自動車保険

車を買い替えたら保険も変える?チューリッヒで損しない乗り換え完全ガイド

サルヂエファミリーの皆さん、こんにちは!理屈先行型パパです。そして「またパパがなんか調べてる…」と冷ややかな目線のママです。

いやぁ、ついに我が家も次の車、決めましたね!怪獣たちが「今度の車は色がどうだ」「スライドドアじゃないとヤダ」とか散々騒いでましたが、ようやく落ち着きそうです。

新しい車の契約って、ハンコ押す瞬間までワクワクしますよね。オプションどうしようか、ナビは最新か、とか。でも、そのウキウキ気分の最後に、だいたい営業マンからこう聞かれません?

「自動車保険、今回どうされますか?こちらでまとめて手続きできますよ」

……出た。それ、キター!
ママ:「え、めんどくさいから、それでいいんじゃない?今までと同じで。」
パパ:「いやいや、ママ。そこが落とし穴なんだよ!『ディーラーに言われるまま加入』が、家計の隠れた敵かもしれないんだぞ?」
ママ:「でた、パパのうんちく。高いって言いたんでしょ?でも、安心料じゃないの?」

そう、まさにそこ。ディーラーで入る保険(代理店型)って、なんとなく「高い」イメージありませんか?
かといって、最近よく聞く「チューリッヒ」みたいなネット型(通販型)保険に自分で切り替えるのも、手続きとか補償内容とか、なんかわかりにくい……。

特に「車を買い替えるタイミング」って、

  • 今の保険の等級、どうなるの?
  • 納車日までに何すればいいの?
  • ディーラー保険とネット型って、具体的に何が違うの?

こういう疑問が山積みで、結局「うーん、じゃあ今回もディーラーで…」ってなりがち。

でも、ちょっと待ってください。
我が家も絶賛「車の買い替え」タイミング。ここで思考停止していいのか?
「なんでも自分達で調べてやってみる」がモットーの我が家としては、この「ディーラー保険 vs ネット型保険」問題、きっちり白黒つけなきゃいけないでしょう!

この記事では、理屈派のパパが「なぜディーラー保険は高いのか?」という仕組みから、「チューリッヒみたいなネット型に乗り換える場合の具体的な手順や注意点」まで、徹底的に調べ上げた結果をレポートします。

「安心」と「節約」、どっちも取りたい。そんなパパママの皆さん、ぜひ一緒に「損しない保険の切り替え術」を考えていきましょう!


ディーラー保険はなぜ高い?その仕組みをまず理解しよう

パパ:「よし、じゃあ本題だ。まずは『敵(ディーラー保険)を知る』ことから始めよう。」
ママ:「敵って…。お世話になってる営業さんの顔が浮かぶんだけど。そもそも、なんでそんなに高いって決めつけるの?」
パパ:「決めつけてるわけじゃない。構造的な理由があるんだ。そこを理解しないと、チューリッヒみたいなネット型と比較しようがないだろ?まずは『なぜ高いのか』を冷静に分析するぞ。」
ママ:「はいはい、パパの理屈タイム、スタートね。」

ディーラー保険の構造:代理店手数料と抱き合わせ販売

パパ:「まず、ディーラーで加入する保険は『代理店型自動車保険』と呼ばれるものだ。ポイントは『代理店』という部分。」
ママ:「代理店?パン屋さんとかと一緒?」
パパ:「例えはともかく…。ディーラーは車を売る会社だけど、同時に『保険代理店』でもあるんだ。つまり、保険を契約してもらうと、保険会社からディーラーへ『代理店手数料』が支払われる。」

保険料の内訳イメージ(代理店型)

  • 純保険料(事故の時の保険金支払いに充てられる部分)
  • 付加保険料(保険会社の運営経費、そして代理店手数料など)

パパ:「僕たちが支払う保険料には、この『代理店手数料』がしっかり含まれている。これが、ディーラー保険がネット型(通販型)保険より高くなる、最も大きな理由だ。」
ママ:「でも、それは当たり前じゃない?お店でパン買ったら、パン代に小麦粉代だけじゃなくて、パン屋さんの人件費や家賃も入ってるでしょ?ディーラーさんが納車に合わせて面倒な手続きを全部やってくれるんだから、その『手間賃』でしょ?」

パパ:「その通り!鋭いな。でも、その『手間賃』が年間でいくらになるか、意識したことはあるか?保険料の内訳は公開されてないから正確な数字は言えないけど、一般的に代理店型の手数料は保険料の15%~20%程度とも言われている。」

仮に年間保険料が10万円だとしたら、1万5千円~2万円が「代理店の手数料や経費」分かもしれない、ということだ。
チューリッヒみたいなネット型保険が安いのは、この「代理店」を介さず、僕たちユーザーがインターネットで直接保険会社と契約するから。その分、代理店手数料や人件費といった中間コストがカットできるわけだ。

「点検割引」「延長保証」などの実は見えにくい上乗せ要素

ママ:「でもさ、この前ディーラーでもらったパンフレットだと、『この保険に入れば、次の点検が割引になります』とか『ボディのちょっとした傷なら、保険使わずに安く直せます』みたいなのが付いてたよ?」
パパ:「それだ!それもディーラー保険の巧みな戦略だ。ディーラー保険には、そのディーラー(またはメーカー)独自のサービスが『抱き合わせ』になっていることが多い。」

  • 例1: メーカー保証が切れた後の「延長保証」がセットになっている。
  • 例2: 軽微な修理(バンパーの擦り傷など)を、保険等級に影響しない形で安価に提供するサービス。
  • 例3: 次回車検や定期点検の費用を割り引くクーポン。

ママ:「え、それってメリットじゃない。すごくお得じゃん。特に傷の修理とか助かる!」
パパ:「一見するとね。でも、冷静に考えてほしい。その『お得なサービス』の原資はどこから出ている?僕たちが支払う保険料に、そのサービス料が『見えにくい上乗せ要素』として含まれている可能性はゼロじゃない。」

本当に自分に必要なサービスか?「なんとなくお得そう」で選んでいないか?
例えば、チューリッヒのネット型保険で基本補償をしっかり組んだ方が、トータルの保険料は年間で数万円安くなるかもしれない。
その場合、ディーラーの独自サービス(数千円の割引)を放棄したとしても、お釣りがくる計算になる。

どんな人はディーラー保険でもOKなのか(メリットの整理)

ママ:「うーん…。パパが言うことは分かったけど、じゃあディーラー保険は絶対ダメってこと?あの営業さん、すごく親切なのに…」
パパ:「いや、そこは誤解しちゃいけない。ディーラー保険に『向いている人』も当然いる。メリットもちゃんとあるんだ。僕がさっき言った『手数料』は、裏を返せば『安心サービス料』だからね。」

ディーラー保険の主なメリット

  1. 手続きが圧倒的にラク(ワンストアトップ)
    • 新車購入時の車両情報(車台番号とか)の登録、保険の開始日設定など、面倒な手続きを全部ディーラーがやってくれる。納車日に合わせて完璧にセッティングしてくれる。
  2. 事故対応の窓口が一本化できる
    • 万が一事故が起きても、まず「ディーラーの担当者」に電話すればOK。(※最終的なやり取りは保険会社とだけど)
    • 修理の手配、代車の手配、保険会社への報告などを、車を買ったお店が間に入ってスムーズに進めてくれる安心感は大きい。
  3. 修理のクオリティ担保
    • ディーラー保険なら、修理は当然そのディーラー(純正部品使用)で行われる。事故で車を完璧に直したい、と思う人には安心だ。

パパ:「つまり、ディーラー保険は『安心と手間を丸ごと買う』ための価格設定なんだ。」
ママ:「なるほどね。高いのには理由があって、その理由(=手間や安心感)にお金を払う価値があると思う人なら、別にいいわけだ。」
パパ:「その通り!ただ、僕たちみたいに『なんでも自分達で調べてやってみる』ファミリーは、その『手間賃』を自分たちで動くことで節約できるんじゃないか?って話。次のH2では、じゃあ実際にチューリッヒみたいなネット型にしたら『いくら節約できるのか?』を具体的に見ていこう!」


チューリッヒへの乗り換えでどれだけ節約できる?

パパ:「さて、ママ。H2-1で『ディーラー保険が高い理由』は理解できたよな。要は『手厚いサービスと安心感のパッケージ料金』だ。」
ママ:「それは分かった。でも、パパが言いたいのはそこじゃないんでしょ?『で、いくら安くなるの?』ってとこでしょ、どうせ。」
パパ:「話が早い!その通り。僕たちがディーラーに支払おうとしている『安心料』を、自分たちで手続きすることで、どれだけ節約(=キャッシュバック)できるのか。チューリッヒみたいなネット型保険と比較した場合の『金額差』を見てみようじゃないか。」
ママ:「お手並拝見。どうせ数百円とかだったら、私、絶対ディーラーさんにお願いするからね。」

年間平均保険料の比較(ディーラー vs ネット型)

パパ:「フフフ、数百円どころじゃない。もちろん、車の種類、年齢、等級、補償内容で全く変わるから『我が家のケース』として一概には言えない。あくまで一般的なデータとして、だけどな。」
パパ:「一般社団法人日本損害保険協会のデータ(2022年度)なんかを見ると、自動車保険の年間払い保険料の平均は6万円台後半だと言われている。ただ、これはあくまで全年齢・全車種の平均だ。」
ママ:「ふーん。で、ディーラー型とネット型は?」
パパ:「明確に『ディーラー型平均』『ネット型平均』と分けて比較した公的な統計データを見つけるのは難しいんだけど、一般的にネット型(通販型)は、代理店型に比べて保険料が20%~30%程度安いケースが多いと言われている。」

<保険料の比較イメージ(あくまで一例)>

  • ディーラー保険(代理店型):年間 80,000円
  • チューリッヒ(ネット型) :年間 60,000円

この場合、差額は 年間 20,000円 だ。

ママ:「に、にまんえん!?……え、それ、10年乗ったら20万円じゃない。」
パパ:「そういうこと!もちろん、もっと差が出るかもしれないし、縮まるかもしれない。でも、この『数万円』の差がなぜ生まれるのか。そこを理解するのが大事だ。」

保険料差を生む3つの要因(中間コスト/特約/車両保険)

パパ:「まず一つ目は、H2-1で話した『中間コスト』の削減だ。」
ママ:「代理店手数料とか、人件費とかね。それはもう分かった。」
パパ:「二つ目が『特約の自由度』だ。ディーラー保険は、安心のために『あれもこれも』と手厚い補償(特約)がパッケージ化されていることが多い。でも、ネット型保険は、必要な特約を自分で選んで『オン・オフ』できる。」

【例:個人賠償責任特約】
もし、火災保険や他の保険で『個人賠償責任特約』にすでに入っていたら、自動車保険で追加する必要はない。
ネット型なら、見積もり画面で『これは外す』と自分でチェックできる。

ママ:「あ、それウチの火災保険についてたかも!そういう重複を自分で削れるわけね。」
パパ:「三つ目が『車両保険』の設定だ。車両保険は保険料全体の中で大きな割合を占める。チューリッヒみたいなネット型は、この車両保険の『免責金額(自己負担額)』を細かく設定できることが多い。」
ママ:「めんせき?」
パパ:「事故で車を直すとき、『最初の5万円は自分で払いますよ(5万円免責)』みたいに設定することだ。自己負担額を高く設定するほど、年間の保険料は安くなる。ディーラーだと『安心のために免責ゼロ(全額保険で対応)』を勧められがちだけど、ネットなら『ちょっとした傷は自腹で直すから、保険料を安くしたい』という調整が自分でできるんだ。」

見積もりで分かる“補償重複”の削減ポイント

パパ:「つまり、チューリッヒへの乗り換えを検討するなら、まずは『見積もり』を取ってみて、『今のディーラー保険の補償内容』と『自分でカスタマイズした補償内容』で、どれだけ金額差が出るか突き合わせるのが一番早い。」
ママ:「なるほど。でも、見積もりって面倒くさそう…」
パパ:「そこがネット型の強みだ。今の保険証券と、新しい車の車検証(または契約書)さえ手元にあれば、スマホやPCで5分~10分もあれば終わる。営業マンの長話を聞く必要もない。」
ママ:「それは…ちょっと魅力かも。」
パパ:「だろ?節約できる『可能性』が数万円あるなら、その10分を投資する価値はある。次のH2では、いよいよ『じゃあ、具体的にいつ、どうやって乗り換えるの?』という一番大事な手続きの話をしていくぞ!」


乗り換え時に損しないための手続きとタイミング

パパ:「よし、H2-2で『年間数万円』節約できる可能性があることは分かった。そうなると、ママもがぜんヤル気が出てきたんじゃないか?」
ママ:「そりゃあね。年間2万だとしても、怪獣たちの習い事代が半分浮くじゃない。…でも、ここからが問題なのよ。」
パパ:「ほう?」
ママ:「手続きでしょ!こういうのって、タイミングを間違えたら、すごい損しそう。『納車日は保険に入ってませんでした』とか、『前の保険と二重払いになってました』とか、絶対やりたくない。」
パパ:「その通り!一番大事なポイントだ。ネット型保険への乗り換えで失敗しないためには、『手続きのタイミング』『今の保険の処理』が命なんだ。ここは僕が調べ上げた『損しないための手順』をしっかり解説しよう。」

保険満期前に見積もるタイミングと切り替え時期

ママ:「まず、いつやればいいの?今の保険、まだ半年くらい残ってるけど…」
パパ:「いい質問だ。車の買い替えで保険を見直すタイミングは、大きく分けて2パターンある。」

  1. 今の保険の『満期日』に合わせて切り替える
  2. 今の保険期間の『途中』で切り替える(=車両入替)

パパ:「ママの言う通り、今の保険がまだ残っている場合、選択肢は2つだ。『満期日まで待つ』か、『今すぐ乗り換える』か。」
ママ:「え、満期日まで待つの?でも納車は来月だよ?それまで今の車(古い車)の保険のまま、新しい車に乗るの?」
パパ:「いや、それはできない。保険は『車』にかかっているからな。もし『満期日』が納車日と近い(例えば1ヶ月以内とか)なら、ディーラーに相談して、納車日までの数週間だけ今の保険を継続し、満期日に合わせて新しい保険(チューリッヒ)を開始するのが一番シンプルだ。」
ママ:「ふーん。でも、ウチみたいに満期がまだ半年も先の場合は?」
パパ:「その場合は、『車両入替(しゃりょういれかえ)』という手続きをするんだ。これは『保険契約はそのままで、対象の車だけ新しい車に変更する』手続きだ。」
ママ:「なるほど!で、その『車両入替』を、今のディーラー保険でやるか、それともチューリッヒに新規契約してやるかってこと?」
パパ:「そういうこと!でも、一番わかりやすいのは、『納車日』を『新しい保険(チューリッヒ)の開始日』にして、『今の保険(ディーラー保険)は納車日付けで解約する』ことだな。」

【ベストな見積もりタイミング】
「納車日が確定したら、すぐ」

新しい車の契約書(型式やグレードがわかるもの)と、今の保険証券(等級がわかるもの)を準備して、チューリッヒのサイトで見積もりを取る。

新車納車前後での申込フロー(車両情報の登録方法)

ママ:「わかった。納車日が来月の15日だとしたら、チューリッヒの保険開始日を『来月15日』にして申し込むのね。でもさ、新しい車のナンバープレートとか、まだ決まってないよ?」
パパ:「そこが新車購入時のポイントだ。ネット型保険の申し込みには『車台番号』や『登録番号(ナンバー)』が必要になることが多い。でも、契約時点ではまだ決まっていない。」
ママ:「じゃあ申し込めないじゃん!」
パパ:「慌てるな。チューリッヒのようなネット型保険は、その辺もちゃんと考えられている。多くの場合、まずは『型式(かたしき)』『車名』で申し込み手続きを進めることができるんだ。」

新車購入時の申し込みフロー(一例)

  1. 仮申し込み:
    ディーラーとの契約書に書いてある「型式(例:DAA-ZYX10とか書いてあるヤツ)」で、チューリッヒに見積もり・申し込みを行う。この時、保険開始日は「納車日」に設定する。
  2. 車両情報(車台番号)の確認:
    納車日が近づくと、ディーラーが車を登録し、「車台番号」や「ナンバー」が確定する。これが分かったら、すぐにディーラーに教えてもらう!
  3. 正式な情報登録:
    教えてもらった「車台番号」「ナンバー」を、チューリッヒのマイページや電話で連絡し、契約情報を確定させる。

パパ:「この流れさえ押さえておけば、納車日当日からバッチリ新しい保険が適用される。」

自動継続・解約の注意点(重複保険を防ぐ)

ママ:「なるほどね…。意外と簡単そうかも。じゃあ、今のディーラー保険は?」
パパ:「一番怖いのが、ママが言った『保険の重複』だ。これを防ぐために、絶対にやることが2つある。」

【乗り換え時の必須チェック】

  1. 今の保険の『自動継続』を停止する
    • 満期日が近い場合、うっかり『自動継続』になっていないか、今の保険会社やディーラーに確認する。「次の契約はしません」と明確に意思表示することが大事だ。
  2. 今の保険の『解約日』を明確にする
    • チューリッヒの保険開始日(=納車日)が決まったら、今のディーラー保険の担当者に連絡し、「○月○日付けで解約します」と伝える。
    • もし保険料を年払いしている場合、残りの期間に応じて「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」が戻ってくることもあるぞ。

ママ:「あぶない!ウチの、絶対自動継続になってる気がする…。電話しなきゃ。」
パパ:「だろ?これを忘れると、新旧両方の保険料を引き落とされる『最悪のパターン』になる。これで『手続き』は完璧だ。でも、まだ大事なことがある。『等級』だ。せっかく貯めた等級、引き継げなかったら大損だろ?次のH2では、その『等級』や『車両入替』の細かいルールを解説しよう。」


等級・中断証明・車両入替を正しく扱うポイント

パパ:「さて、ママ。H2-3で『乗り換えの手順』はバッチリだな。納車日をXデーとして、チューリッヒの開始とディーラー保険の解約を同日に行う。これで重複も空白期間もなくなる。」
ママ:「それはわかった。でもね、私が一番心配なのはそこじゃないのよ。パパ、ウチの保険、今何等級か知ってる?」
パパ:「フフフ、当たり前だ。無事故を続けてきた僕のおかげで、最高の『20等級』だ!」
ママ:「そう!その『20等級』様よ。もしチューリッヒとかいうのに変えて、『はい、リセットでーす。6等級からですねー』とか言われたら、私、節約額がいくらだろうと絶対許さないからね!」
パパ:「ははは、ママの最大の懸念はそこか。安心しろ。そのための『うんちく』を今から披露する。保険の世界には、僕たちの努力(無事故)を裏切らない、ちゃんとしたルールがあるんだ。」

等級の引き継ぎ方と注意点(期間・等級据置期間)

パパ:「まず結論から言う。自動車保険の『等級』は、保険会社を乗り換えても引き継がれる。
ママ:「え、そうなの?ディーラーの保険会社から、チューリッヒっていう全然違う会社なのに?」
パパ:「そうだ。等級制度は、業界全体(損害保険料率算出機構)で管理・共有されている。だから、A社(代理店型)からB社(チューリッヒみたいなネット型)に乗り換えても、20等級は20等級のまま引き継がれる。これが大原則だ。」
ママ:「へー!それは知らなかった。じゃあ何も心配いらないじゃん。」
パパ:「ただし!注意点もある。この『等級の引き継ぎ』にはタイムリミットがあるんだ。」

【等級引き継ぎの注意点】

  • 有効期間: 一般的に、前の保険の満期日(または解約日)から7日以内に次の保険を開始しないと、等級がリセットされてしまう(6等級に戻る)。
  • 新車購入時の特例: ただし、車の買い替え(車両入替)の場合は、納車が遅れることもある。その場合は、保険会社によって「等級を維持できる猶L予期間(例:30日以内)」が設けられていることが多い。

パパ:「だから、H2-3で言った『納車日(=新しい保険の開始日)と解約日をきっちり合わせる』ことが、等級を守る上でも非常に重要なんだ。絶対に『保険に入っていない期間』を作っちゃダメだ。」

一時的に車を手放す場合の「中断証明書」の使い方

ママ:「なるほどね。じゃあさ、もしパパが急に『海外に転勤だ!』とかなって、いったん車を手放すことになったらどうなるの?その間に7日間なんてすぐ過ぎちゃうけど。」
パパ:「お、いいところに気がついたな。そういう『やむを得ない事情』で一時的に車を手放す場合のために、『中断証明書(ちゅうだんしょうめいしょ)』という必殺技がある。」
ママ:「ちゅうだん…?」
パパ:「今の保険会社に『車を手放すので、保険を中断します』と申請すると発行してもらえる書類だ。これさえあれば、なんと最大10年間、今の等級をキープできるんだ。」
ママ:「10年!?すごい!」
パパ:「だから、もし数年後に帰国して、また車を買ってチューリッヒで保険に入ろうとした時、この『中断証明書』を提出すれば、昔の20等級から再スタートできる。6等級からやり直すのとは天と地ほどの差だ。」
ママ:「へぇー。これは今回の乗り換えでは使わないけど、パパのうんちく、ちょっと役に立ったね。」

家族間・名義変更時の車両入替のやり方

パパ:「だろ?…で、最後にもう一つ。『車両入替』の応用編だ。今回は『古い車を売る → 新しい車を買う』というシンプルなパターンだけど、世の中にはもっと複雑なケースもある。」
ママ:「例えば?」
パパ:「例えば、パパが新車を買うけど、今まで乗ってた車は『大学生になった息子(怪獣1号)にお下がりでやる』とか。」
ママ:「あー、ありそう。」
パパ:「この場合、『車両入替』の手続きはもっと複雑になる。新車(パパ)の保険は新規で入るのか?それとも、今までの保険(20等級)を新車に引き継いで、息子用の車は新規で(6等級から)入るのか?…いや、待てよ、等級は『家族間』でも引き継げるルールがあるぞ…」
ママ:「ちょ、ストップ!パパ!また理屈が暴走してる!ややこしい!」
パパ:「す、すまん。つい…。要するに、『車の名義』と『保険の契約者』と『主に運転する人』が全部違う、みたいな複雑なケースになる場合は、ネット型で自分で判断する前に、一度ディーラーや保険のプロに相談した方が安全だ、ということだ。」
ママ:「ふぅ。最初からそう言ってよ。ウチは今回『パパ名義→パパ名義』の単純な買い替えだから、自分でチューリッヒに申し込んでも大丈夫そうね。」
パパ:「その通り!これで制度面の不安は解消だな。じゃあ最後に、いよいよチューリッヒで見積もりを取るとき、具体的に『どこをチェックすべきか』をまとめていこう!」


チューリッヒを選ぶときに確認すべき3つのこと

パパ:「さあ、ママ。ディーラー保険の構造、チューリッヒとの価格差、乗り換え手順、等級のルール。これで理論武装は完璧だ。」
ママ:「なんか、もうお腹いっぱい…。パパの話を聞いてると、チューリッヒにしない理由がない気がしてきた。年間数万円安くなるなら、もうそれで決まりじゃない?」
パパ:「こらこら、直感で突っ走るな。物事にはメリットとデメリットが必ずある。僕が『安い』と言ったのには、H2-1で解説した『代理店手数料』がカットされてるからだろ?」
ママ:「そうだったね。」
パパ:「つまり、その『手数料』に含まれていた『ディーラーが全部やってくれる安心サービス』が、ネット型には無い、ということだ。そこを理解した上で選ばないと、後で『こんなはずじゃなかった』と後悔することになるぞ。」
ママ:「うっ…確かに。じゃあ、チューリッヒを選ぶとして、最後の最後に確認すべきことは何なの?」

ネット型特有の手続き自己完結性

パパ:「まず、これに尽きる。『すべての手続きを、自分で完結させる覚悟があるか?』だ。」
ママ:「え、手続きって、さっき教えてくれた『車両入替』とかでしょ?やればできるんじゃない?」
パパ:「もちろん、申し込みはできる。でも、例えば事故が起きた時だ。ディーラー保険なら、まず営業担当に電話して『パパさん、大丈夫ですか!?車、工場に運びますね!代車すぐ手配します!』ってなるだろ?」
ママ:「うんうん、それが安心。」
パパ:「でも、ネット型は『コールセンター』が相手だ。もちろんプロが対応してくれるけど、基本は事務的なやり取りになる。『レッカーの手配はご自身でこの番号へ』『修理工場は提携先リストから選んでください』『代車特約は…』と、すべて自分で判断し、手配を進めないといけない。」
ママ:「うわ…事故ってパニックになってる時に、それはキツいかも。」
パパ:「だろ?チューリッヒもロードサービス(※スーパー自動車保険なら「ロードサービス・アシスタンス」など)は充実してる。でも、『いつも顔を合わせる担当者』が間に入ってくれる安心感はない。その分、安いんだ。この『手続きの自己完結性』を許容できるかが、第一の関門だ。」

見積もりで必ずチェックすべき補償設定(例:免責・特約)

パパ:「第二の関門は『見積もり画面との格闘』だ。」
ママ:「格闘って…(笑)さっき10分で終わるって言ったじゃん。」
パパ:「入力は10分だ。でも、その後の『補償内容のカスタマイズ』がキモだ。ここで手を抜くと、節約どころか『必要な補償が漏れていた』なんてことになりかねない。」
ママ:「げ。じゃあ、どこを見ればいいのよ?」
パパ:「最低限、この3つは今のディーラー保険の証券と見比べてほしい。」

【チューリッヒ見積もり時:絶対チェックリスト】

  1. 運転者の範囲・年齢条件:
    • 意外と忘れがちだ。「本人限定」にしちゃって、ママが運転して事故したら保険が下りない、なんてことになったら最悪だ。「家族限定」か?年齢は「30歳以上補償」でいいか?
  2. 車両保険の『免責金額(自己負担)』:
    • H2-2でも言ったが、保険料に一番効く。ディーラーで「免責ゼロ」だったのを、チューリッヒで「1回目5万円」にすれば、保険料はガクッと下がる。でも、本当に「5万円」自腹で払えるか?そこは家計との相談だ。
  3. 不要な特約・重複する特約:
    • 「弁護士費用特約」とか「個人賠償責任特約」とか。H2-2で言ったように、火災保険とかぶってないか?「なんとなく不安だから全部オン」にするのが一番ムダだ。

パパ:「このへんを全部、自分で判断してポチポチ押していく必要があるんだ。」

ディーラー保険からの移行で後悔しないコツ

ママ:「うーん…。聞けば聞くほど、自信なくなってきたかも。パパが全部やってくれるならいいけど…」
パパ:「(ギクッ)…ま、まぁ、僕がやるが…。つまり、ディーラー保険からの移行で後悔しないコツは、『ディーラーの安心感』と『チューリッヒの節約額』を天秤にかけることだ。」
ママ:「天秤?」
パパ:「そうだ。例えば、見積もりの結果、チューリッヒの方が年間『5万円』安くなったとしよう。その『5万円』をどう捉えるかだ。」

  • Aさん: 「5万円のために、事故の時に自分で全部手配するなんて面倒。ディーラーに任せたい」→ ディーラー保険向き
  • Bさん(我が家): 「年間5万円も浮くなら、事故の時の電話くらい自分でやる!その5万で家族旅行の足しにする!」→ チューリッヒ(ネット型)向き

パパ:「結局、どっちが『トク』かは、その家庭の価値観次第なんだ。ただ、その『判断材料』を持たずに、ディーラーに言われるがまま契約するのが一番『損』だ、と僕は言いたいわけだ。」
ママ:「なるほどね…。ようやくパパの言いたいことが全部つながったわ。」
パパ:「よし、じゃあ最後に、これまでの議論を全部まとめるぞ!」


まとめ:保険も“買い替えタイミング”がベストな見直しチャンス

パパ:「ふぅ…。長かったけど、これで『ディーラー保険 vs チューリッヒ(ネット型)』の我が家なりの検証は完了だな。」
ママ:「お疲れ様、パパ。正直、最初は『またパパのうんちくが始まった…』って思ってたけど、聞いてよかったかも。」
パパ:「ほう?どのへんが?」
ママ:「『なんとなく高い』と思ってたディーラー保険が高い理由(手数料)もわかったし、『なんとなく不安』だったネット型への乗り換え手順(納車日合わせ)や等級引継ぎもハッキリしたからね。」

パパ:「そうなんだよ。結局、僕たち消費者が一番やっちゃいけないのは『思考停止』なんだ。」
ママ:「ディーラーさんに『いつもの保険で』って丸投げすることね。」
パパ:「その通り。新車購入のウキウキ気分で、一番大きな固定費の一つである『保険』を、吟味せずに契約してしまう。これこそが家計の隠れた『ムダ』を生む原因なんだ。」

今回の検証でわかった、「車買い替え時」の保険見直しポイントを最後にまとめておこう。


【車の買い替え時! 保険見直し 完全チェックリスト】

チェック項目 パパ的(理屈派)視点 ママ的(直感派)視点
1. コスト構造を理解したか? ディーラー保険は「手数料=安心サービス料」込み。ネット型はそれをカットして安い。 ディーラーは「おまかせ料」、ネットは「セルフ料」ってことね。
2. 金額差を把握したか? 見積もり比較は必須。年間数万円の差が出る可能性を直視する。 その数万円で、怪獣の習い事代や家族旅行代が浮くかも!
3. 乗り換え手順はOK? 「納車日」=「新保険の開始日」 かつ 「旧保険の解約日」に設定。これが鉄則。 保険の空白も重複も防ぐ!今の保険の「自動継続」はすぐ止める!
4. 等級は引き継げるか? 保険会社を変えても等級は引き継げる(解約から7日以内等)。「中断証明書」も覚えておく。 努力の結晶「20等級」は守られる!これは安心。
5. 最終判断の覚悟は? ネット型は「手続きの自己完結」が前提。事故対応も自分で判断する必要がある。 「節約」を取るか、「丸投げの安心」を取るか。ウチは…?

ママ:「こう見ると、やること自体はシンプルなんだね。結局、ウチはどうするの?」
パパ:「決まってるだろ?『なんでも自分達で調べてやってみる』のがサルヂエファミリーだ。まずはチューリッヒで見積もりを取って、ディーラーが提示してきた保険証券とガチンコ比較だ!」
ママ:「よしきた!その差額、きっちり計算してよね、パパ!」

パパ:「車を買い替えるタイミングは、ローンの見直しや駐車場の契約と並んで、『自動車保険』という固定費を見直す最高のチャンスだ。皆さんも、ぜひ一度、今の保険証券と新しい車の契約書を手に、見積もりを取ってみてはいかがだろうか?」

パパ:「さて、我が家はいくら節約できるかな…?(ニヤリ)」

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