(パパ)「ママ、ちょっといいか? この前話してたガソリン代の話なんだけど」
(ママ)「あー、また? ガソリン高いよね、はいはい。で、パパのうんちくが始まるんでしょ?」
(パパ)「いや、うんちくっていうか…事実の整理だ。いいか、うちは週末の買い出しか子どもたちの送迎で、だいたい月に50リットルはENEOSで給油してるだろ? もしリッター3円安くなったら、それだけで月150円、年間1,800円だ。リッター5円なら年間3,000円。馬鹿にできない金額だと思わないか?」
(ママ)「3,000円ねぇ…。でも、そのためにまた新しいカード作って、使い方覚えるのが面倒じゃない?」
(パパ)「そこなんだよ! ママみたいな“直感派”が面倒にならないように、パパが“理屈派”として徹底的に調べてみたんだ。どうせENEOSを使うなら、絶対に知っておくべき『ENEOSカード』の話だ」
「ENEOSカード」と一口に言っても、実は大きく分けて3種類ある。そして、この3種類の選び方を間違えると、節約するどころか逆に損する可能性すらあるんだ。
「え、なにそれ怖い」って? 大丈夫。それぞれのカードが「誰向け」なのか、そのロジックさえ分かれば簡単だ。
この記事では、なぜうちの近所のENEOSのレシートがやたらと「カード」を勧めてくるのか、その理由を解き明かしていく。リッター数円の違いが、1年後にいくらの差になって家計に返ってくるのか。数字とロジックで、一緒に「やってみた」検証を始めようじゃないか。
ENEOSカードの種類と違い|どれが一番お得?
(パパ)「よし、じゃあ本題だ。ママ、集中して聞いてくれ。ENEOSカードには『S』『N』『C』の3種類がある。これが全ての基本だ」
(ママ)「えー、SとかNとか、アルファベットで言われても分かんないよ。ややこしい…」
(パパ)「ストップ! まさにそこが落とし穴なんだ。多くの人が『どれでも一緒でしょ』と思って適当に選ぶか、『面倒だから』と敬遠する。だが、この3枚は全く性格が違うカードなんだ。どれが一番お得かなんて、その人の使い方次第で変わる。まずはその『違い』をハッキリさせよう」
ENEOSカードS/N/Cを比較(割引額/還元率/対象)
(パパ)「いいか、論より証拠。まずはこの比較表を見てくれ。俺たちの『サルヂエファミリー』がどのカードを選ぶべきか、理屈で考えるためのデータだ」
【ENEOSカード3種(S・N・C)徹底比較表】
カード種類 カード S (Standard) カード N (Nicc) カード C (Cash) 主な特典 ガソリン・軽油が2円/L引き ENEOS利用で1.5%還元 「使えば使うほど」割引 特典の詳細 いつでも請求時に2円/L引き 灯油・洗車なども対象 月間のカード利用額に応じて、ガソリン・軽油代が最大7円/L引き 年会費 1,375円(税込)
※年1回以上の利用で無料1,375円(税込)
※年1回以上の利用で無料1,375円(税込)
※初年度無料。次年度以降は無条件で発生こんな人向け とにかくシンプルに安くしたい人。
(年1回使えば実質無料)ENEOS以外での買い物も多い人。
(ポイントを貯めたい人)給油量・走行距離が非常に多い人。
(月7万円以上カード利用する人)注意点 ENEOS以外でのポイント還元率は低い(0.6%) ポイント交換の手間がかかる 割引のハードルが高い
(ママ)「ふーん…。『S』と『N』は年1回使えば無料なんだ。それならSの『いつでも2円引き』が分かりやすくて良くない?」
(パパ)「早まるな。それが『よくある勘違い』の第一歩だ」
よくある勘違いと選び方のコツ
(パパ)「ママが言う通り、『カードS』はシンプルだ。ENEOSで給油すれば、請求書が来る時に自動でリッター2円引いてくれる。非常に分かりやすい。年に1回、灯油でも何でも使えば年会費もタダになるから、ライトユーザーにはこれが一番無難に見える」
(ママ)「でしょ? パパみたいに色々計算するのが面倒な人は、これでいいじゃない」
(パパ)「だが『カードN』はどうだ? これは『割引』じゃなく『ポイント還元』だ。ENEOSで使えば1.5%還元。ガソリンが1リットル170円だとしたら、約2.55円分のポイントが返ってくる計算になる。つまり、この時点で『S』の2円引きよりお得になる可能性がある」
(ママ)「え、そうなの? でもポイントって、使い道がなかったら意味なくない?」
(パパ)「その通り! 『N』は貯まったポイントをENEOSで使ったり、他のポイント(Tポイントや楽天ポイント)に交換したりする手間が発生する。そこを面倒と感じるか。いや、むしろ『**カードN**』はENEOS以外のスーパーやネット通販でも1.0%還元されるんだ。だから、ガソリン代だけでなく、家計全体の支払いをこのカードに集約したい人に向いている」
年会費と実際の節約額のバランスをどう考える?
(パパ)「そして問題は『**カードC**』だ。こいつは無条件で年会費がかかる。その代わり、月に使うカード金額によって割引額が変動する。月間7万円以上カードを使えば、最大のリッター7円引きだ」
(ママ)「7円! すごいじゃない!」
(パパ)「だがな、ママ。うちは車での買い物や送迎がメインだろ? 月に7万円もENEOSカードで決済すると思うか? もし月3万円しか使わなかったら、割引額はリッター2円だ。『S』と変わらない。それなのに『C』だけは確実に年会費1,375円が引かれるんだ」
(ママ)「うわ、それじゃ損じゃん…」
(パパ)「そうだ。つまり、選び方のコツはこうだ」
- ライトユーザー(月50L給油)で、面倒なのが嫌いな人
→ 『カードS』(2円/L引き)を選ぶのが合理的だ。 - 家中の支払いをまとめたい、ポイント管理が苦じゃない人
→ 『カードN』(1.5%還元)が化ける可能性がある。 - 仕事で長距離を走る、月100L以上確実に給油するヘビーユーザー
→ 『カードC』(最大7円/L引き)が最強だが、年会費分のハードルは高い。
(パパ)「年会費無料の条件(SとN)と、無条件でかかる『C』の存在。この『年会費と節約額のバランス』を冷静に計算できるかどうか。それがENEOSカード選びの最大のキモなんだよ」
EneKeyとカード連携で“時短&割引”を両立する方法
(ママ)「はぁ…。理屈は分かったけど、パパ。そもそも論として、給油作業そのものが面倒なのよ。子どもたちが車でギャーギャー騒ぎ出すし、財布からカード出すのも時間かかるし、冬は静電気バチッてなるし!」
(パパ)「フッ、いいだろう。その『面倒くさい』という感情的な課題を、ロジカルに解決するアイテムの話をしよう。それが『EneKey(エネキー)』だ」
(ママ)「エネキー? あの、スタンドの店員さんによく勧められる、キーホルダーみたいなやつ?」
(パパ)「その通り。だが、あれをただのキーホルダーだと思って侮ってはいけない。あれは、俺たちのような子育てファミリーの給油ストレスを劇的に改善する、“決済ツール”なんだ」
EneKeyにENEOSカードを紐づけるメリット
(パパ)「EneKeyとは何か。簡単に言えば、『クレジットカード情報を登録できる、かざすだけの決済キーホルダー』だ。そして、ここが最重要ポイントだが、EneKeyには『ENEOSカード(S/N/C)』を紐づけることができる」
(ママ)「紐づけると、どうなるの?」
(パパ)「メリットは大きく2つある」
- カード特典がそのまま適用される
- EneKeyで「ピッ」と支払うだけで、自動的に紐づけた『カードS』の請求時2円引きや、『カードN』の1.5%ポイント還元が適用される。わざわざカード本体を出す必要がなくなるんだ。
- EneKey会員価格(即時割引)が適用される
- H2-2で説明した「即時割引」を覚えているか? EneKeyで支払うだけで、その場で「会員価格」としてリッター1円~2円(店舗による)の店頭割引が受けられることが多い。
(パパ)「つまり、『カードS』を紐づけたEneKeyで支払うと、『EneKey会員価格(即時割引)』と『カードSの請求時2円引き(後日割引)』の“割引の二重取り”が期待できるわけだ(※店舗の運営方針によるが)」
給油時間も短縮、子連れ給油でもスマートに
(ママ)「なるほど…。カード出さなくていいのは楽かも」
(パパ)「“楽”どころじゃない。“時短”だ。ママが給油する時を思い出してみろ」
(ママの心の声)
「まず、財布をゴソゴソ…あ、こら! 窓開けない! シートベルト外さない! …で、カードはどっちだっけ? ポイントカード出して、次にENEOSカード出して、静電気除去シート触って…あーもう!うるさい!」
(パパ)「そうやって、子どもが怪獣化する車内で焦りながら給油してるだろ? だがEneKeyなら、車のキーと一緒につけておけばいい。車から降りて、キーについたEneKeyを給油機に『ピッ』とかざすだけ。財布はいらない。サインもいらない」
(ママ)「……た、確かに。それなら子どもたちに『一瞬で終わるから静かにしてて!』って言えるかも」
(パパ)「そうだろ? リッター数円の割引という『金額的メリット』も大事だが、俺たちファミリーにとっては、この『時間的メリット』と『ストレス軽減』こそが、EneKeyの最大の価値だと俺は分析している」
会員価格の適用タイミングと注意点
(パパ)「ただし、いつもの通り『注意点』もある。理屈派のパパとしては、デメリットも隠さず話そう」
(ママ)「はいはい、どうぞ」
(パパ)「まず、さっき言った『EneKey会員価格(即時割引)』だが、これはレシートを見ればその場で引かれているのが分かる。だが、『カードS』や『カードC』の割引は『請求時割引』だ。だから、給油したその場のレシートだけ見ても、合計の割引額は分からない。後日、カードの請求明細を見て、初めて『おお、引かれてる』と実感するわけだ」
(ママ)「ふーん。分かりにくいわね」
(パパ)「もう一つ。EneKeyには、別にENEOSカードじゃなくても、ママが持ってる楽天カードやAmazonカードも紐づけられる。だが、もし楽天カードを紐づけてしまうと、当然ながら『カードS』の請求時2円引きは適用されない。当たり前だがな」
(ママ)「じゃあ、どうするのが一番いいのよ?」
(パパ)「結論はこうだ。『ENEOSカード(SまたはN)を作成し、それをEneKeyに紐づけて使う』。これが、割引(節約)と時短(ストレス軽減)を両立させる、最も合理的でスマートな答えだ」
Tポイント/楽天ポイントと併用すれば実質さらにお得
(パパ)「さて、ママ。EneKeyとENEOSカード(S)を連携させれば、『店頭割引』と『請求時割引』のコンボが狙える、という話は理解できたな?」
(ママ)「うん、なんとなく。でもさ、それだけ? いつも給油の時、Tポイントとか楽天ポイントとか聞かれるじゃない。あれはどうなるの?」
(パパ)「鋭いじゃないか。そこが節約効果をさらにブーストさせるための“第3の矢”だ。ENEOSカードとEneKeyを使っているからといって、共通ポイントを諦める必要はまったくない。むしろ、併用するからこそ家計が助かるんだ」
(ママ)「え? でも、カード(EneKey)で払ったら、ポイントカードを出すタイミングなくない?」
(パパ)「フフフ…ママ、それは『支払いとポイントは1セット』だと思い込んでいるからだ。ENEOSの給油機をよく思い出してみろ。『ポイントカード挿入口』と『EneKeyをかざす場所』は別々に存在しているだろ? つまり、併用できるんだ」
ポイント二重取りの仕組み
(パパ)「『二重取り』と言うと難しく聞こえるが、やることは単純だ。理屈はこうだ」
- 給油開始前に、給油機の『ポイントカード挿入口』にTカードまたは楽天ポイントカードを入れる。
- ポイントカードが読み込まれたら、決済方法としてEneKey(ENEOSカードSを紐付け済み)を『ピッ』とかざす。
- 給油する。
(パパ)「たったこれだけだ。これで、何が起こるか分かるか?」
- (A)Tポイントまたは楽天ポイントが、規定のレート(例:2Lにつき1ポイント ※変動あり)で貯まる。
- (B)EneKey会員価格(店頭割引)が適用される。
- (C)ENEOSカードSの「請求時2円/L引き」が適用される。
(パパ)「つまり、1回の給油で(A)(B)(C)の“トリプルコンボ”が成立する可能性がある。これが『併用すれば実質さらにお得』の正体だ」
(ママ)「おぉ…。なんかパパが楽しそうだね」
(パパ)「数字のロジックが組み上がっていくのは楽しいからな!」
エネオスでどっちのポイントを使うべきか?
(ママ)「じゃあさ、Tポイントと楽天ポイント、どっちがお得なのよ? 私はどっちも持ってるけど」
(パパ)「いい質問だ。これは、その人の『経済圏』による、としか言えない。だが、判断基準はある」
Tポイントを選ぶべき人
- (パパ)「例えば『ウエルシア』で毎月20日にポイントを1.5倍にして使う、通称『ウエル活』をしている人だな。ENEOSで貯めたTポイントが、ドラッグストアで1.5倍の価値になるなら、Tポイントを選ぶべきだ」
- (ママ)「あ、それ私だ。日用品が安くなるのはデカい」
楽天ポイントを選ぶべき人
- (パパ)「逆に、楽天市場での買い物が多い人、楽天モバイルや楽天証券を使っている人。いわゆる『楽天経済圏』の住民だ。ポイントの使い道が楽天市場で明確にあるなら、楽天ポイントに集約すべきだ」
(パパ)「どちらのポイントも、ENEOSでの基本的な付与レートは大きく変わらないことが多い(2Lにつき1ポイントなど)。だからこそ、『貯めた後、どこで使うのが一番得か?』という出口戦略で選ぶのが最も合理的だ」
ポイント払い=値引きと同じ!家計負担を目に見える形に
(パパ)「ママは『ポイントなんて、おまけでしょ?』とよく言うが、それは大きな間違いだ」
(ママ)「だって、ポイントって現金じゃないし。いつの間にか消えてるし」
(パパ)「だからこそ、『ポイント払い』を活用するんだ! ENEOSでは、貯めたTポイントや楽天ポイントを『1ポイント=1円』として、給油代金の支払いに充てることができる」
(ママ)「へえ、全部ポイントで払えたりするの?」
(パパ)「そうだ。例えば、5,000円のガソリン代がかかったとする。そこで『ウエル活』で貯めたTポイントを3,000ポイント使えば、その場の支払いは2,000円で済む」
(ママ)「……え、それって、すごくない?」
(パパ)「だろ!? 3,000円分のガソリンが、実質タダになったのと同じだ。これは『リッター〇円引き』という小難しい計算よりも、『今月のガソリン代が2,000円で済んだ』という目に見える形で家計を助けてくれる。ENEOSカードS(請求時割引)とEneKey(時短)を使いつつ、貯めたポイントで『ポイント払い』をする。これが、ガソリン代の家計負担を最も実感できる運用法だと、俺は結論づけた」
カード利用の注意点|「損しないための条件」も把握しよう
(ママ)「ふぅん…。EneKeyにカードS、それにTポイントね。なんかもう、パパの言う通りにすれば、うちのガソリン代も安くなる気がしてきたわ」
(パパ)「待て、ママ。まだだ」
(ママ)「え、まだあんの!? もうお腹いっぱいよ!」
(パパ)「一番大事な話が残っている! これまでメリットばかりを理屈っぽく話してきたが、俺は“中立的”な検証を信条としている。当然、これらのカードやサービスを利用する上での“落とし穴”、つまり『損しないための条件』もしっかりと把握しておかなければならない」
(ママ)「出た、パパの『批判的視点』。いいわ、言ってごらんなさいよ。どうせまた年会費とかでしょ?」
(パパ)「その通り! そして、それだけじゃない!」
年会費がかかる人/無料の人の違い
(パパ)「まず、ママが言った通り『年会費』だ。これはサルヂエファミリーのような“節約”を目的とする家庭にとって、絶対に見逃せないコストだ」
(ママ)「『カードS』と『N』は、年1回使えば無料なんでしょ? ENEOSで使うんだから、実質無料じゃないの?」
(パパ)「その通りだ。だが、その『年1回』を忘れたらどうなる?」
- 『カードS』『カードN』の罠
- 年会費は1,375円(税込)だ。もし、カードを作ったはいいが、「やっぱりEneKeyをかざすのが面倒」とか「近所に別の安いスタンドができた」とか理由をつけて、1年間まったく使わなかったらどうなる?
- (ママ)「……1,375円、引かれちゃうんだ」
- (パパ)「そうだ! 年間1,200円節約する(月50L給油)ために作ったカードで、逆に1,375円払うことになる。節約どころか大赤字だ。『カードS』や『N』を持つなら、最低でも年1回は使うという“義務”が発生する」
- 『カードC』の罠
- H2-2のシミュレーションで見た通り、『カードC』は利用頻度に関わらず、問答無用で年会費1,375円がかかる(初年度無料を除く)。
- (パパ)「『最大7円引き』という甘い言葉に釣られて、大して給油しないライトユーザーが『C』を持ってしまう。これが最悪のシナリオだ。うちの家計(月50L給油)なら、確実に赤字になる。これは“罠”と言ってもいい」
ENEOS以外の支払いとの兼ね合い
(パパ)「次に、家計全体の視点だ。ママは『ポイントを貯める』と言うが、どのカードで貯めるのが合理的か、という話だ」
(ママ)「『カードN』なら、スーパーでも1.0%なんでしょ? それでいいじゃん」
(パパ)「本当にそうか? ママが今メインで使っている楽天カードも、還元率は1.0%だ。しかも、楽天経済圏で使えばポイントはさらにアップする」
- 『カードS』『カードC』は、ENEOS以外での還元率は低い(0.6%など)。これは完全に“ENEOS給油専用カード”と割り切るべきだ。スーパーやネット通販でこのカードを切るのは、合理的じゃない。
- 『カードN』は、確かにENEOS以外でも1.0%還元だ。だが、すでに楽天カードやPayPayカードなど、自分が使い慣れた高還元率カードがあるなら、あえて『N』をメインにする必要はあるか?
(パパ)「結論はこうだ。『カードS』を“給油専用”として持つ。そして、普段の買い物は、ママが一番ポイントを貯めやすい(=出口戦略が明確な)楽天カードなどを使い続ける。下手に支払いを『N』に集約しようとして、管理が複雑になる方がよっぽど非効率だ」
ポイント失効や更新の注意点もチェック
(パパ)「最後に、ママが一番苦手な『期限』と『手続き』の話だ」
(ママ)「うっ…」
(パパ)「『カードN』で貯めたポイント。これには当然、有効期限がある(通常2年間)。貯めるだけ貯めて、失効したら何の意味もない。2円/L引きの『S』の方がマシだった、ということになる」
(ママ)「私、絶対忘れそう…」
(パパ)「だろ? だから、『S』のシンプル(自動で2円引き)さが光るんだ。ポイント管理が面倒なら、最初から割引(S)を選べ、ということだ」
(パパ)「もう一つ。EneKeyだ。EneKeyに紐づけているENEOSカードが、5年後に有効期限を迎えて更新されたらどうなる? EneKeyに登録されているカード情報も更新しないと、ある日突然『ピッ』が効かなくなるぞ」
(ママ)「ええー!なにそれ面倒くさい!」
(パパ)「そうだ。これらのサービスは“タダ”じゃない。年会費無料の条件、ポイントの期限、カード更新の手間。これらの“見えない管理コスト”を理解した上で、『それでもリッター2円引きと時短を選ぶか?』と自問自Bすること。それが、賢い消費者、サルヂエファミリーのやり方なんだよ」
まとめ:クルマをよく使うなら、給油代は“戦略的に”下げられる
(パパ)「どうだ、ママ。俺が調べ上げた『ENEOSカード』のロジック、理解できたか?」
(ママ)「はぁ…疲れた。パパのうんちく、今日は一段と長かったわね…。でも、正直、ちょっと感心したかも。ただ『安いカード』じゃなくて、『どのカードがうちの家族に合ってるか』を考えるのが大事だってことでしょ?」
(パパ)「その通り! さすが俺の妻だ、直感的だが本質を掴んでいる。『ガソリン代は、戦略的に下げられる』。これが今日の俺の結論だ」
(ママ)「はいはい。じゃあ、うちは結局どうするのよ? 『カードS』で決まり?」
(パパ)「うむ。今日の検証結果を踏まえて、我が家の最適解を提示しよう」
カードは「使いこなしてこそ」節約に直結
(パパ)「まず、前提として『カードC』は除外だ。あれは月7万円以上使うヘビーユーザー向け。うちが持てば年会費で赤字だ」
(ママ)「うん、それは分かった」
(パパ)「残るは『S』と『N』。ポイント管理が面倒で、ウエル活(Tポイント)を重視するママの性格を考えると、『カードS(請求時2円/L引き)』が最もシンプルかつ合理的だ。ポイント失効を心配する必要もない」
(ママ)「おお、私に優しい」
(パパ)「そして、その『カードS』を『EneKey』に紐づける。これで、ママが嫌う給油時の“ゴソゴソ”と“イライラ”が解消される。時短だ」
(ママ)「(ピッてやるだけ…それは魅力…)」
(パパ)「最後に、給油機のポイント挿入口に『Tポイントカード』を入れることを忘れない。これで『EneKey会員価格(店頭割引)』『カードS(請求時割引)』『Tポイント(貯蓄・利用)』のトリプルコンボが完成する」
(パパ)「この『仕組み』を一度作ってしまえば、あとは毎回同じ動作を繰り返すだけだ。カードは“持つ”だけじゃダメなんだ。“使いこなしてこそ”、初めて節約に直結するんだよ」
複数台・高頻度給油の家庭は特に効果大
(パパ)「いいか、ママ。うちはまだ子どもが小さくて、週末の買い出しがメインだから、月の給油量は50L程度だ。それでも年間1,200円+α(店頭割引+ポイント)の節約になる」
(ママ)「チリツモだけど、大きいわね」
(パパ)「だが、もしうちが車を2台持ちで、パパが車通勤、ママが送迎で毎日運転するような家庭だったらどうだ? 月の給油量が100L、150Lになったら?」
- 月100L給油なら、『カードS』だけで年間2,400円引き。
- 月150L給油なら、『カードS』だけで年間3,600円引き。
(パパ)「H2-2の佐藤さんのように、月7万円使うほどのヘビーユーザーなら『カードC』で年間7,000円以上節約できる。車をよく使う家庭であればあるほど、この『ENEOSカード戦略』は家計に与えるインパクトが爆発的に大きくなる。やらない理由がないレベルだ」
節約は“自分のパターンを知る”ことから始まる
(ママ)「なるほどね…。ガソリン代って『高いね』って文句言うだけで、どうしようもない“固定費”だと思ってたけど、そうじゃないんだ」
(パパ)「その通り! それが今日、俺が一番言いたかったことだ。ガソリン代は“変動費”であり、“戦略的コスト”なんだよ」
(パパ)「『最大7円引き』という言葉に踊らされて、自分に合わない『カードC』を選んで赤字になる人。ポイント管理が面倒なのに『カードN』を選んで、ポイントを失効させる人。それは、“自分のパターン”を分析していないからだ」
(ママ)「自分のパターン、ね」
(パパ)「そうだ。まずは、自分が月に何リットル給油しているのか、カード決済は月いくらなのか。それを知ることだ。それが分からなければ、SかNかCか、答えは自ずと導き出される」
(パパ)「さあ、ママ。うちは『カードS』とEneKeyの導入、前向きに検討だ!」
(ママ)「はいはい、わかったわよ。パパがそこまで調べたなら、やってみましょうかね!」