分かった上で、まず自分たちの“資産”が今、日本市場ではなく「世界の相場」でいくらの価値になっているかを知ることが、賢い資産運用(=売却)の第一歩だ。
これはセールスマンの口車に乗るためじゃない。俺たち家族の“資産価値”を正確に把握するための「検証」だからな。
【まずは現状把握】あなたの“動く資産”、今のリアルな価値は?
「どうせ売るなら1円でも高く」と思うのは当然だ。
だが、ランクルの価値は「近所の車屋さん」が決めるものじゃない。「世界中のバイヤー」が競い合って決めている。
どこが一番高く評価してくれるかは、正直、比較してみないと分からないのが現実だ。
※これはセールスではありません。あくまで「今、世界市場でいくらの価値があるか」という“真実”を知るための第一歩です。
2025年にランクルが史上最高値圏の理由
「パパの理屈は分かったわよ。ランクルが海外で人気で、丈夫だから価値が落ちないってことね」
「うむ。話が早くて助かるぞ、ママ」
「でも、なんでそれが“2025年の今”が売り時っていう結論になるわけ? 海外で人気なら、別に今じゃなくても良くない? もしかして、ただパパがうんちくを披露したいだけなんじゃ…」
…痛いところを突かれた。
だが、違うんだママ。確かにランクルの価値は普遍的だが、その価値が日本円で「最高値」をつけるのには、今しか無い、非常に特殊な要因が重なっているんだ。
そう、これは一種の“お祭り”状態だ。そして、祭りが終われば、当然相場は落ち着く。
だからこそ、「資産価値」を最大化したいなら、このお祭りのピークである2025年を逃すべきじゃない、と俺は分析している。
その理屈を、今から3つの要因に分けて解説しよう。
①「歴史的な円安」×「輸出需要」が支配的
まず最大の要因は、これだ。歴史的な円安。
「またニュースでやってる話? 節約が大変よ!」
ママ、それは家計の話だ。だが、こと「ランクルの売却」においては、この円安がとんでもない追い風になっているんだ。
円安がランクル価格を押し上げるカラクリ
- ランクルの価値は、海外(主に中東や東南アジア)で決まる。
- 彼らは米ドル(USD)でランクルを買おうとする。
- 以前(例:1ドル110円)は、彼らが「3万ドル(約330万円)」で買いたいと思っていた車があったとする。
- 今(例:1ドル150円)、彼らが同じ「3万ドル」で買おうとしたら、日本円にしていくらになる?
「えーっと…3万×150…? 450万円!?」
5. その通り! 俺たち日本側から見れば、同じ車が120万円も高く売れる計算になるんだ。
要するに、ランクルの「資産価値」そのものが上がったというより、「海外での高い需要」と「円安」が掛け合わさることで、俺たちが日本円で受け取れる金額が爆発的に跳ね上がっている。これが2025年の相場の実態だ。
② 新車納期崩壊 →「すぐ乗れる中古車」の価値が異常高騰
次に、国内の要因だ。
「そういえば、ランクルって今、新車で買えないんでしょ?」
その通り。ママ、鋭いな。
2025年現在、ランドクルーザー(特に300系)は、世界中からの注文殺到と生産の遅れで、新規受注が停止している状態だ。(※2025年10月時点の調査)
運良く注文できたとしても、納期は「1年半~3年待ち」なんていう、もはや車とは思えない異常事態が続いている。
- 「今すぐランクルに乗りたい!」という国内の富裕層。
- 「今すぐランクルが欲しい!」という海外のバイヤー。
彼らにとって、数年待たないと手に入らない新車よりも、「今すぐ乗れる(輸出できる)極上の中古車」の方が価値が高い。
結果、何が起きるか?
中古車市場、特に状態の良い200系後期型や、新型の300系が、新車価格を平気で超える「プレミア価格」で取引されることになる。
「需要」が「供給」を完全に上回っている。この需給バランスの崩壊が、2025年の異常な高値圏を支えている第二の柱だ。
③ “ランクルブランド”は世界で別格(アルファードとの違い)
「でもさ、そういうリセールが良い車って、アルファードとかもあるじゃない。あれも海外で人気なんでしょ?」
良い質問だ、ママ。
確かにアルファードも「資産」と呼ばれるほどリセールが高い。だが、ランクルとは市場の土俵が根本的に違う。
アルファードとランクルの「価値」の違い
- アルファードの価値:
主に東南アジアの富裕層向け。「快適な移動空間」「豪華な内装(ステータス)」としての価値がメイン。
- ランドクルーザーの価値:
中東、アフリカ、オーストラリアなど全世界。「命を守る道具」「走破性・耐久性(信頼)」としての価値がメイン。
アルファードは「快適な移動」のための嗜好品に近い。
だが、ランクルは「砂漠や荒野を走破し、生きて帰る」ための必需品、インフラなんだ。
だから、アルファードの相場は景気や流行、モデルチェンジで比較的大きく変動する。
しかし、ランクルの「信頼性」というブランド価値は、景気とは関係なく世界中で求められ続ける。
この「①歴史的円安」「②新車供給の崩壊」「③世界で別格のブランド価値」という3つの要素が、奇跡的に重なり合って史上最高値圏を形成しているのが、まさに2025年なんだ。
このバランスが崩れる前に、「資産」としてどう扱うかを考えるのが合理的、というのが俺の理屈だ。
型式(200系/300系)と仕様差の影響
「ランクルが資産っていう理屈は分かったわよ、パパ」
「おう、分かってくれたか」
「でも、ひとくちに『ランクル』って言っても、ウチみたいな古い『200系』とか、最近出た『300系』とかあるじゃない。結局、どっちが高く売れるのよ? そこをハッキリさせてちょうだい」
ママの言う通りだ。同じランクルでも、型式や仕様によって「資産価値」の性質は少し異なる。
だが結論から言うと、どちらも「異常な高値で取引されている」ことに変わりはない。
その理由を、俺のうんちくでロジカルに解説しよう。
200系 → 完成された信頼性で「出たら即売れ」の鉄板資産
まずは、俺たちも乗っている先代モデル「200系」、特に2015年以降の「後期型」だ。
「もう古い型だし、さすがに価値は下がってるんじゃないの?」と思うだろ?
それが、逆なんだ。
200系(特に後期型)は、海外のバイヤーから見れば「最も信頼できる完成形」として、今も凄まじい需要がある。
なぜ200系後期型が最強なのか?
- 国内最後のV8エンジン:
300系からV6ツインターボに変わっただろ? だが、海外の過酷な環境では「構造がシンプルで壊れにくい」大排気量のV8自然吸気エンジンへの信頼が絶大なままだ。このV8を積んだ最終モデルとして、希少価値が爆上がりしている。 - 熟成された信頼性:
モデル末期の集大成だから、初期不良も出尽くし、耐久性・信頼性ともに「完成の域」に達していると評価されている。
- 300系の納期遅延の受け皿:
前述の通り、新型の300系が欲しくても手に入らない。だから「じゃあ、信頼性抜群で状態の良い200系後期型を」と、需要が集中しているんだ。
日本の中古車市場に出たら、即、海外のバイヤーが買い付けていく。まさに「売り手市場」。
日本で乗られていた車は「Maintenance(整備)がしっかりしていて状態が良い」と世界的に評価が高いから、走行距離が多少伸びていても、相場は高値をキープしているんだ。
300系 → 供給不足×希少性で「新車超え」のプレミア資産
じゃあ、新型の「300系」はどうだ?
「あれは新車でしょ? 売るなんてもったいないわ」
いやいや、ママ、それが違うんだ。
300系は今、「供給が需要にまったく追いついていない」という異常な事態。
だから、中古車市場での価値は「新車価格超え(プレミア価格)」になっている。
「意味がわからないわ。なんで新車より高いのよ」
理由はこうだ。
新車をトヨタに注文しても、納車は2年、3年先だろ?
だが、世界中の富裕層やバイヤーは「今すぐ欲しい」んだ。
彼らにとっては、2~3年待つ時間的コストより、数百万円高く払ってでも「即納車できる中古(ほぼ新車)」を手に入れる方が合理的、というわけだ。
特に、輸出規制(※新車の海外流出を防ぐためのメーカー側の対策)が解除されるタイミングの個体は、文字通り「投機対象」として、価格が暴騰している。これが300系の「プレミア資産」としての正体だ。
ディーゼル×7人乗りは「評価MAX」の組み合わせ
「ふーん。じゃあ、ウチの仕様はどうなのよ? ガソリンのZXだけど」
良い視点だ。型式だけでなく、「仕様」も資産価値を大きく左右する。
ランクル特有のロジックなんだが、「海外で求められる仕様」かどうか。これが全てだ。
海外で特に評価が高い「最強の仕様」
- エンジン:ディーゼル
(理由:燃費が良く、燃料(軽油)がどこでも手に入りやすい。タフなエンジン特性が過酷な環境向き) - 乗車定員:7人乗り・8人乗り(3列シート)
(理由:シンプルに「たくさん人や荷物が運べる」実用性が重視される)
- 内装色:ベージュ内装
(理由:中東などで、黒内装より熱を吸収しにくく高級感があるため好まれる)
もちろん、日本で人気の「ガソリン・5人乗り・黒内装」がダメなわけじゃない。十分に高い。
だが、「ディーゼル・7人乗り・ベージュ内装」といったドンピシャの仕様は、バイヤー同士が競り合ってでも欲しがるため、査定額がさらに跳ね上がる傾向にあるんだ。
つまり、200系だろうが300系だろうが、「資産」としての価値は確立されている。問題は、その価値が「いつ目減りし始めるか」だ。
価値が落ちるリスクは“走れなくなる”瞬間だけ
「パパのうんちくはもう十分よ」
「な、なんだママ。まだ大事な話が…」
「でもさ、結局は“車”なんでしょ? ウチの怪獣たちが毎日ドロドロの靴で乗り込んで、ジュースをこぼして…。こんなんでも本当に“資産”なの? 永遠に価値が下がんないなんて、そんなウマい話あるわけないじゃない」
…その通りだ。ママの直感はいつも鋭い。
ランクルがいくら「オフロード界の王」だ「資産だ」と言っても、無敵じゃない。
その価値が暴落し、“ただの中古車”に戻る(=資産価値が反転する)瞬間が、確かに存在する。
だが、面白いことに、その価値が落ちるロジックは、普通の車とは全く違うんだ。
① 走行距離は無関係? 20万km超えでも「状態」が全て
普通の車なら、まず「走行距離」で価値が決まるよな。
5万km、10万kmと大台を超えるたびに、査定額はガクンと下がる。
だが、ランクルは違う。
さっきも言った通り、海外市場では「15万kmなんて慣らし運転」だ。なんなら20万km、30万kmを超えていても、とんでもない価格で取引されるケースがザラにある。
「じゃあ、やっぱり無敵じゃない!」
いや、ただし書きがある。それは「“走れる状態”が維持されていること」が大前提だ。
海外のバイヤーが気にするのは、メーターの数字じゃない。そのランクルが「この先もあと何十万km、過酷な環境を走りきれるか」という“信頼性の残高”なんだ。
② 致命傷は「フレームのサビ」と「事故歴」
じゃあ、その「信頼性の残高」を一気にゼロにする“致命傷”は何か?
それが、この2つだ。
- フレームのサビ(特に雪国や沿岸部)
ランクル最大の武器は「ラダーフレーム」という、ハシゴ状の強靭な骨格だ。これが悪路走破性と耐久性の源泉なんだが…。
日本は湿気が多く、特に冬場に撒かれる「融雪剤(塩化カルシウム)」は、この鉄のフレームにとって天敵だ。
海外のバイヤーは、査定の時に必ず車の下回りを覗き込む。「フレームにサビ(腐食)がないか?」を厳しくチェックするんだ。
もしフレームに深刻なサビが見つかれば、「この車の耐久性は終わった」とみなされ、輸出NG。一気に資産価値は暴落する。 - 事故歴(修復歴)
これもサビと同じ理屈だ。
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」というのがランクルブランドの核。その骨格(フレーム)を一度でも損傷し、修理した「修復歴車」は、そのブランド価値が完全に失われる。
「いつ壊れるか分からない車」に、彼らは高い金を払わない。これも「資産」から「負債」に転落する瞬間だ。
ポイント
つまり、ランクルの資産価値は「年式」や「走行距離」といった“時間”で減るのではなく、「サビ」や「事故」といった“致命的な状態異常”によって、ある日突然、崖から落ちるように暴落するんだ。
③ 『壊れる前に売る』が唯一の正解
「なるほどね…。ウチのは雪国には行ってないし、事故もしてないから…まだ大丈夫そう?」
そう、“まだ”大丈夫なんだ。
だが、日本で乗り続ける限り、台風による「冠水リスク」、駐車場での「当て逃げリスク」、そして日々の「サビの進行リスク」からは逃れられない。
ウチの怪獣たちがどれだけ汚そうが、本質的な価値は変わらない。
だが、もしその“信頼性”に関わる致命傷を負ってしまったら…?
その瞬間に、今の「異常な高値(円安ボーナス+納期遅延プレミア)」は全て消し飛ぶ。
だからこそ、「まだ“動く資産”として完璧な状態を保っている今」、そして「市場が最高値をつけている今」に価値を確定させるのが、最も合理的で、賢い“資産運用”だと俺は結論づけたんだ。
資産シミュレーション|今売る vs 3年後売る
「パパの理屈は分かったわ。円安だの、新車の納期だの、サビだのが理由なんでしょ」
「うむ、その通りだママ。理解が早いじゃないか」
「でもね、結局ウチの家計としては、『今すぐ売る』のと『あと3年乗ってから売る』のとで、そんなに変わるもんなの? 乗り潰した方が、結局は“お得”なんじゃないの?」
出たな、ママの「乗り潰し神話」。
普通の車なら、それも一つの正解だ。だが、こと「ランクル」という“動く資産”においては、その考え方が致命的な機会損失、つまり「儲け損ない」を生む可能性があるんだ。
これは「節約」の話じゃない。「投資」の話なんだ。
俺たちのランクルが、今いくらの「利益(売却益)」を生む可能性があるのか。そして、3年後にはその利益がどれだけ目減り(=損失)するのか。
理屈っぽいシミュレーションになるが、ここは我慢してくれ。非常に重要な話だ。
「今」と「3年後」の価値比較(シミュレーション)
前提として、ランクルの価値は「海外の需要」と「為替」と「国内の需給バランス」で決まる。
今の「2025年」と、仮に新車の供給が安定し、為替も少し落ち着いたかもしれない「2028年」を比較してみよう。
▼ランクル「資産価値」の変動予測シミュレーション
| 比較時期 | 為替レート(想定) | 新車供給(想定) | 市場の状況 | 買取価格(イメージ) |
|---|---|---|---|---|
| 今(2025年) | 歴史的円安 (例: $1 = 150円) |
供給崩壊 (新車納期 2~3年) |
異常な高騰(お祭り) ・円安ボーナス(最大) ・プレミア価格(最大) |
最高値圏(例: 700万円) |
| 3年後(2028年) | 円安の是正 (例: $1 = 120円) |
供給安定 (300系後期型や 新型の噂も?) |
相場の正常化 ・円安ボーナス(減少) ・プレミア価格(消失) |
安定~下落(例: 450万円) |
※上記はあくまで需給バランスの理屈を説明するためのイメージであり、実際の査定額ではありません。
「えっ!? ちょっと待ってパパ! 3年乗っただけで、250万円も差が出るってこと!?」
その通りだ。これは「3年分のガソリン代」とか「税金」とか、そういうレベルの話じゃない。
“資産価値”そのものが、数百万円単位で変動するリスクを秘めているんだ。
なぜ3年後に価値が「正常化」するのか
「でも、海外で人気なんでしょ? 3年経ったって人気は変わらないんじゃないの?」
ママ、そこがポイントだ。
ランクルの「車としての信頼性や人気」は変わらないだろう。
だが、今(2025年)の異常な高値は、「円安」と「新車不足」という2つの“下駄”によって支えられている。
- 3年後、円安が落ち着いたら?
→海外バイヤーが同じ「5万ドル」で買おうとしても、日本円換算では価値が下がる(H2-2の理屈の逆だ)。 - 3年後、新車が普通に買えたら?
→「新車価格超え」で中古の300系を買う理由がなくなる。200系に集中していた需要も分散する。
つまり、3年後は「お祭り」が終わり、本来あるべき「正常な中古車相場」に戻っている可能性が非常に高い。
それは決して「暴落」ではなく「正常化」なんだが、俺たち売り手から見れば、「円安プレミア」と「納期遅延プレミア」という、今だけのボーナスタイムが終わることを意味する。
今、この瞬間に売るという行為は、株でいうところの「最高値圏での“利益確定”」なんだ。
この「投資機会」に気づかず、漫然と乗り続けて「お祭りが終わってしまった」では、理屈っぽいうんちく好きのパパとしては、悔やんでも悔やみきれないぞ!
【30秒診断】あなたのランクル、資産価値を守れる?
「ふーん。理屈は分かったけど、じゃあウチのランクルが、その“最高値”で売れる『完璧な状態』かどうかって、どうやって判断するのよ」
「いいところに気づいたな、ママ! まさにそれが、ただのランクルオーナーと、“資産運用”ができるオーナーの分かれ道だ」
俺たちがH2-4で学んだ通り、ランクルの価値は「サビ」と「事故歴」で暴落する。
逆に言えば、それさえクリアしていれば、「動く資産」としての価値は盤石だ。
よし、ここでサルヂエファミリー(読者の皆さんも)が、自分たちのランクルが「資産」としての価値を守れているか、簡単な診断をしてみよう。
直感でYES/NOで答えてみてくれ。
あなたのランクル「資産防衛度」30秒チェック
Q1. このランクルは「事故(修復歴)」を起こしたことはない?
- [YES] →(素晴らしい! 資産価値の土台はOKだ)
- [NO] →(要注意。フレームまで達していると価値が反転する…)
Q2. 雪国での走行や、沿岸部での駐車は(あまり)ない?
- [YES] →(良好だ! 致命的な「下回り(フレーム)のサビ」のリスクは低そうだぞ)
- [NO] →(危険信号! 今すぐ下回りのサビをチェックすべきだ)
Q3. 定期点検(ディーラー車検)の「整備記録簿」は揃ってる?
- [YES] →(最高だ! それは「信頼性の証明書」として海外で高く評価される)
- [NO] →(もったいない! 「しっかり整備されてきたか不明」と見なされ減額対象になりかねない)
Q4. メーカー純正(新車時)のパーツは保管してある?
- [YES] →(賢明だ! カスタムしていても「純正に戻せる」ことが重要なんだ)
- [NO] →(カスタム内容によるが、海外では“純正”が最も評価される…)
Q5. 走行距離は20万kmを超えている?
- [YES] →(やや注意。20万kmまでは鉄板だが、それを超えると「状態」がより厳しく見られる)
- [NO] →(問題なし! ランクルにとって10万km台は“慣らし運転”だ)
さあ、どうだった?
もし、Q1~Q4までが全て「YES」で、Q5が「NO」なら、おめでとう。
あなたのランクルは、“動く資産”として最高のコンディションを保っている可能性が極めて高い!
「やったわ! Q1からQ4まで全部YESよ!」
「ふふふ、だろうな。俺が管理しているからな」
「…(ムカッ)。でも、それがどうしたのよ」
これがどうしたか、だと?
それは、今まさに「歴史的円安」「新車不足」で最高値圏にある市場で、満額回答(=最高額)を引き出せる“最強のカード”を持っているということだ!
だが、もし「NO」が1つでもあったら?
特にQ1(事故歴)やQ2(サビ)がNOなら、価値が「正常化」する前に暴落するリスクを抱えている。
Q3(記録簿)やQ4(純正パーツ)がNOなら、本来得られるはずだった「資産価値(利益)」を、今この瞬間も取りこぼしている可能性があるんだ。
どちらにせよ、結論は同じだ。
「今のリアルな価値を知り、比較する」
これ以上、俺たちの“資産”をリスクに晒し、機会損失を続けるわけにはいかないからな。
【価値が暴落する前に】あなたのランクル、最高額で“利益確定”できる?
ランクルは「普通の車」じゃない。「資産」だ。
だから、売る時も「近所の1社」だけで決めると数十万円、いや100万円以上“損”をする可能性がある。
なぜなら、ディーラーは「国内相場」で、輸出業者は「海外相場」で、それぞれ全く違う“物差し”で価値を測るからだ。
俺たち(サルヂエファミリー)がやるべきことは一つ。
「国内向け」と「海外向け」の両方の物差しを持つ業者に、同時に査定(=競り)をさせることだ。
※これは投資(資産運用)です。自分の“資産”の価値を知るのは、オーナーの「権利」であり「義務」ですよ。
高額査定のコツ|ランクルだけの“履歴資産管理”
「診断で『YES』が多かったのはいいけどさ、パパ」
「どうした、ママ」
「結局、車を売る時って、洗車してキレイにしとくとか、そういうのが大事なんじゃないの? うんちくばっかりで、結局どうすれば高く売れるのか、イマイチ分かんないんだけど」
ふ…ママ、甘いな。
もちろん、車内を掃除したり、洗車したりするのは基本中の基本だ。だが、ランクルという“資産”においては、そんな「見た目のキレイさ」よりも、もっと決定的な評価ポイントが存在するんだ。
普通の車なら減点されないようなことが、ランクルだと致命的な減点になったり、逆に「こんなモノが?」というものが、数十万円のプラス査定になったりする。
これはもう「査定」じゃない。「履歴資産管理」と呼ぶべきものだ。
① 下回りの錆チェックは「必須中の必須」
まず、H2-4のリスクで話した「サビ」だ。
ママは「洗車」と言ったが、ランクルの場合、ボディの洗車以上に「下回りの洗浄」が重要なんだ。
「え? 下なんて誰も見ないじゃない」
いや、海外のバイヤーは必ず見る。
彼らは査定時、地面に寝そべってでも、あの強靭な「ラダーフレーム」に腐食や深刻なサビがないかをチェックする。
なぜ下回りが重要か
- 融雪剤(塩カリ):
日本、特に雪国で使われる融雪剤は、フレームのサビ(腐食)の最大の原因だ。 - 沿岸部の塩害:
海の近くに住んでいるだけでも、潮風が下回りのサビを進行させる。
こうした環境で乗っていた車は、どれだけ外装がピカピカでも、「骨格(フレーム)の耐久性に疑問符がつく」として、輸出評価がガタ落ちするんだ。
「自分は雪国に住んでないから大丈夫」と思っていても、冬にスキー場へ行った経験があるなら、帰宅後にしっかり下回りを洗浄しておく。それだけで、数年後の資産価値が守られるんだ。
②「純正パーツ」と「整備記録簿」が価格の急変点
次に、H2-6の診断でも聞いた「記録」だ。
これが、まさに“履歴”が“資産”になる瞬間の話だ。
- 整備記録簿(ディーラー車検など)
「えー、あんな紙切れが?」
そうだ。あの紙切れは、ランクルにとっては「この車が日本でいかに丁寧に扱われてきたか」を証明する、“信頼性の証明書”なんだ。
オイル交換や定期点検をしっかり受けてきた履歴は、海外のバイヤーにとって「この個体は信頼できる。まだまだ走れる」という最高の“お墨付き”になる。これが有るのと無いのでは、査定額が平気で変わってくる。 - 純正パーツ(特にホイールやサスペンション)
「でも、カッコよくカスタムした方が高く売れるんじゃないの?」
それが、ランクル売却における最大の落とし穴だ。
③ カスタムは市場によって評価が真逆
ここが本当にややこしいんだが、よく聞いてくれ。
ランクルのカスタム評価ロジック
- 国内市場(一般的な買取店):
「カッコいいエアロ」「インチアップした社外ホイール」などは、趣味が合えばプラス査定になることもある。 - 海外市場(輸出バイヤー):
評価は真逆だ。彼らが求めるのは「オリジナルの走破性」と「耐久性」。
・車高を変える(リフトアップ/ローダウン)→「耐久バランスが崩れているかも」
・社外ホイール→「強度が不明」
・エアロパーツ→「砂漠では邪魔」
結論:海外バイヤーは「どノーマル(純正状態)」を最も高く評価する。
「じゃあ、ウチが昔つけたあのパーツ、マイナスってこと!?」
慌てるな。だからこそ、H2-6で「純正パーツを保管してあるか?」と聞いたんだ。
カスタムしていても、「純正パーツが全て揃っていて、元に戻せる状態」であれば、マイナス評価は最小限に抑えられる。
「下回りの状態」「整備の履歴」「純正パーツの有無」。
これこそが、ランクル独自の「履歴資産管理」のキモであり、最高額を引き出すための理屈なんだ。
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まとめ|“価値が頂点の今こそ、賢い資産運用”
さて、ママ。俺の理屈っぽいうんちくも、これで終わりだ。
「はー、長かった。で、結局パパは何が言いたいのよ」
俺が言いたかったことは、極めてシンプルだ。
俺たちが乗っているランドクルーザーは、怪獣2人がどれだけ汚そうと、ただの「移動手段」や「負債」じゃない。
それは「“動く資産”」であり、俺たちはその「資産」を運用している“投資家”なんだ、ということだ。
そして、その“資産”の価値が、
- 世界中が認める「信頼性」という本質的価値
- 歴史的な「円安」という為替ボーナス
- 新車の「供給崩壊」という需給プレミア
この3つが奇跡的に重なり合い、“価値が頂点(=最高値圏)”に達しているのが、まさに2025年の「今」だ。
「投資家」である俺たちが今やるべきことは、2つしかない。
- 選択肢A:『機会損失』のリスクを取る
→「まだ乗れるから」と、このまま乗り続ける。
その結果、「円安ボーナス」と「需給プレミア」が消滅し、数百万円の「売却益(リターン)」を取り逃がす。さらに、「サビ」や「事故」という致命的な傷を負い、資産価値が暴落するリスクに日々晒され続ける。 - 選択肢B:『利益確定』のアクションを起こす
→価値が頂点の「今」、“動く資産”がいくらの価値を持つのか、その「真実」を把握する。
そして、最も高い評価(=最高額)を提示したところに売却し、この「お祭り相場」の利益を確定させ、家族の次の資産(次の車や貯蓄)に賢く振り分ける。
「……なんかパパ、今日はカッコよくない?」
「ふっ、だろ?」
「でも、理屈は分かったけど、結局『行動しない』のが一番ダメってことね」
…その通りだ。ママには敵わないな。
「投資機会の損失」は、俺たち“理屈先行型”ファミリーが最も避けねばならない事態だ。
「よし、分かったわ。じゃあ、まずはその『真実の価値』ってやつを、さっさと調べてみなさいよ!」
「おう、任せとけ!」
【最後の確認】あなたの“動く資産”、今の価値を「確定」させませんか?
ここまで読んでくれたあなたは、もうランクルが「ただの車」ではないことを理解しているはずです。
あなたのランクルは、今、この瞬間も「世界市場」で値付けされています。
「近所のA店では500万」
「B社(輸出系)では650万」
こんなことが平気で起こるのが、ランクル売却の現実です。
「お祭り」が終わって後悔する前に、まずはあなたの“資産”の最高価値がいくらなのか、複数の「物差し」で比較・検証してみませんか?
行動しない=機会損失 です。

