パパ、ママ、今回は「ハリアー」だ。あの“都市型SUVの王様”とも呼ばれるハリアーの「売り時」について、徹底的に調べてみたぞ。
「えー、ハリアー? カッコいいけど、うちはまだ買い替えたばっかりじゃん」
ふふふ、ママ。そういう問題じゃないんだ。車っていうのはな、資産だ。特にハリアーみたいな人気車種は、「いつ乗るか」と同じくらい「いつ手放すか」が重要なんだよ。
「またパパのうんちくが始まった…。で、なんなのよ。売り時って?」
結論から言おう。 ハリアーは「2025年」が絶好の売り時だ。
「え、なんで? なんか壊れるの?」
違う違う!逆だ!
ハリアーはもともと“価値が落ちないSUV”の代表格、つまりリセールバリューが異常に高い。だがな、ここ数年の「新型車の供給遅れ」や「世界的な需要」が重なって、中古車価格がとんでもない高値で推移してるんだ。
でもな、ママ。 「お祭り」は、いつまでも続かない。
「……つまり、一番高く売れる『今』に判断するのが、一番“得”するってこと?」
その通り!さすがママ、直感が鋭い。
特に60系、80系といった人気の型式に乗っているオーナーにとっては、このチャンスを逃す手はない。
「うーん、理屈はともかく、『じゃあ、うちの車が今いくらなの?』ってのが一番知りたいんだけど」
せっかちだな(笑)
まあ、そういう人のために、今の「最高額」だけをサクッと調べる方法もある。複数の買取業者が「うちならこの値段で買います!」って競い合ってくれるから、相場を知るには一番手っ取り早い。
よし、じゃあ今回は、なんでハリアーが「2025年が売り時」なのか。その“リセール最強”と言われる理由と、逆に「価値が落ちる前兆」について、パパが調べ上げたデータを徹底的に解説していこう!
2025年にハリアーが高く売れる3つの理由
「で、パパ。なんでそんなに『2025年だ!』って言い切れるわけ? いつもみたいに、どうせネットで調べただけのうんちくでしょ?」
ママ、痛いところを突くな…。だがな、今回はその「調べた結果」が凄いんだ。
ハリアーの中古車価格が今、高値で張り付いているのには、ちゃんと明確な理由がある。しかも、それは1つじゃなくて、複数の要因が奇跡的に重なった結果なんだ。
「へえ。じゃあ、その理由とやらを聞かせてもらいましょうか」
よし来た。ハリアーが「今、高く売れる」理由は、大きく分けてこの3つだ。
- 円安 + 絶大な海外人気
- 国内での「都市型SUV」ブーム継続
- トヨタ製ハイブリッドへの絶対的信頼
この3つがガッチリ噛み合っているのが、まさに「2025年」なんだよ。
① 円安+海外人気で相場が異常高騰
「まず、円安ね。ニュースで毎日やってるけど、それと車が関係あるの?」
大ありだ!
ママ、ハリアーが日本国内だけで人気だと思ってないか? 実は、東南アジアや中東、アフリカといった地域では、ハリアーは「日本製の高級SUV」として絶大なブランド力を持ってるんだ。ランクルやプラドと同じレベルでな。
「ふーん。海外でも人気なんだ」
そうだ。そして、そこに今の「円安」が加わるとどうなるか?
例えば、海外のバイヤーが1万ドル持っていたとする。昔(1ドル110円)なら110万円分の車しか買えなかった。でも今(仮に1ドル150円)なら?
「……150万円分? あ、なるほど!」
その通り! 海外のバイヤーから見たら、日本の高品質な中古ハリアーは「超お買い得」に見えるんだ。だから、国内の買取業者は、海外に輸出するために、少々高くても日本のオーナーからどんどん買い漁ってる。これが相場全体を押し上げてる最大の理由の一つだ。
特に、輸出規制が比較的緩い年式(5年落ち、7年落ちなど)のモデルは、この恩恵を強く受けている。
② 揺るがない「都市型SUV」ブーム
「これはわかる気がする。最近、街を走ってる車、SUVばっかりだもんね。キャンプとか行くわけでもなさそうなのに」
いい指摘だ。それが「都市型SUV」というジャンルだよ。
悪路を走破するためのゴツゴツしたSUVじゃなく、「街乗り」をメインにしたデザイン性と快適性を重視したSUV。ハリアーは、まさにその“元祖”であり“頂点”にいる存在だ。
- 見た目の高級感: 流れるようなクーペフォルム。
- 内装の質感: レクサスにも通じる上質なインテリア。
- 乗り心地: セダンに近い静粛性と快適性。
昔は「高級車=セダン(クラウンとか)」だったけど、今は完全に「高級車=SUV」。その中でもハリアーは、圧倒的な“ステータス性”を持ってる。
「確かに、ハリアー乗ってる人って、なんかオシャレに見えるかも」
だろ? この「ハリアーに乗りたい」という国内の強いニーズが、中古車市場の価格をガッチリ支えている。海外需要がメインのランクルとは違い、国内人気も盤石だからこそ、リセールが異常に強いんだ。
③ ハイブリッド(HV)評価が長期的に高い
「うちはガソリン車だけど(※設定)、ハイブリッドって新車だと高いんでしょ? 中古でも人気なの?」
そこがポイントだ。中古市場、特に海外では、トヨタのハイブリッドシステム(THS)への信頼が“絶対的”なんだよ。
【トヨタHVが中古市場で強い理由】
- 圧倒的な燃費性能: 世界的なガソリン価格の高騰で、燃費の良さはそのまま「資産価値」になる。
- 静粛性と走り: モーター走行時の静かさ、スムーズな加速は、まさに「高級車」の乗り味。
- 耐久性: 「トヨタのハイブリッドは壊れない」という神話が確立している。
国内でも、この静粛性や燃費性能を求めてハイブリッドを選ぶ人は多い。ガソリン車ももちろん高いリセールを維持しているが、ハイブリッドモデルは、数年乗っても新車価格に近い値段がつくこともザラだ。
「……なるほど。海外人気と円安、国内のブーム、それにハイブリッドの価値。それが全部重なってるのが『今』ってわけね」
そういうことだ! どうだママ、少しはパパのうんちくが役に立つとわかったか?
だがな、問題は「このお祭りがいつまで続くか」だ。
型式(60系/80系)で変わるハリアーの査定ポイント
「パパ、さっきからハリアー、ハリアーって言うけどさ、『60系』とか『80系』とか、何なのそれ? オタク用語?」
おっと、そこを説明していなかったな。ママ、車には「型式(かたしき)」っていうのがあってな。人間でいう「世代」みたいなもんだ。ハリアーの場合、大きく分けてこの2世代が今の中古市場のメインなんだ。
- 60系ハリアー: 2013年~2020年まで売られていたモデル。
- 80系ハリアー: 2020年から今も売られている現行モデル。
「ふーん。で、どっちが高く売れるのよ? 新しい80系に決まったるんじゃないの?」
それが、そう単純じゃないのが中古車相場の面白いところだ!
もちろん新しい80系は高い。だが、前のモデルである60系も、いまだに“とんでもない価格”で取引されてるんだ。それぞれの「高く売れる理由」がちょっと違うんだよ。
H3:60系 → 価格が強い中古市場の“王道”
「前のモデルなのに、なんでそんなに人気なの?」
60系、特に後期型(2017年以降)は、デザインの完成度と信頼性で「中古市場の王道」になってるんだ。
まず、デザイン。60系で確立された「流麗な都市型SUV」のデザインは、今見ても全く古臭くない。むしろ「このデザインが好き」というファンが国内外に非常に多い。
「確かに、一個前のハリアーもよく見るし、カッコいいもんね」
そうだろ? そして、さっき話した「海外人気」を一番牽引しているのが、実はこの60系なんだ。
海外、特に新興国では「最新モデル」よりも「信頼性が確立された、少し前のモデル」の方が好まれやすい傾向がある。60系はまさにソレ。
【60系が海外でウケる理由】
- 耐久性: トヨタの信頼性がすでに証明されている。
- 修理のしやすさ: 普及台数が多いから、交換部品も豊富。
- ちょうどいい価格帯: 現地の富裕層にとって、ステータスシンボルとして手が届きやすい価格になってきている。
だから、国内で「そろそろ乗り換えかな」と思った60系が、海外バイヤーにとっては「喉から手が出るほど欲しい」お宝になってるわけだ。特に7年落ち(3回目の車検前)あたりは、輸出の需要と重なって驚くような査定額が出ることが多いんだ。
H3:80系 → 新車供給遅れで、逆に価値が異常アップ
「じゃあ、今のモデル(80系)はどうなの? 新車が買えるなら、わざわざ中古で探す人なんているの?」
ママ、そこが今の“異常事態”なんだ。
今、世界的な半導体不足とか、いろいろな事情が重なって、ハリアーみたいな人気車種は「新車を注文しても、納車が1年待ち、2年待ち」なんてことが当たり前になってる。
「うわー、待てない! うちは絶対待てないわ」
だろ? 「車検が切れちゃう」「子供が生まれるからすぐ欲しい」…そういう人たちはどうするか?
「……あ、新車がダメなら、中古で探すしかないか!」
その通り! しかも80系はまだ新しいから、中古で出回る台数がそもそも少ない。
「欲しい人」はたくさんいるのに、「売ってるモノ」が少ない。するとどうなる?
「……値段が上がる?」
大正解! まさに「需要と供給」のバランスが崩れて、80系の中古車価格は、新車価格とほとんど変わらないか、場合によってはオプション込みで新車を超えるような「プレミア価格」になってるんだ。
「新車より高い中古車って、意味わかんない!」
理屈で言えばそうだが、それが現実だ。
つまり、「すぐに乗れる」という“時間”に価値がついてるんだよ。だから、もし80系に乗っていて「そろそろ売ろうかな」と思ったら、まさに今がその新車不足の恩恵を最大限に受けられるピークってわけだ。
H3:カラーと装備|黒・白は海外人気で査定を底上げ
「型式以外に、高く売れるポイントはないの? 例えば色とか」
鋭いな、ママ。大いにあるぞ。
ハリアーにおいて、色は査定額を左右する超重要なファクターだ。
【ハリアーの鉄板カラー】
- ブラック(プレシャスブラックパールなど)
- ホワイト(ホワイトパールクリスタルシャインなど)
「えー、また黒と白? 普通じゃん」
その“普通”こそが最強なんだ。
黒と白は、国内はもちろん、特に海外輸出でダントツの人気だ。リセールバリューを考えるなら、この2色を選んでおけばまず間違いない。逆に、赤や青といった個性的な色は、国内ではファンがいても、輸出には向かないから査定が少し下がる傾向がある。
【その他、査定UPが見込める装備】
- サンルーフ(特に80系の調光パノルマルーフ): 高級SUVの象徴。これは非常に強い。
- 純正ナビゲーション: メーカーオプションの大型ナビは高評価。
- 安全装備(Toyota Safety Sense): 世代が新しいほど評価される。
「なるほどねぇ…。型式と色、装備で全然違うんだ」
そうだ。60系には60系の、80系には80系の「高く売れる理由」がしっかりある。
自分のハリアーがどの強みを持っているか知っておくのが、賢く売り抜く第一歩だな。
要注意!ハリアーの相場が落ち始める「3つの前兆」
「ふーん、理屈はわかったわよ。パパ。要するに、今は『異常に高い』んでしょ? でもさ、人間って『まだ上がるかも』って思っちゃうじゃない。売り時を逃す典型的なパターンよ、それ」
うっ…。ママ、核心を突いてくるな。
その通りなんだ。一番怖いのは「いつまでもこの価格が続くだろう」と油断してしまうこと。ハリアーが“リセール最強”だからといって、永遠に価値が落ちないわけじゃない。
「でしょ? じゃあ、どこを見たら『そろそろヤバいかも』ってわかるわけ?」
いい質問だ。パパが調べたところによると、この「最強相場」が崩れる“前兆”がいくつかある。特にこの3つのタイミングは、査定額が一気にガクッと下がる「崖」だと思った方がいい。
①「10万km」直前 → HVバッテリーと耐久性への不安
「あ、10万km。これはよく聞くわね。やっぱり大台に乗るとダメなの?」
その通り。特にハリアーのような「高級車」カテゴリの車にとって、「走行距離10万km」の壁は、精神的なものも含めて非常に大きい。
国内の買い手は「10万km超え=多走行車」と見て、一気に敬遠し始める。
「でも、海外は大丈夫なんでしょ?」
そこが問題なんだ。海外バイヤーも、10万kmを超えると見る目が変わってくる。
特にハイブリッド車(HV)の場合、「駆動用バッテリーの寿命」が頭をよぎるんだ。
パパのうんちくメモ:HVバッテリーの現実
トヨタのHVバッテリーは非常に長寿命で、20万km以上持つこともザラだ。だが、「中古車を買う側」の心理としては、「10万km超えたら、いつ交換費用(数十万円)が発生するかわからない」というリスクを感じるんだ。
だから、買取業者はそのリスクを考慮して、10万kmを超える前に査定額を大きく下げざるを得ない。9万kmと10万kmでは、まるで別物の車かのように査定が変わることも多いんだ。
②「3回目(7年落ち)」の車検 → 一気に整備リスクが増大
「車検もタイミングよね。うちはいつも車検通してから考えるけど」
それがハリアーの場合は、もったいない判断になる可能性があるぞ。
特に「3回目(7年落ち)」と「5回目(11年落ち)」の車検前は、大きな売り時だ。
まず、3回目の車検(7年落ち)。
さっき話した「海外輸出」のルールで、多くの国が「登録から7年以内」といった基準を設けていることがある(※国による)。7年を超えると、輸出できる国が減る=買い手が減る=相場が下がる、というロジックだ。
「なるほど。車検代がもったいないだけじゃないんだ」
そうだ。さらに、7年も経つと、さすがのハリアーでも細かい「交換部品」が出始める。
タイヤ、バッテリー(補機)、ブレーキパッド…。こういう「消耗品」の交換時期が近づくと、買取業者はその分の費用を査定から差し引く。車検を通してピカピカにするより、その「車検費用+整備費用」が丸ごと手元に残る「車検前」に売る方が、トータルで得することが多いんだ。
③「SUVブーム」鈍化と「新型」の影
「ブームって、いつか終わるもんね」
その通りだ。今は世界的にSUVブームだが、これがもし「次はセダンだ」「次はEVだ」とトレンドが変わったら? ハリアーと言えども、相場が下落するリスクは常にある。
そして、もっと現実的な脅威が「新型ハリアー」や「強力なライバル車」の登場だ。
「あー…。新しいのが出たら、古いやつは安くなるもんね」
その下落幅が、ハリアーの場合は特に大きいんだ。
なぜなら、今は「新車(80系)が手に入らないから、中古の80系や程度の良い60系が高い」という異常な状況だからだ。
もしトヨタが生産体制を立て直して、新型ハリアーの供給が安定し始めたらどうなる?
「……みんな新車を買うから、中古車がダブつく?」
その通り! 供給が安定した瞬間、中古車を買う理由がなくなり、今の「プレミア価格」は一瞬で崩壊する。
2025年というのは、まさにその「新車の供給が正常化し始めるかもしれない」ギリギリのタイミングだとパパは睨んでいる。
「……なんか、パパの理屈を聞いてたら、のんびり乗ってるのが怖くなってきたんだけど」
だろ? 「まだ大丈夫」と思っているうちが、実は一番の「売り時」なんだ。価値が落ちる「前兆」が出る前に動く。それが資産防衛の鉄則だぞ。
車検を通す vs 売却|3年後の「価値の差」が段違い
「うーん、パパの言う『価値が落ちる前兆』はわかったわよ。でもさ、結局『車検を通す』のと『今すぐ売る』の、どっちが“本当にお得”なのよ? 車検代が20万かかっても、その後3年乗れるなら、そっちの方がコスパ良くない?」
ママ、それは非常に重要な視点だ。サルヂエファミリーの家計を守る者として、当然の疑問だな。
「車検代がもったいないから売る」という単純な話じゃないんだ。
「でしょ? 結局、車検を通して乗り続けた方が、次の車を買うまでの期間が延びるんだから、トータルで安上がりなんじゃないの?」
ふふふ、ママ。それがな、普通の車なら正解だ。
だが、ハリアーは違う。
ハリアーのように「リセールバリューが異常に高い車」は、その考え方が逆転するんだ。
結論から言うぞ。ハリアーは「価値が維持されている今(=相場の天井)で売る」のが、経済的に最も賢い選択だ。
H3:ハリアーは「価値維持率」が高いからこそ悩ましい
「意味わかんない。価値が落ちないなら、いつ売っても同じじゃないの?」
違うんだ。普通の車、例えば100万円で買った車が3年後に30万円になるとしよう。この場合、70万円分の価値が消える。だから「乗り潰した方がマシ」となる。
だが、ハリアーはどうだ?
例えば400万円のハリアーが、3年経っても300万円の価値を維持しているとする。価値の維持率は驚異的だ。
「ほら、やっぱりスゴイじゃん! 損してない!」
そこが落とし穴なんだ!
「300万円」という高い価値がついている“今”だからこそ、「次の3年間」で失う金額も大きくなるリスクがあるんだ。
H3:損失回避のロジック|「今の価値」vs「3年後の価値」
「??? わけわかんない。パパ、理屈っぽいのやめてくれる?」
すまんすまん。具体的に説明しよう。
ママ、今、目の前に「300万円の価値があるハリアー」があるとしよう。
パターンA:今すぐ売却する
- 手に入る金額:300万円
- 車検費用:0円
- 次の車の頭金が300万円できる。
パターンB:20万円かけて車検を通し、3年後(例:8年落ち)に売る
- かかる費用:車検代 20万円
- 3年後の相場は?
- さっき言った「7年落ちの壁」を超え、さらに「SUVブームの鈍化」が始まったら?
- 今の300万円の価値が、3年後に180万円まで落ちたとしよう。
- この3年間で失った車の価値:300万円 - 180万円 = 120万円
- トータルの損失:120万円(価値下落) + 20万円(車検代) = 140万円
「えっ…? 3年間乗るために、140万円も払ってるってこと…?」
そういう計算になる。
もちろん、3年後にそこまで値下がりしないかもしれない。だが、今の「異常な高値」が3年後も続いている保証は、どこにもないんだ。
ハリアーオーナーが考えるべきは、「今売ったらいくら損するか」じゃない。
「このまま乗り続けたら、将来いくら損をする“リスク”があるか」なんだよ。
H3:結論:「相場の天井」で売るのがハリアーの最強戦略
「……なるほど。普通の車はもう価値が低いから『失うもの』があまりないけど、ハリアーは『高い価値』を維持してるからこそ、『失うリスク』も大きいってことね」
その通り! さすがママだ。
価値が落ちにくいハリアーだからこそ、「価値が落ちる前」=「相場の天井」で売却するのが、最も経済合理性が高い戦略なんだ。
車検を通す20万円を“維持費”として払うか。
それとも、今の300万円という“資産”を確定させて、その20万円も次の車の購入資金に回すか。
「……そう言われると、悩むわね」
だろ? だからこそ、少なくとも「車検を通す前に、今の最高額がいくらなのか」を知っておくことが、絶対に重要なんだ。
その金額を見てから、「売る」か「乗り続けるか」を判断しても遅くはないからな。
【30秒診断】あなたのハリアー、今が売り時?
「パパの理屈はもう十分わかったわよ。じゃあ、結局『ウチのハリアー』はどうなのよ? 売り時なの? 違うの?」
おお、ママもいよいよその気になってきたな。
理屈は分かっても、自分の状況に当てはめないと行動には移せないもんだ。
「そうよ。60系だの80系だの、円安だの言われても、ピンとこないんだから」
よし、わかった。じゃあ、サルヂエファミリー恒例の「やってみた」企画だ。
今の自分の状況が「売り時」なのかどうか、簡単な診断リストを作ってみたぞ。YESの数を数えながらチェックしてみてくれ。
ハリアー売り時チェックリスト(YES/NO)
「なになに? やってみる」
【ハリアー売り時 診断リスト】
1. 年式: 初めての車検(3年目)か、3回目(7年目)の車検が近づいている。
- [ ] YES [ ] NO
2. 走行距離: 走行距離が「10万km」に近づいてきた(例:8万kmを超えた)。
- [ ] YES [ ] NO
3. モデル: 60系(2013-2020年)に乗っている。
- [ ] YES [ ] NO
4. モデル(現行): 80系(2020年~)だが、新車不足の恩恵があるうちに売却益を確定させたい。
- [ ] YES [ ] NO
5. 乗り換え: 次に乗りたい車(新型車や別の車)が具体的に決まっている。
- [ ] YES [ ] NO
6. 家族構成: 子供が大きくなるなど、家族構成が変わり、ハリアーのサイズ感が合わなくなってきた。
- [ ] YES [ ] NO
7. 経済状況: 「今の最高値」で一度資産として確定させ、次の車の頭金にしたい。
- [ ] YES [ ] NO
「えーっと…うちは…、あ、YESが3つ以上ついちゃったわ」
診断結果:YESが2個以上ついたら「即行動」推奨
YESが0〜1個の人:
まだ慌てる必要はないかもしれない。ハリアーの持つステータス性や快適性を、もう少し楽しむ余裕がありそうだ。ただし、相場がいつ動くかはわからないから、「今の価値」だけは定期的にチェックしておいた方がいいぞ。
YESが2個以上ついた人:
「売り時」のサインが出ているぞ、ママ。
特に「車検」「走行距離」の項目にYESがついた場合、まさに今が「価値がガクッと落ちる崖の手前」にいる可能性が高い。
「うわ、なんかリアルね…」
そうだろ? これは「売れ」と強制するもんじゃない。
ただ、「今動けば得られる金額」と「車検を通して失う金額」を、天秤にかけるべきタイミングが来た、ということだ。
「……で、パパ。結局、天秤にかけるためには『今の最高額』がいくらか知らないと、比べようがなくない?」
その通り! そこが核心だ。
パパがいくら「今が高いぞ!」とうんちくを垂れても、ママのハリアーが一体「いくら」で売れるのか。その“具体的な数字”がないと、判断なんてできないよな。
「そうよ! 早くそれを知りなさいよ!」
まあ待て。昔みたいに、怪しい中古車屋に電話かけまくったり、何店舗もハシゴして「売ってください!」って営業される必要はもうないんだ。
今は、ネットで情報を入れるだけで、複数の買取業者が「ウチならいくら出します!」と競い合ってくれる。しかも、こっちはその「最高額」だけを知ることができる。
「へえ、便利になったのね。でも、どうせ後からしつこく電話がかかってくるんでしょ? それが嫌なのよ」
ふふふ、パパが今回見つけてきた「MOTA」というサービスは、そこが違うんだ。
ここは、いわゆる「一括査定」の“面倒くささ”を徹底的に排除してる。
「へー、それならパパ、ちょっとやってみてよ。ウチの車(※設定)がいくらになるか」
よし来た! まずは自分たちの「資産価値」を知るところからだな!
高額査定のコツ|ハリアーは“見栄え”が命
「よし、パパ。診断もやったし、概算価格も調べたわよ。思ったより高い金額が出たから、ちょっと本気になってきたんだけど」
ほう、ママもすっかり乗り気だな。
だが待て。概算価格はあくまで「入口」だ。ここから実際に査定してもらう時に、さらに「1円でも高く買い取ってもらう」ための“ひと工夫”が必要なんだ。
「ひと工夫? どうせ『キズは直せ』とか『洗車しろ』とか、そういうことでしょ? 面倒くさいわ」
まあ聞け。ハリアーはそこらの車とはワケが違う。
ハリアーの査定はな、「見栄え」、つまり“高級感”が命なんだ。
査定員も人間だ。「うわ、このハリアー、大事に乗られてるな…」と思わせたら、こっちの勝ちだぞ。
① 外装のキズとホイール|直すより「伝える」
「あ、ウチの車、こないだ子供が自転車でガリってやったキズがあったわ…やっぱり直してからじゃないとダメよね? お金かかるわ…」
ストップ、ストップ! ママ、絶対に自分で修理に出すな!
「え、なんでよ! キズモノなんでしょ?」
キズやヘコみを直す板金費用が、例えば5万円かかったとしよう。
じゃあ、その5万円を払って修理したら、査定額が5万円上がるか?
「……上が…らないの?」
上がらない! むしろ、買取業者が自社の提携工場で直せば2万円で済むところを、ママが5万円払って修理したら、差額の3万円は丸損だ。
査定額はせいぜい「1円」くらいしか変わらないかもしれない。
「じゃあ、どうすんのよ!」
正直に「ここにキズがあります」と伝えるんだ。
それよりも大事なのは、「洗車」だ。
キズやヘコみは仕方ない。だが、泥だらけ、水垢まみれのハリアーは「大事にされてこなかった車」と見なされて、他の部分まで疑われる。
「なるほど…。修理代にお金はかけるな。でも、愛情(=洗車)は見せろ、と」
そういうことだ。特に、「ホイール」。
高級車は足元で決まる。ホイールがピカピカなだけで、車全体の印象が3割増しで良く見えるからな。
② 純正ナビと安全機能|プラス評価を「アピール」
「うちは新車で買うとき、パパが一番高いナビゲーションつけてたわね。あれも評価されるの?」
当たり前だ! しかも、ハリアーの場合、それは「アピール」しなきゃ損だ。
特に以下の2点は、査定員に自分から言うんだ。
- メーカーオプションの大型純正ナビ:
「これ、新車でつけた純正のT-Connectナビです」と伝える。後付けの社外ナビより、純正の方が車との一体感があり、中古車市場では圧倒的に人気が高い。 - Toyota Safety Sense(安全機能):
「このモデルは、安全機能が充実してる後期のやつです」みたいにな。同じ60系でも、前期と後期では安全機能が全く違う。査定員がうっかり見落とさないよう、こっちから“価値”を教えてやるんだ。
「へえ。黙っててもプロなんだからわかるんじゃないの?」
甘い! 査定員だって忙しいんだ。何百項目もチェックする中で、そういう「アピールポイント」は埋もれがちだ。
「このオーナー、わかってるな」と思わせることで、安易なマイナス査定を防ぐ効果もあるんだぞ。
③ 内装の高級感|「ニオイ」と「清潔感」が査定に直結
「外側はわかったわ。じゃあ、中は? うちは子供たちがお菓子ボロボロこぼして大変よ…」
ママ、そこが一番の勝負どころだ。
ハリアーがなぜ高いか? それは「高級車」だからだ。そして、その高級感を一番感じるのが「内装」だ。
査定員がドアを開けた瞬間、「うわっ、タバコくさっ!」「なんかペットのニオイが…」 となったら、その時点でもうアウトだ。
「……うちは大丈夫だけど、ニオイは致命的なのね」
致命的だ。ニオイの除去はプロでもコストがかかるから、数十万円単位で査定が下がることもある。
それから、子供のお菓子の食べこぼしや、ジュースのシミ。これは徹底的に掃除機をかけて、拭き掃除をしておくんだ。
【内装チェックポイント】
- シートのシミ: 目立つシミはないか?
- フロアマット: 砂や泥だらけじゃないか?
- ダッシュボード: ホコリだらけじゃないか?
- トランク: わけのわからない荷物が積みっぱなしじゃないか?(全部降ろす!)
「……わかったわよ。やるわよ! 査定額アップのためだもんね!」
そうだ。ハリアーは「見栄え」が命。
ちょっとの手間で、査定員に「このハリアー、欲しい!」と思わせることができるんだ。
まとめ|“価値のある時に売る”のがハリアーの賢い選択
「ふぅー…。なんか、パパのうんちくをずっと聞いてたら、ハリアーがただのカッコいい車じゃなくて、完全に『資産』だってことがよくわかったわ」
だろ? ママにもようやく、パパの理屈が伝わったようだな。
「ちょっとムカつくけど、まあね。確かに、これだけ『高く売れる理由』と『安くなる前兆』がハッキリしてるなら、のんびり乗ってる方が“損”してる気分になるわ」
その通りだ。
ハリアーを選ぶ人というのは、ただ「SUVに乗りたい」だけじゃない。「あのデザイン」「あの高級感」…そういう“ステータス性”も含めて、高いお金を払ったはずだ。
そして、その価値には「リセールバリューの高さ」も含まれている。
ハリアーの価値=ステータス性+経済合理性
ハリアーに乗り続けることは、もちろん「所有する喜び」を与えてくれる。
だが、その裏側では、今日説明したような「10万kmの壁」や「車検のタイミング」、「ブームの終焉」によって、その“資産価値”が刻一刻と目減りしていくリスクを抱えているんだ。
「……難しいわね。乗る楽しみと、資産価値の目減り、どっちを取るか…」
だからこそ、「判断」が必要なんだ。
ハリアーの賢い乗り方とは、「価値が落ちにくい=実質コストが低い」という最大のメリットを活かしきること。
つまり、「価値が最大限に残っているうちに売却し、それを元手に、また次の新しい車(あるいは新しいハリアー)に乗り換える」ことなんだよ。
今の異常とも言える中古車相場は、ハリアーのオーナーにとって、まさにその「最大のメリット」を享受できるボーナスタイムだ。
未来の損失を回避するために「まず知る」
「わかったわよ、パパ。じゃあ、うちはどうするの?」
うむ。決断は簡単じゃない。
だが、一つだけハッキリしていることがある。
それは、「今の最高額を知らずに車検を通す」ことだけは、絶対にしちゃいけないってことだ。
車検を通すか、売るか。その判断をするための「材料」を、まずは手に入れなきゃ始まらない。
「材料=今の査定額ね」
そうだ。
今の時代、その「材料」は、スマホひとつで、しかも面倒な営業電話なしで手に入る。
もし、君がハリアーのオーナーで、少しでも「売り時かも?」と思ったなら、まずは行動あるのみだ。その一歩が、次のカーライフを何十万円もお得にしてくれるんだからな。

