ママ:「ねえパパ、次の車、そろそろ考えない?下の子も大きくなってきたし、今の車じゃちょっと手狭になってきた気がするのよね。」
パパ:「うむ。確かに、キャンプ道具も積むとなると、ラゲッジスペースの容量不足は否えない。買い替えは検討すべき時期だな。」
ママ:「でね、ちょっとネットで見てたら『認定中古車』っていうの、よく出てくるんだけど…。なんか、普通の中古車よりやけに高くない?」
パパ:「おお、いいところに目を付けたな、ママ。ディーラーが扱ってる、品質保証付きの中古車のことだな。」
ママ:「そうそう!でもね、値段見たらビックリよ。ちょっと足したら新車買えるんじゃない?って思うような価格のもあって。『安心』かもしれないけど、その『安心料』、いくらなんでも高すぎない?って思っちゃって。」
パパ:「ふむ…。確かに『認定中古車は高い』というイメージは世間一般にある。だが、その『高さ』が一体何によって構成されているのか、そして、その価格が本当に『割高』なのか、それとも長期的に見れば『お得』なのか…。これは、我々サルヂエファミリーが徹底的に検証すべきテーマじゃないか?」
ママ:「出た、パパのうんちくスイッチ…。でも、確かに気になるわ。高いなら高いなりの理由があるはずだし、それが私たち家族にとって本当に必要なものなのか、見極めたいわよね。」
パパ:「よし、決まりだ!今回は、その『認定中古車はなぜ高いのか?』という疑問からスタートして、新車や一般の中古車と比較しながら、価格とコスパについて徹底的に調べてみようじゃないか!怪獣たちを乗せる車だからこそ、価格も安心も妥協はできんからな!」
というわけで、今回のサルヂエファミリー「やってみた企画」は、「認定中古車は高すぎる?価格とお得度を冷静に比較検証してみた」をお届けします!
認定中古車はなぜ高い?|その価格構造を徹底分解してみた
ママ:「で、パパ。早速だけど、なんで認定中古車ってあんなに高いのよ?やっぱり『ディーラー様価格』ってこと?」
パパ:「うむ。ママの言う『ディーラー様価格』というのもあながち間違いではないが、もう少し理屈っぽく…いや、論理的に分解してみる必要がある。なぜ高いのか?その理由は、大きく分けて3つのコストが車両価格に『上乗せ』されているからなんだ。」
ママ:「上乗せ!やっぱり!ぼったくりじゃないの~?」
パパ:「まあ待て。その『上乗せ』が適正な対価なのか、それとも単なる割高要因なのか。それを判断するために、まずは中身を知ることが肝心だ。一つずつ見ていこう。」
ディーラーの徹底した整備コスト・手厚い保証分が乗っている
パパ:「まず最大の理由がこれだ。認定中古車は、その名の通り『ディーラーが認定した』車だ。認定するためには、各メーカーが独自に定めた非常に厳しい点検・整備基準をクリアしなければならない。」
ママ:「ふーん。車検みたいなもの?」
パパ:「車検よりもずっと厳しいぞ。例えば、トヨタの『T-Value』なら全車に『まるごとクリーニング』と『車両検査証明書』が付き、ホンダの『U-Select』では『Honda Cars』の整備士が法定12ヶ月点検・整備に加えて、独自の基準で点検を実施する。メーカーによっては100項目以上のチェックポイントがあるんだ。」
ママ:「100項目!そんなに!?」
パパ:「そうだ。そして、その点検で基準に満たない消耗品、例えばタイヤの溝が減っていたり、バッテリーが弱っていたりすれば、無条件で交換される
トラブル・整備費用まで含めて“総コスト”で比べたらどうなる?
ママ:「パパ、さっきの比較で、認定中古車が一般の中古車より20~30万円高いのはわかったわ。でもね、私が本当に知りたいのは『買った後』のこと。結局、故障だなんだで修理代がかさんだら、最初に安く買っても意味ないじゃない?『総コスト』で比べたら、どっちがお得なのよ!」
パパ:「うむ。ママの言う通りだ。まさに『安物買いの銭失い』になっては意味がないからな。車の購入は『車両本体価格』だけを見てはいけない。購入後の『維持費』、特に突発的に発生する『修理費』まで含めた『総コスト(トータルコスト)』で比較検討することが、賢い買い物の鉄則だ。」
ママ:「そうそう!そのトータルコストよ!」
パパ:「では、さっきの『20~30万円の価格差』が、このトータルコストで逆転する可能性があるのか。そこを検証してみよう。」
保証外で発生する修理費の目安
パパ:「まず知っておくべきは、車が故障した時にどれくらいのお金がかかるか、だ。中古車は新車と違って、いつ何が壊れるか予測が難しい部分がある。」
ママ:「ドキッ…。考えたくないけど、大事よね。」
パパ:「例えば、車の『故障あるある』をいくつか挙げてみよう。」
- エアコンの故障:夏場に突然冷えなくなったら地獄だな…。コンプレッサーの交換などで、5万円~10万円以上かかることも珍しくない。
- パワーウィンドウの故障:窓が閉まらなくなったら、防犯上も大問題だ。修理に2万円~5万円程度。
- ナビ・電装系の故障:最近の車は電子制御だらけだからな。カーナビのタッチパネルが反応しない、バックカメラが映らない、となると修理費は数万円~。ナビ本体の交換なら10万円を超える。
- エンジン・駆動系のトラブル:エンジンの警告灯がついたり、オートマ(CVT)が滑るような感覚があったり…。これは重症化すると数十万円の修理費になる可能性もある。
ママ:「ひえー!エアコンだけで10万円!?そんなのが、もし一般の中古車を買って、保証が切れた直後に起こったら…。」
パパ:「そういうことだ。一般の中古車に多い『3ヶ月・3000km』程度の保証では、購入後半年や1年で発生するこういった故障はカバーできないケースが多い。その場合、修理費は全額自己負担だ。」
整備が行き届いていることでどれくらいの節約になる?
パパ:「そこで、認定中古車のメリットが生きてくる。H2-1で説明した通り、認定中古車は納車前に徹底的な点検・整備が行われる。バッテリーやタイヤ、ブレーキパッドなどの消耗品も、基準値以下なら交換済みだ。」
ママ:「あ、そうだったわね。買ってすぐタイヤ交換(4本で数万円)とかがないだけでも、地味に助かるわ。」
パパ:「うむ。それだけじゃない。最大の強みは『手厚い長期保証』だ。多くのディーラー認定中古車には『1年間・走行距離無制限』といった保証が無料で付いてくる。さっき挙げたようなエアコンやパワーウィンドウ、ナビといった電装系の故障も、この保証期間内であれば無料で修理してもらえるんだ。」
ママ:「え、エアコンも?それは大きいわね!」
パパ:「そうだ。もし、一般の中古車を買って1年以内にエアコン(修理費10万円)とパワーウィンドウ(修理費3万円)が壊れたと仮定しよう。それだけで13万円の出費だ。」
ママ:「……。認定中古車との価格差『20~30万円』のうち、半分以上がそれで消し飛んじゃう計算ね。」
パパ:「そういうことだ。もちろん『何も壊れない』可能性もある。これは確率論だ。だが、特に機械や電装品に詳しくない我々のようなファミリーにとって、この『1年間(あるいはそれ以上)は、突発的な高額修理費のリスクをほぼゼロにできる』という安心感は、金銭的な価値以上に大きいんじゃないか?」
総額で見たときに“本当に高い”のか?
パパ:「さて、ここまでの話をまとめよう。一般の中古車(150万円)と認定中古車(170万円)の価格差が20万円だったとする。」
- パターンA:運良く故障しなかった場合
- 一般中古車:総コスト 150万円
- 認定中古車:総コスト 170万円
- → 一般中古車の方が20万円お得だった
- パターンB:1年以内にエアコン(10万円)と電装系(5万円)が壊れた場合
- 一般中古車:150万円 + 修理費15万円 = 総コスト 165万円
- 認定中古車:170万円 + 修理費0円(保証内) = 総コスト 170万円
- → まだ一般中古車の方が5万円お得
- パターンC:1年以内に重めの故障(15万円)+消耗品(タイヤ交換5万円)が発生した場合
- 一般中古車:150万円 + 修理費15万円 + タイヤ代5万円 = 総コスト 170万円
- 認定中古車:170万円(消耗品は納車時交換済み、故障は保証内) = 総コスト 170万円
- → ここで総コストが逆転、もしくは並ぶ
ママ:「なるほど…。こうやってシミュレーションすると、認定中古車の『高さ』が、実は『故障リスクの保険料』として機能してるってことね。」
パパ:「その通りだ。車両価格だけ見れば、認定中古車は『高い』。しかし、購入後の数年間の『総コスト』で見れば、一般の中古車との価格差は縮まるか、場合によっては逆転する可能性も十分にある。『安心を金で買う』という言葉があるが、認定中古車はまさにそれを具体化したものと言える。」
ママ:「うーん、悩ましいけど、パパの説明でだいぶクリアになってきたわ。じゃあ、もし認定中古車を選ぶとしてよ?その中でも『これはお買い得!』みたいな、価格重視の私たちでも納得できる選び方ってないの?」
価格重視でも“損しない”認定中古車の選び方とは?
ママ:「理屈はわかったわ、パパ。総コストで見れば認定中古車もアリかもしれないってのは。でもね、やっぱり主婦としては、最初の出費(車両価格)もできるだけ抑えたいのが本音よ!」
パパ:「うむ。もちろんだ。同じ『認定中古車』という括りの中にも、当然『価格がこなれているもの』と『割高感が強いもの』が存在する。我々価格重視派が狙うべきは、当然前者だ。」
ママ:「そう!それよ!ディーラーのお墨付き(安心)は欲しいけど、無駄なお金は払いたくないの。そういう『お買い得な認定中古車』を見つけるコツってないの?」
パパ:「よし、それなら『価格重視派のための、損しない認定中古車の選び方』を伝授しよう。ポイントは3つだ。」
価格がこなれている“狙い目モデル”とは?
パパ:「まず、どんな車を選ぶか。新車でも人気が集中する最新モデルや、リセールバリュー(売却時の価格)が極端に高い車種(例えばランドクルーザーやアルファードなど)は、認定中古車になっても当然、高い。」
ママ:「あー、みんなが欲しがるやつは中古でも高いのね。それはそうか。」
パパ:「そうだ。我々が狙うべきは、その逆。車のデキは良いのに、なぜか新車販売時にそこまで爆発的に売れなかったモデルや、モデルチェンジの直前(末期モデル)や直後(旧型モデル)だ。」
- 狙い目①:モデルチェンジ直後の「旧型モデル」
- 新型が出ると、旧型の認定中古車は一気に価格が下がる傾向にある。機能的には数年乗る分には全く問題ないし、むしろ熟成されていて故障が少ないというメリットもある。
- 狙い目②:不人気カラーや、ちょっとニッチなモデル
- 黒や白、シルバーといった定番色は高い。あえて赤や青、あるいはメーカーのイメージカラーではない車種(例:スバルのミニバンなど)は、品質が良くても割安なことがある。
- 狙い目③:「3年落ち」より「5年落ち」
- H2-2では3年落ち(初回車検)で比較したが、2回目の車検を通した「5年落ち」は、さらにガクンと価格が下がる。走行距離が5万km程度でも、ディーラーでしっかり整備されていれば、あと数年乗るには十分な品質が期待できるぞ。
ママ:「なるほど!新型が出たタイミングで旧型を探すとか、色にこだわらないとか、年式をもうちょっと古くするとか…。それなら探せそう!」
装備/年式/グレードで見る“お得度の高い条件”
パパ:「次に、具体的な条件の絞り込みだ。ここでも『お得度』を意識する。」
ママ:「装備って、ナビとか?」
パパ:「そうだ。例えば、メーカーオプション(工場でしか付けられないもの)のナビやサンルーフが付いている車は当然高い。だが、我々のように『ナビはスマホで十分』とか『サンルーフは使わない』という家庭なら、そういった豪華装備が付いていない『素』に近いグレードの方が、価格はグッと抑えられる。」
ママ:「確かに!どうせ怪獣たちが汚すんだから、本革シートとかもいらないしね。」
パパ:「うむ。グレード選びも重要だ。最上級グレードは割高になりがち。むしろ、安全装備(自動ブレーキなど)はしっかり付いているが、快適装備(シートヒーターや電動スライドドアなど)は最低限の『中間グレード』や『ベースグレード』の方が、コスパは高いと言える。」
お得度が高い条件の例
- 装備:豪華なメーカーオプション(高価なナビ、本革、サンルーフ)が付いていない。
- グレード:最上級ではなく、安全装備が揃った中間グレード。
- 年式:新しすぎず、3年落ち、5年落ちの車検の節目を越えたもの。
パパ:「『新車では高くて買えなかったけど、中古ならこの装備が欲しい』という選び方もあるが、我々のように価格重視で行くなら『不要な装備はバッサリ切って、安さを取る』という割り切りも重要だ。」
妥協せず選ぶには?検索・比較のコツ
ママ:「よし、狙うモデルや条件はわかったわ。じゃあ、どうやって探せばいいの?結局、ディーラーの言いなりになっちゃいそう…。」
パパ:「そこが一番大事なところだ。今の時代、我々にはネットという最強の武器がある。ディーラーの言いなりになる必要は全くない。」
ママ:「というと?」
パパ:「まずは、『カーセンサー』や『グーネット』のような大手の中古車検索サイトを使う。そこで、メーカー(トヨタ、ホンダなど)を絞り込み、さらに『ディーラー認定中古車』のチェックボックス(※サイトによって『ディーラー系販売店』『認定中古車』などの表記がある)にチェックを入れて検索するんだ。」
ママ:「あ、そういう絞り込みができるのね!」
パパ:「そうだ。そうすれば、全国のディーラーが持っている認定中古車の在庫を、自宅にいながら比較検討できる。A店のシエンタと、B店のシエンタ、どっちが年式が新しくて、どっちが安いか、一目瞭然だ。」
ママ:「それなら、私にもできるわ!お店に行って、営業マンに丸め込まれる心配もないし。」
パパ:「うむ。複数の候補をピックアップして、H2-2でやったような価格比較を自分で行う。そして、『この条件で、この価格なら妥当だ』という自分なりの相場観を持ってから、初めて実車を見に行く。これが、価格重視派が『損しない』ための鉄則だ。」
ママ:「なるほどね!『安心』は欲しいけど『カモ』にはなりたくないもんね。よし、ちょっとその『カーセンサー』とやらで、パパっと検索してみるわ!」
メーカー別|認定中古車の価格帯・お得モデル比較【トヨタ・ホンダ・日産他】
ママ:「パパ、H2-4で教えてもらった検索サイト、見てみたわ!『ディーラー認定中古車』で絞り込むと、確かに色々出てくるわね。トヨタ、日産、ホンダ…。でも、結局どこがいいのよ?メーカーによって、お得度とか違うわけ?」
パパ:「うむ。いい質問だ。認定中古車と一口に言っても、その基準や保証内容、そして価格帯の傾向はメーカーによって微妙に異なる。我々のような価格重視派が、どのメーカーの認定中古車に注目すべきか。主要なメーカーの特徴を比較してみよう。」
ママ:「お手並み拝見ね、パパのうんちく分析!」
パパ:「これは『分析』だ。まず、各社の認定中古車のブランド名と、大まかな特徴を整理するぞ。」
| メーカー | 認定中古車ブランド名 | 特徴(価格・品質・保証の傾向) |
|---|---|---|
| トヨタ | T-Value (ティーバリュー) | 品質・安心感は随一。基準が厳しく、価格は高め。だが、車種が豊富でタマ数が多いのが強み。 |
| 日産 | NISSAN INTELLIGENT CHOICE | 価格と品質のバランス型。保証も手厚いが、トヨタほどの割高感は薄い傾向がある。プロパイロット搭載車が狙い目か。 |
| ホンダ | U-Select (ユーセレクト) | コスパ重視派に人気。車両の基準は厳しいが、価格は比較的抑えめ。特にN-BOXやフィット、ステップワゴンなど人気車種のタマ数が豊富。 |
| レクサス | CPO (Certified Pre-Owned) | 別格の高品質・高価格。新車並みの点検整備と2年間の手厚い保証が付く。価格重視派には向かないが、リセールは非常に高い。 |
(※注:上記はあくまでサルヂエファミリーの調査に基づく一般的な傾向です。)
トヨタ(T-Value):高いけど品質安定。割安モデルは?
パパ:「まず、王者のトヨタだな。『T-Value』は、認定中古車の中でもトップクラスのブランド力と安心感がある。」
ママ:「やっぱりトヨタは高いんでしょ?」
パパ:「うむ。全体的に価格は強気だ。その理由は『まるごとクリーニング』という徹底した清掃と、『車両検査証明書』による修復歴の完全な開示、そして『ロングラン保証(1年間・走行距離無制限)』という手厚さにある。品質は間違いない。」
ママ:「高いなりの理由はあるのね…。でも、お得なモデルはないの?」
パパ:「価格重視でトヨタを狙うなら、H2-4で言った『狙い目モデル』の法則が効いてくる。例えば、ファミリー向けなら『シエンタ』や『ノア/ヴォクシー』の旧型モデルや、新車販売時に『アクア』の陰に隠れがちだった『パッソ』や『ルーミー/タンク』の中古車だ。これらはタマ数も多いから、価格競争が起きて割安なT-Valueが見つかる可能性があるぞ。」
日産(NISSAN INTELLIGENT CHOICE):価格は手頃。保証とのバランスは?
パパ:「次に日産だ。ここは『価格と品質のバランス』が良い印象だな。」
ママ:「トヨタよりは安いの?」
パパ:「傾向としては、そうだ。トヨタほどの『絶対的ブランド料』が乗っていない分、同じ年式や走行距離でも割安感が出やすい。それでいて、保証は『ワイド保証(1年間・走行距離無制限)』が付く。価格重視派にとっては魅力的な選択肢だ。」
ママ:「日産で狙い目ってある?」
パパ:「『セレナ』だな。ミニバンの王道だが、モデルチェンジも経て、旧型の認定中古車はかなり価格がこなれてきている。特に『プロパイロット(運転支援技術)』を一度体験してみたい、というニーズなら、一般中古車で探すより、保証がしっかり付く日産の認定中古車で探す方が賢明だろう。あとは、電気自動車の『リーフ』。バッテリーの劣化が心配される車種だからこそ、ディーラーの保証付きで買う価値がある。」
ホンダ(U-Select):コスパ重視派に人気?
パパ:「そしてホンダ。『U-Select』は、我々のようなコスパ重視ファミリーには一番フィットするかもしれない。」
ママ:「お、なになに?安いの?」
パパ:「価格設定が比較的『良心的』な印象だ。それでいて、品質基準は厳しく、保証も『ホッと保証(1年間・走行距離無制限)』が付く。さらに、有償だが最長5年まで保証を延長できるプラン(ホッと保証プラス)もある。これは安心だ。」
ママ:「それはいいわね!車って5年くらい乗るし。」
パパ:「狙い目は、言わずと知れた『N-BOX』や『フィット』。タマ数が膨大なので、H2-4で言った『不人気カラー』や『中間グレード』を探しやすい。また、ファミリーカーなら『ステップワゴン』や『フリード』も、旧型ならかなりお得な価格でU-Selectの在庫が見つかるぞ。」
レクサス(CPO):割高でもリセール考えるとお得?
ママ:「ついでに聞くけど、レクサスは?なんか高そうだけど。」
パパ:「レクサスは『CPO』といって、全くの別物と考えた方がいい。納車前点検は90項目以上、保証は2年間・走行距離無制限、さらに24時間対応のオーナーズデスクやG-Link(テレマティクスサービス)まで付いてくる。新車とほぼ変わらない手厚さだ。」
ママ:「うわー…お値段も新車並みなんじゃないの?」
パパ:「その通り。価格重視派が手を出す領域ではない。だが、面白いのはリセールバリューだ。CPOで買って、2年後の保証が切れるタイミングで売却すると、下取り価格が非常に高い。結果として『実質の負担額』は、他のメーカーの車を買うのと変わらない、なんて逆転現象も起こり得る。…まあ、初期投資が大きすぎるから、我が家向きではないがな。」
ママ:「なるほどねー。メーカーごとに、結構違うもんなのね。よし、うちはまずホンダの『U-Select』から重点的に検索してみようかしら!」
認定中古車は価格に見合うのか?|「我が家にとってのお得」とは
パパ:「さてママ。今回のサルヂエ・リサーチ『認定中古車は高すぎる?』問題も、いよいよ大詰めだ。H2-1で『なぜ高いか』の構造を分解し、H2-2で『価格差』を比較し、H2-3で『総コスト』をシミュレーションした。そしてH2-4、H2-5で『お得な選び方』や『メーカー比較』までやってきた。」
ママ:「いやー、お疲れ様。パパの理屈っぽい分析も、今回は役に立ったわよ。最初は『高い!ぼったくり!』としか思ってなかったけど、あの『20~30万円』の価格差が、実は『安心の保険料』だってことがよくわかったわ。」
パパ:「うむ。高いのには明確な理由(整備・保証・品質)があった。そして、その価格差も、購入後の故障リスクや、H2-4でやったような賢い探し方をすれば、十分に納得できる範囲、あるいは逆転する可能性さえあることが見えたな。」
ママ:「でもね、パパ。結局のところ、『我が家』にとっては、その『保険料』を払う価値があるのかしら?そこが一番の問題よ。」
家計・使用頻度・子ども有無などから考える
パパ:「その通りだ。結局、『認定中古車がお得かどうか』は、すべての人に共通する答えはない。我々サルヂエファミリーのような『家庭の事情』によって、その価値は大きく変わってくる。」
ママ:「というと?」
パパ:「例えば、こんな家庭ならどうだ?」
- Aさん(車マニア・DIYパパ)
- 「車の知識は豊富。簡単な整備や部品交換は自分でできる。とにかく初期費用を抑えて、安く買って自分で直しながら乗るのが楽しい!」
- → この場合、認定中古車の『手厚い整備・保証』は過剰品質。一般中古車で掘り出し物を見つける方が『お得』だろう。
- Bさん(独身・週末ドライバー)
- 「乗るのは週末だけ。年間走行距離も5,000km以下。故障リスクも低いし、壊れたらその時考えればいい。」
- → この場合も、高い『安心料』を払うより、安い一般中古車や、いっそカーシェアの方がトータルで安上がりかもしれない。
- Cさん(サルヂエファミリー)
- 「パパもママも車の知識はゼロ。怪獣2人を乗せて毎日買い物や送り迎え、週末は遠出もする。旅先で車が止まったら…想像するだけで悪夢。」
- → この場合はどうだ?
ママ:「……。うちは間違いなくCね。故障のリスクや、修理の手間を考えるストレス。それを『20~30万円』で数年間回避できるなら…、それは『価値アリ』ってことじゃないかしら。」
パパ:「ふむ。我が家のように『車の知識はない』『子どもの安全が最優先』『突発的な高額出費(修理費)は家計に大ダメージ』という家庭にとっては、認定中古車の『高さ』は『割高』ではなく、『合理的なリスク回避コスト』として捉えることができる、ということだな。」
価格以外の価値(保証・安心・手間減)をどう見る?
パパ:「結局、我々が比較していたのは『車両本体価格』という『目に見える数字』だけだった。」
ママ:「そうね。150万円と170万円、みたいな。」
パパ:「だが、認定中古車には『目に見えない価値』が付随している。それを家計簿にどう反映させるかだ。」
- 価値①:安心感
- 「この車はディーラーが徹底的に整備した」「1年間は壊れても無料」という安心感。これにいくら払えるか。
- 価値②:時間の節約
- 故障した時のレッカー手配、修理工場の選定、見積もり交渉…。そういった煩わしい『手間』と『時間』を大幅に削減できる。
- 価値③:信頼性
- 全国どこでも同じ水準のサービス(保証修理)が受けられるという信頼。旅先でのトラブルにも強い。
ママ:「うーん…。確かに、私が車でトラブって、パパに電話しても『今、仕事中だからJAF呼んで』とか言うだけでしょ。自分で全部やるハメになるなら、その手間がなくなるのは大きいわ…。」
パパ:「(ギクッ)…そ、そうだな。時は金なり、だ。」
一般中古車や新車との「我が家基準の判断軸」
パパ:「よし、今回の検証の結論だ。我々サルヂエファミリーの『判断軸』を整理しよう。」
【サルヂエファミリーの結論】
-
新車 vs 認定中古車
- 予算に絶対的な余裕があるなら、もちろん新車が良い。
- だが、「新車は高い…でも品質は妥協したくない」なら、新車より数十万円安く買える認定中古車は最有力候補。
-
一般中古車 vs 認定中古車
- 「とにかく安さ一番!故障は自己責任!」と割り切れるなら、一般中古車。
- だが、「車の知識ゼロ」「子どもの安全第一」「突発的な出費は避けたい」我が家にとっては、20~30万円高くても『安心料』込みの認定中古車を選ぶ方が、精神的にも家計的にも合理的!
-
結論
- 認定中古車は『高すぎる』のではなく、『安心と手間削減のコストが含まれた、価格重視ファミリー向けの現実的な選択肢』である!
ママ:「なるほどね!スッキリしたわ。ただ『高い』って敬遠しないで、中身を知って、自分たちの価値観(安心・手間)と照らし合わせることが大事なのね。」
パパ:「その通りだ!いやー、今回もいい検証ができた。さて、ママ。どのメーカーの認定中古車を探しに行く?」
ママ:「まずはH2-4でやったみたいに、ネットで検索よ!パパ、怪獣たち見ててね!」